私は小学校を卒業し中学1年生になった。
中学生にもなると色んな音楽を聞き始める。
この頃はピンクレディーが絶頂期。ひよっこのテーマソングを歌うサザンオールスターズがデビューし、私がカラオケで歌う世良公則&ツイストもヒット曲を連発。仙台のご当地ソング青葉城恋歌のヒットもこの年だ。
音楽を聞くと、録音しておくラジカセが欲しくなる。
お金があればステレオコンポを買うのだろうが、中学生はまだラジカセだ。
中でもソニーが欲しかった。
今でこそなんて事のないブランドになったソニーだが、当時は今で言えばアップルみたいな憧れのブランドだったのだ。
CF-6500Ⅱ
59,800円。
ジルバップマークⅡ。
初代より2,000円だけアップして登場した。
初代ジルバップについてソニーのホームページには『発売当時のステレオラジオカセットの最高峰』と書かれている。
だが、この頃の最高峰はCF-3800、「ジャンボ・ステレオ」79,800円。
このジルバップマークⅡ発売の半年後には『ラジオカセットのひとつの頂点を極めます』とカタログに書かれたステレオXYZも発売される。
ジルバップは最高峰ではなく常に中間機だったのだ。
CF-6600
65,800円。
ジルバップデラックス。
基本的にはジルバップマークⅡと同じ。
ジルバップマークⅡの外装を木製キャビネットにしたのが本機。
実際に音を聞いたことはなかったが、響きが違ったのだろうか。
それとも雰囲気を楽しむものか。
本で言えば愛蔵版。
中身は同じなのだが、価格はアップだ。
こうなるともうラジカセといってもチャチな感じがしない。
CFS-686
69,800円。
ステレオXYZ(ジィーゼット)。
前年にヒットしたジルバップ、その改良版ジルバップマークⅡ、そしてジルバップデラックスと3機種が揃ったジルバップ。
そのジルバップシリーズを超える価格と性能。それがステレオXYZ(ジィーゼット)。
カセットデッキではおなじみ、テープのヒスノイズを低減するドルビーNRを搭載した。
ジルバップは計8機種が発売されたが、どの機種にもドルビーNRは搭載されなかった。
デザインは直線基調でカッコいい。ジルバップデラックス同様アンテナが2本っていうのもいい。カッコよくて性能がいい、多少値段が高くてもいい、それがソニーの魅力だったのだ。
CFS-600
89,800円。
スリーピース。
最初は愛称がなかったが、そのうちスリーピースを愛称っぽく使い始めた。
金額89,800円はこの時点でのソニーステレオラジカセの中で最高額だ。
スリーピースなので一体型ではなく左右のスピーカーが分離している。
スピーカーを本体に合体させることはできないから、ラジカセのように気軽に持ち運びはできない。
ラジカセというよりコンポっぽい。電池駆動できるが、まあ電池では使わないだろう。
89,800円という価格がナンバーワンなら、出力が12Wというのもナンバーワンだ。
CFS-656
49,800円。
ステレオ・ホットドッグ。
ゴングという名称では後継機が出なかったが、この機種が金額的にはゴング55の後継機。
デザインはジィーゼットに通じるところがあるが、愛称はホットドッグ。
ジィーゼットはデザインがかっこいいだけではなく、性能も兼ね備えたブランドなのだろう。
ホットドッグなので高級機という感じはまったくない。
カタログ
昭和53年3月 ラジオカセット総合カタログ |
昭和53年6月 ラジオカセット総合カタログ |
昭和53年11月 ラジオカセット総合カタログ |
まとめ
家電メーカー各社からいろんなラジカセが出ていた。その中でソニーからはジルバップデラックスやXYZが発売された。
私はこの頃にソニー信者になったのだろう。
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