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2019/04/02

【映画の感想】ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘(昭和41年公開)


今回のゴジラの対戦相手はエビラ。
キングギドラと戦った後だと、ちょっと物足りなく感じる怪獣だ。
だって宇宙大怪獣の後にエビだものね。
舞台も宇宙を舞台にした前作から一転、南海のレッチ島だ。
大分スケールダウンした感じのする『南海の大決闘』だ。

今回のゴジラは南海の島でしか活躍しない。
『南海の大決闘』だからね。
これまでのように日本本土に上陸しないのだ。
そんな点も物足りないなあ。

ウィキペディアには以下のような説明がある。
本作の公開年である1966年(昭和41年)5月、東宝は『キングコング対ゴジラ』(1962年、本多猪四郎監督)製作の際にアメリカのRKO社から取得した「キングコング」の5年間分のキャラクター使用権を活用してもう1本「キングコング映画」を製作しようと、南海の孤島を舞台にキングコング、エビラ、モスラの3大怪獣の登場する特撮映画『ロビンソン・クルーソー作戦 キングコング対エビラ』を企画する。監督には福田純を予定し、関沢新一によって脚本化されたが、アメリカ側が内容に難色を示したため、この企画は仕切り直されることとなり、より合作色の強い『キングコングの逆襲』(1967年、本多猪四郎監督)として翌年に制作されることとなった。
一方、不採用となった『キングコング対エビラ』の脚本は、主役のキングコングをゴジラに置き代え、「ゴジラシリーズ」の一編として再利用されることとなり、本作が製作された。本作におけるゴジラが『キングコング対ゴジラ』のキングコングに近く陽気な性格(美女に好意を持つ、「若大将シリーズ」における加山雄三を真似て得意気に鼻をこするなど)になっていたり、落雷を浴びて復活する描写が見受けられるのは、この経緯による。ウィキペディアより
ということだ。
本来ゴジラの役はキングコングがするはずだったのだ。
本命の子に「ごめんなさい」と断られ、まあこいつでもいいかと幼馴染の子に声をかけたような映画なのだ。
キングコングの代役かよと天下のゴジラは憤らなかったのかね。
まあでもゴジラが出るのは子供にとっては楽しいんだよね。

中々登場しなかったゴジラは、海から上陸するでもなく地中から現れるわけでもなく、のんびり昼寝している。
さすが怪獣王なので、天敵とか気にせずに寝ているのだ。
まあ、子供向け映画なので、あんまりゴチャゴチャ考えずに見るのが正解だ。

新怪獣は大コンドルも出てくるが、キャラがラドンとかぶるね。
大コンドルはラドンほど強くはなさそうで、名前もコンドルに大がついただけだ。
それだったら、エビラも大エビでいいんじゃないかって事になってしまうぞ。

『ゴジラ』に登場した芹澤博士が、今回は秘密結社「赤イ竹」で悪役だ。
顔は同じだが、眼帯は左にしているので、違う人なんだろうな。

エビラはほんとのエビっぽい。
造形が良かったねえ。
海上に出てくるハサミなんかも迫力がある。
でも怪獣だから、ただ大きくしただけではなく、もうちょっと変化させて欲しかったな。
戦う相手はキングコングじゃなくゴジラなんだからね。

水上での戦いは迫力がある。
エビラのホームは海だろうから、自分の得意な空間に誘い込んでの戦いだ。
でもやはりゴジラにはかなわず、ハサミももぎ取られ敗戦する。
しょせんエビだから仕方がない。

今回のモスラはイモ虫ではなく蛾になっているぞ。
前作『怪獣大戦争』ではまったく言及されていなかったが、ちゃんと生きてたんだね。
それとも違う個体なのだろうか。
ずっと寝ていて、最後の方になってようやく登場。
ゴジラとほとんど戦わず、インファント島の住民を助ける為に活躍だ。
小美人はザ・ピーナッツではなくなった。
これまで見かけたのことのないインファント島の美女もいる。
これまでのゴジラとは時代が違うのだな。


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