CFS-9000
昭和59年5月。74,800円。
昭和57年2月、ソニーはミニコンポ『ヘリコンポFH-7』を発売した。
コンポっていうのはラジカセに比べると大きい。
小さくも出来るのだが、レコードのサイズはLPだと直径30センチ。
レコードプレーヤーを基準に考えると、これ以上は小さく出来ない。
そのレコードプレーヤーを小さくしたのがヘリコンポ。
どうやって小さくしたのかと言えば、レコードをプレーヤーの中に収めるのをあきらめた。
つまり、レコードがはみ出しているのだ。
ヘリコンポのレコードプレーヤーはPS-Q7。
別売で定価は35,000円。
これはヘリコンポ専用ではなく、別売なのでラジカセでも使える。
このプレーヤーはFMトランスミッターを内蔵しているので、ラジカセにも電波を飛ばせるのだ。
ブルートゥースみたいで便利だったね。
148,000円。
プレーヤーのPS-Q9も新発売で、本体に合わせてブラックだ。
こちらは1,000円高い36,000円。
ラインナップを拡充する為、さて次は下位機種かと思ったが発売されず。
ヘリコンポとしては発売されなかったが、ラジカセとして発売されたのがCFS-9000だ。
ヘリコンポのFH-7は別売のDCパワーサプライユニットを購入すれば、単1電池12本でも駆動出来た。
だがラジカセ扱いにはならずにコンポとして扱っていた。
ヘリコンポからちょっと性能を落とし、値段を下げてラジカセとして扱ったのがCFS-9000だ。
ヘリコンポはオーディオ部門からラジカセなんかのゼネラルオーディオ部門へと移籍したのか?
ラジカセらしく、ヘリコンポでは別売だったキャリングハンドルもついていた。
CFS-9000にはブランドがない。
CFS-9000という型番だけなのだ。
ヘリコンポという名称は使えなかったのかな。
オーディオ部門からゼネラルオーディオ部門へ移ったので使えなかった?
CFS-9000には当然ヘリプレーヤーPS-Q7がピッタリとマッチするが、CDプレーヤーのD-50が発売されるとこちらもピッタリ。
時代はCDに変わろうとしていたのだ。
CFS-9000のスピーカーはこの頃ソニーが推していたAPMスピーカー。
出力は22W+22Wの44W。
さすがに電池駆動でこれだとあっという間に電池がなくなるからか、電池駆動だと4W+4Wに抑えられた。
ヘリコンポのチューナーはクォーツロックシンセサイザーチューナーだったが、CFS-9000はアナログチューナー。
この辺はコストの関係だろうな。
CFS-9000は74,800円。
2年近く前に発売のヘリコンポはまだ売っていたか?
ヘリコンポの定価はプレーヤーを入れなければ109,800円だった。
もし売ってれば、同じくらいの価格になったかな。
同じくらいだったらヘリコンポだよな。
●最大外形寸法:幅465高さ257x奥行205mm
●重さ:8.6kg(乾電池含まず)
CFS-7000.
昭和59年6月。44,800円。
CFS-9000の下位機種だが、デザインの方向性が違う感じ。
CFS-9000は実質ヘリコンポの下位機種なので、プレーヤーの小型化に合わせた本体という感じ。
対してCFS-7000は通常のラジカセのデザインの流れ。
まあ、面白みのないデザインだ。
スピーカーはAPMスピーカーっぽいが違うようだ。
この機種を元に(?)CD-50を乗っけただけのようなCFD-5が誕生する。
●最大外形寸法:幅510x高さ168x奥行189mm
●重さ:4.7kg(乾電池含まず)
CFS-5000
昭和60年1月。32,800円。
CFS-9000や5000では聞けない短波放送が聞ける機種。
競馬ファン向けの機種だったのだろうか。
デザインの方向はわかりやすいCFS-9000の下位機種だ。
デジタブル3兄弟ZX-7、ZX-5、ZX-3も、真ん中のZX-5のデザインがちょっと流れから外れていたな。
冒険してみたくなるのだろうか。
●最大外形寸法:幅482x高さ179x奥行168mm(EIAJ)
●重さ:3.5kg(乾電池含まず)
(このページの画像はすべてソニーのカタログから)
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