ロマンアルバム 宇宙戦艦ヤマト2 |
昭和50年代
宇宙戦艦ヤマトが実写化される。
そんな話を母から聞いた。
宇宙戦艦ヤマトは昭和49年に放送されたテレビアニメ。
再放送で人気に火がつき、劇場版も公開されることになった。
え?あのヤマトが実写化?
そもそももなぜ母が知っている?
多分他の母から情報を得て、私がヤマトファンだと知っているから急いで教えてくれたのだろう。
私は半信半疑だった。
人気があるから映画化はおかしくはないが、実写というのが引っかかったのだ。
案の定これは宇宙戦艦ヤマトの実写化ではなく、『惑星大戦争』という映画のことだとわかった。
『惑星大戦争』は『海底軍艦』の宇宙バージョンみたいな映画だった。本当にヤマトが実写化されたのは平成になってからだ。
惑星大戦争は宇宙戦艦ヤマトの公開から半年後、昭和52年12月に公開された。
その内にヤマトの続編が出来るという噂がたった。
で、実際に公開されることが発表された。
タイトルは『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』
これ、タイトルでネタバレではないのか。
タイトルで「さらば」って言っている。
さらばっていうのはさようならってことだろう。
ヤマトが終わってしまうのか。
アニメージュっていう雑誌が創刊されたのもこの頃だ。
表紙は宇宙戦艦ヤマト。
翌月の8月号ではテレサが表紙だった。
昭和53年8月の公開に向けてどんどん情報が出てきた。
ワクワクするのと同時に不安感も高まった。
なにせ「さらば」なのだ。
この「さらば宇宙戦艦ヤマト」が公開される前に、さらばしていたヤマトがあった。
石津嵐著「宇宙戦艦ヤマト」
ソノラマ文庫の第1号。ソノラマ文庫は朝日ソノラマが発行していた文庫で、後に富野由悠季の機動戦士ガンダムもこの文庫から出た。
この石津版ヤマト、大雑把な流れはテレビ版と同様なのだが、ボツになったキャプテンハーロックが出てきたり、ハーロックと沖田が父息子だったり、そして最後に…。
これはこれで感動した。
そして、8月に公開されたさらば宇宙戦艦ヤマト。
本当に、さらばだった。
それから2ヶ月後に始まったテレビシリーズの宇宙戦艦ヤマト2。
大まかな流れは同じだが、最後が違うのだ。
さて、2017年の現在『宇宙戦艦ヤマト2202愛の戦士たち』が製作、公開中。
タイトルに『さらば』とはついていない。
でも映画のサブタイトル『愛の戦士たち』はついている。
どういう展開になるのか、楽しみだ。