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2019/04/11

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFS-DW60

CFS-DW60

ソニーのステレオラジカセ史上、最大の機種数を誇るドデカホーン。
人気があったんだろうね。
初代発売が昭和60年、最後の機種がカタログ落ちするのが平成7年。
10年以上に渡って発売されていた息の長いシリーズだった。
そんなドデカホーンの初代がCFS-DW60だ。

CFS-DW60

43,800円。
初代ドデカホーン。

ジルバップ、ジィーゼット、サースリー、エナジー、デジタブルなどなど英語からの造語っぽいネーミングが並んでいたソニーのステレオラジカセ群。
まあ、ソニーに限らず、英語のネーミングはカッコいい感じがする。
ヨコハマは日本語だが、横浜ではなくYOKOHAMAだ。
そんな中、日本語のドデカイと英語のホーン=ドデカホーンが誕生した。
ちょっと気取ったようなネーミングから一気に庶民的になったぞ。

定価は43,800円。
ドデカホーン発売時のラジカセ総合カタログでは、最高価格の機種はCFD-W888の108,000円。
89,800円のCFS-W900もある。
同じ頃にはCFS-W660、54,800円も発売された。
43,800円の初代ドデカホーンは高級機ではない。
流行りのダブルカセットではあるが、高性能機でもない。
メタルテープの録音再生は出来るが、ドルビーNRはない。
テープの再生、巻き戻しなどの基本操作はフェザータッチではなく普通の押し込むボタン式。
ではなにが特徴かっていうと、重低音のスピーカーを搭載したのだ。
体に響いてくるような、パワフルな重低音。
アコースティックロード方式とやらで、本体後部に低音用のスピーカーが組み込まれているのだ。
5連グラフィックイコライザーがあるが、低音域はドデカゾーンと表記されている。
ラジオだけではなくテレビの音声も聞けるがモノラルだ。

●最大外形寸法:幅540x高さ168x奥行149mm(EIAJ)
●重さ:5.4kg(乾電池含む)

昭和61年3月ラジカセの総合カタログから
カタログに初登場のドデカホーンだ。
重低音が特徴だが、それ以外はそんなに機能がないので、あんまり書く事がないのかもしれないね。
ドデカホーンはCDを搭載していないので、ディスクマンと組み合わせるといいのだ。

昭和61年5月ラジカセの総合カタログから
新登場の時よりもスペースが増えている。
今度は見開き2ページだ。
思ったよりも人気があったので、スペースを増やしたのだろうかね。

昭和61年6月ラジカセの総合カタログから
5月のカタログとほとんど同じだ。
まるで間違い探しのようにほぼ一緒。

昭和61年9月ラジカセの総合カタログから
7月のカタログもほとんど同じだったが、9月のカタログには弟機のCFS-D10が登場した。
D10はダブルカセットではなくシングルカセット。
TV音声はDW60がモノラルだったのに対しこちらはステレオだ。
VHFだけではなくUHFも聞ける。
ダブルカセットが必要なければこっちで十分だね。

昭和61年10月ラジカセの総合カタログから
これまでのパターンから変わった。
重低音以外は機能があんまりないので、書くことはシンプルだ。

昭和61年11月ラジカセの総合カタログから
後継機のCFS-DW70が登場。
CD搭載のCFD-77も登場。
なのでDW60は端っこに追いやられ、オマケっぽい扱いになってしまったぞ。

昭和62年2月ラジカセの総合カタログから
CFS-DW77とCFS-D10に挟まれたDW60。
写真がちょっと小さいぞ。
扱いが少し寂しいね。
品薄機種のマークがついたから仕方がないか。

昭和62年3月ラジカセの総合カタログから
前月は小さかった写真が、他の機種と同様になった。
初代の面目躍如というところか。
だがDW60がカタログに載るのはこれが最後。
発売からちょうど1年だ。
ドデカホーンは全部で5機種になっているぞ。
ソニーは、ドデカホーンのラインナップを増やしていった。
売れたんだろうね。
他社も追随し重低音を搭載するのが当たり前になった。
そしてその流れでバブラジカセが誕生するのだ。



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