ウルトラマンAでの新しい試み
昭和47年4月に放映が始まった『ウルトラマンA』。
『帰ってきたウルトラマン』に続く第2期ウルトラシリーズの2作目だ。
『ウルトラマン』から数えると4作目、『ウルトラQ』から数えると5作目になるウルトラシリーズ。
これまでと同じパターンでは飽きやすい子供たちには人気が出ないだろうと、新しい試みがいくつかある。
ライバルとなるヒーロー番組も多かったしね。
怪獣ではなくて超獣
それまでのウルトラシリーズに出てきたモンスターは怪獣と呼ばれていたが、『ウルトラマンA』では超獣と呼ばれた。
怪獣を超えているという意味なのだろうが、なんかイマイチだった。
怪獣が好きだったのに、その怪獣という呼び名が変わったんだから違和感があったんだろう。
50メートルを超えるような怪物はやっぱり『怪獣』なんだよな。
それでも超獣という呼び名はともかく、ベロクロンやバキシム、バラバなど魅力的なモンスターも結構出てきてはいた。
変身が男女の合体
ウルトラマンAには男の北斗星司と女の南夕子が合体して変身する。
この設定もなんかイマイチ。
ウルトラマンAは一人なのに、なんで二人で変身なんだという疑問があったんだろうな。
同じ頃の作品に『超人バロム・ワン』があるが、こちらは少年二人が変身する。
二人が合体してバロム・ワンになるのだが、まあ形は違うが合体ロボみたいなものだ。
それに対してウルトラマンAは元々一人として存在している。
北斗と南にはAが半分ずつ入っていて変身すると元に戻るのかなと思ったりして、設定がなんかしっくりしなかったのだな。
番組の途中で南夕子は退場し、この設定はなくなり北斗一人での変身になった。
光線技の多用
ウルトラマンといえばスペシウム光線。
ドラマの水戸黄門の印籠のような、トドメに使う必殺技だ。
ウルトラマンAもメタリウム光線が必殺技だ。
だがウルトラマンがスペシウム光線だけではなく時折八つ裂き光輪も使うように、Aもメタリウム光線だけではない。
このだけではないの数がやたらと多い。
スペースQやらウルトラギロチンやらハンドビームやらギロチンショットやらアタックビームやらバーチカルギロチンやらアロー光線やらマルチギロチンやらタイマーショットやら…。
まだまだあるが何故かギロチン技が多い。
エースの嗜好なのか。
ヒーロー番組のライバルである仮面ライダーは光線技を使わないので、光線技は差別化にはもってこいだったのかもしれない。
ウルトラ兄弟
ゾフィー、ウルトラマン、ウルトラセブン、帰ってきたウルトラマン、そしてウルトラマンAは兄弟だという設定が誕生した。
ということで兄弟たちの出番が多い。
5人全員揃って戦う話もある。
兄弟どころかウルトラの父まで登場だ。
敵はヤプール
『ウルトラマンA』では超獣を操っている親玉ヤプールが登場した。
毎回こいつが超獣を送り込んでくるのだ。
不気味なシルエットだったのだが、実態化したらなんて事なくてガッカリだ。
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