このブログを検索

2019/04/01

ソニーのステレオラジカセ・プレッシュ

プレッシュ


CFD-K10


平成2年発売。
64,000円。

世のラジカセは重低音ブームで、元祖ソニーもドデカホーンがメインだった。
そのドデカホーンはどんどん大型化、ボタンもゴチャゴチャついていった。
世の中のバブルに合わせ、ラジカセもバブル化したのだ。

そんな中でソニーからドデカホーン以外のブランド、プレッシュが発売された。
ラジカセは大きくなくてもいいが、しっかりした性能のラジカセは欲しい。
そんな客層は一定数いるのだろうな。
デジタブルZX-7を買った層が、そろそろCDつきのラジカセに買い換えるかもしれないだろうしね。

ソニーの公式『小型化=高性能化』の流れとしてはCFS-F70→ZX-7と続いたと思うのだが、プレッシュもその流れにあるラジカセなんだろう。
『小型化=高性能化』はソニーの公式なんだけど、いつの間にか使われなくなった公式だ。
デジタブルのZXシリーズが続いていれば、このK10がデジタブルCDとしてデビューしたかもね。
そんな雰囲気があるぞ。
バブル期のバブルラジカセは『小型化=高性能化』とは無縁だが、このプレッシュはシンプルに『小型化=高性能化』を突き進めている。

この頃の価格のトップはドデカホーンCD900で76,800円。
下位機種のドデカホーンCD700が59,800円。
ちょうど不在の6万円台を埋めた機種だ。

プレッシュとは正反対の、ミニコンポのような大型ラジカセCFD-T50も同じような時期に発売された。
こちらもプレッシュと同じく64,000円だ。
こっちはちょっと冷遇されていて、愛称もない。
大型、小型どちらかお好きな方をどうぞって事か。
客の取りこぼしのないようにラインナップしているのだね。

●最大外形寸法:幅480x高さ133x奥行157mm(EIAJ)
●重さ:7.0kg(乾電池含む)


ZS-F1

平成4年発売。
54,800円。

もうひとつのプレッシュ、それがZS-F1だ。
CFD-K10の後継機種ではない。
型番はCFD-ではなくなったが、それもそのはず、本機はラジカセではない。
CDラジカセのカセの部分、カセットがついてないのだ。
それにラジカセっぽいのだが電池で駆動出来ない。
ラジカセでなかったら何かといえば、ソニーはパーソナルオーディオシステムと呼んでいる。
CDかラジオを聞くためだけのシステムだ。

値段はカセットがないせいかCFD-K10よりも安い。
でもZF-F1の方がCFD-K10よりも大きいぞ。
カセットを無くしたのに、サイズはF1の方が大きいのだ。
ただ単にK10からカセットを取ったのではないのだな。

録音しないでCDを聞くだけだったらこれで十分だ。
カセットを使わないのに付いていたら無駄になるものね。

平成8年の6月までカタログに載っていた。
4年とちょっと発売し続けた、息の長いモデルだったのだね。

●最大外形寸法:幅480x高さ148x奥行186.5mm(EIAJ)
●重さ:5.1kg

(画像はすべてソニーのカタログから)


〈関連する記事〉