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2022/12/05

8ミリビデオはここがよかった

 8ミリビデオの良かった点

ベータマックス、VHSに続いて発売されたのが8ミリビデオ。

世界127社のビデオ統一規格として日本では昭和60年に発売されたが、市場にはもうベータとVHSが出回っている。

消費者にとってはあくまで3番目の規格だった。

メーカーもベータやVHSを止めて8ミリだけにすればホントに統一規格になったのだろうが、まあそうはならず。

それでも8ミリビデオはベータやVHSの後に出来た規格なので、両方のいいとこ取りみたいな規格になった。

そんな8ミリビデオの良かった点は何だろうか。

テープがコンパクト

8ミリビデオのテープはベータやVHSに比べるとテープが格段に小さい。

カセットテープと同じくらいだ。

コレでキチンと2時間録画出来る。

VHSのテープの大きさは188×104×25mm、VHSより小さいベータでも156×96×25mm。

それに対して8ミリビデオは95×62.5×15mm。

当時のソニーの宣伝でも、体積比で5分の1ですよとコンパクトさを一つのセールスポイントにしていた。

それまでコンパクトさを売り物にしていたベータに対しても約4分の1。

小さいという事でテープも軽い。

VHSのテープは200グラム以上あるが、8ミリビデオのテープは40グラムもない。

小さくなったものだが、コンパクトさでかなわなくなったベータはハイバンドで高画質化に走る。

8ミリビデオの出発点はビデオカメラ一体型。

なのでテープは小さい方が小型化出来るのだ。

テープがコンパクトなら保存場所も少なくて済むし。


音声がいい。

ベータやVHSは途中からハイファイ音声が付け足されたが、8ミリビデオは最初から音がイイ。

モノラルとはいえベータハイファイと同じAFM方式なのだ。

オプション規格でPCMデジタルステレオもあった。

途中からAFM方式もステレオになったので、PCM音声は搭載されなくなった。


フライングイレースヘッド

録画した後に次の映像を足すと、つなぎ目にノイズが発生する。

せっかくテレビ番組をCMカットして保存してても、このノイズは気になったのものだ。

ノイズを解消したのがフライングイレースヘッド。

これでつなぎ録りがキレイに出来るようになった。

ベータやVHSでも搭載されている機種が発売されたが、8ミリビデオでは最初から装備されていた。


テープのツメがスライド式

録画したテープを上書きしてしまわないように、ベータにもVHSにもテープに爪が付いていた。

これを折ると録画出来なくなるのだ。

でも気が変わりもう保存しなくていいという時はセロテープでその穴を塞いでいた。

なんかそれってスマートじゃない。

8ミリビデオでは、そんな爪がスライド式になっている。


トラッキングなし

レンタルビデオを借りてくると、うまく見れない事がある。

トラッキングがあってないのだ。

そんな時はトラッキングを調整するのだが、8ミリビデオには調整するスイッチがない。

自動でトラッキングを合わせてくれるのだ。


ベータやVHSよりもいいところが多い8ミリビデオ。

既存のビデオとの互換性こそなかったが、カメラ一体型ではVHSとの競争に勝利したのだ。