マンガくん
マンガくん創刊号 |
昭和52年創刊。
定価150円。
表紙はビックコミックと同じようなタッチのイラスト、彼がマンガくんなのか?いや違う。『「マンガくん」とはキミたちのような小学生まんがファンのニックネームなのだ!』と付録のマンガなんでも事典に書かれている。
石森章太郎の「まんが研究会」以外のキャラクターがゴチャゴチャと描かれている。
お馴染みのナマズのマークもある。マンガくんだからか「M」の文字の入った帽子をかぶっている。
表紙に『★第2号は1月10日発売!!』の文字。
創刊号の表紙に次号の宣伝を入れるとはスゴイ。
表紙を開くと裏表紙には『少年コンポ』の宣伝。
この『少年コンポ』、ロゴが少年マガジンと同じなのだ。少年マガジンも写っている。
マンガくんは小学館なのだから、少しは配慮したらどうだろう、松下電器。
巻頭は水島新司『球道くん』
まだ小さい球道のセリフはほとんど「パパは」だ。球道を取り巻く人たち、特に育ての母になる愛子と父になる中西の描写がメイン。
球道の父が死んで、球道は天涯孤独となるのだが幼い球道に悲壮感はない。
これからやってやるわいというようなスタートだ。
藤子不二雄『エスパー魔美』
初回らしく魔美が超能力者として目覚める。といっても劇的なエピソードがあるわけではなく、高畑が殴られているのを助けたり、キャンバスの下敷きになるのを防いだりするのに超能力が発揮された。随分と簡単な目覚めではある。こんなに簡単ならこれまでに目覚めていてもよさそうなものだが。
主人公の魔美は中学生。藤子不二雄の主人公としては珍しい。連載マンガで他に主人公が中学生だとパッと思いつくのはTPぼんぐらいだ。
永井豪『無頼・ザ・キッド』
1988年の日本。今後やって来る食糧不足に備え、人口べらし政策として、16歳以上の者は決闘が合法化。
西部劇の世界が出現したのである。というぶっ飛んだ設定。
映画化とかされててもおかしくないと思うのだが、そんな話はついぞ聞かない。
16歳以上は決闘が可能だが、15歳はまだ不可。主人公の無頼は高校1年生だから決闘はまだダメだろうという敵役。
だが、無頼万次郎は浪人していた!
高校1年生だが16歳。決闘が可能だ。
ええー?と驚く敵をぶち殺して、1年生達のヒーロー無頼万次郎の誕生だ。
最後は赤塚不二夫『タトルくん』
私は赤塚不二夫のファンでもあるのだが、このタトルくん、ちっとも面白いとは思わなかった。これ見て笑った人いるのか?最後に
なんか大人しくまとまった感じの創刊号。マンガくんは月2回刊だったが、週刊の少年マンガ雑誌に比べるとボリューム不足だった。
すぐ読み終えてしまうのは、やはり物足りない。
私は藤子不二雄ファンだったので毎号買っていたが、部数は伸びなかったようだ。