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2020/05/07

【映画の感想】宇宙大怪獣ギララ

宇宙大怪獣ギララ(昭和42年公開)

ギララは昭和42年の公開。
昭和40年生まれの私にとってギララは幻の怪獣だった。
昭和42年の公開なので、劇場で見たことはない。
当時はビデオがなかったので、家庭では見ることはない。
テレビ放送はあったのだろうか。
あったとしても見た記憶はないなあ。
年上のいとこの部屋や床屋なんかに行くと、ちょっと前の雑誌がある。
その中にはギララが表紙の雑誌もあった。
冒険王かなんかだったのかな。
情報だけはあったが、肝心の映画は見る機会がなかったのだ。
まあ、ギララに限らずフランケンシュタインやらバラゴンやらバランやらドゴラやら幻の怪獣はたくさんいたのだ。


東宝の怪獣映画なら冒頭から勇ましい怪獣音楽が流れるのだが、ギララはのんきな明るいロックだ。
のんきなロック?
松竹だとこれがロックになるのか。

主人公たち一行は火星に探査に向かうが、火星探査はこれまで何度も失敗しているようだ。
なのに今回も何の対策もしてなさそう。
緊張感が欠如してるな。
特に通信士。
UFOが出て来るが、乗組員たちはあんまり驚きもせず淡々としている。
このUFOがギララを宇宙船にくっつけて地球に送り込んだのか?
謎は最後になっても解けないのだ。
乗組員の医師は体調不良で月基地の医師と交代。
UFOの仕業という訳でもなく、こんな描写いるの?

この映画の客層は子供たち。
その子供たちのお目当の怪獣ギララは中々登場せず、真ん中辺になってようやく登場。
随分と引っ張った。
ギララは宇宙怪獣と言うだけあって、地球の生物とはどこか違う雰囲気だ。
頭の触覚(?)が宇宙怪獣っぽい。

ウィキペディアによれば、ギララという名前は公募で決まったという。
私はこの頃はまだ2歳。
もうちょっと大きかったら応募していただろうな。

ギララの最後は死んだわけではなく、元の大きさに戻って宇宙に追放だ。
なんかスッキリとしない終わり方。
ドラえもんのバイバインの終わり方みたいだな。
人間のドラマの方の三角関係(?)は無事おさまった。

ギララが公開されたのは昭和42年。
この頃はゴジラが登場してから20年以上、モスラもラドンもガメラもすでにいる。
テレビではウルトラマンが放送中だ。
そこに今更ギララが出てきてもインパクトはないわな。
その他大勢の中の1本に過ぎないのだ。
それでも怪獣っていうのは出て来るだけでワクワクするのだな。
もしこの映画が好評だったのならば、続編を作ったのだろうか。
UFOの謎は次回作で解決か?
平成20年には『ギララの逆襲』が公開されたが、ギララが出てくる以外に本作との繋がりはない。