CFS-10
昭和55年発売
定価59,800円
昭和53年にメタルテープが発売された。
メタルテープはそれまでのテープに比べて高性能、そして高価格。
憧れはあったがその価格ゆえ、使った事はない。
カセット用のメタルテープは高いままだったが、8ミリビデオでも採用されたメタルテープは随分と安く手に入るようになった。
さてカセットのメタルテープはそれまでのカセットデッキでは使えず、メタルテープ対応のカセットデッキが必要だった。
メタルテープを使いたければ、対応したカセットデッキを買わなければならなかったのだ。
ソニーのカセットデッキでもメタルテープ対応が進み、その流れはラジカセにも及んで昭和55年にはメタルジィーゼットが発売された。
ジィーゼットと名乗っているが、デザインは先代のジィーゼットとは全くの別物だ。
メタルジィーゼットは大型のラジカセだったが、小型軽量でメタル対応のラジカセがメタル365。
メタルジィーゼットに続く2機種目のメタル対応ラジカセだ。
幅が365mmなのでのネーミングだと思うが、『1年中、行動半径が広がる』なんてカタログに書かれいてるので365日の意味もあるんだろう。
ジルバップマーク2なんかも59,800円だったので、同じ値段なのに小さくなって損した気分の人もいたか。
大型化がラジカセの正義だったのだ。
前年の昭和59年にはサンヨーのおしゃれなテレコU4が発売された。
これが大ヒットした。
どんどんデカく大型化していったラジカセから一転、小型で軽量のラジカセだった。
メタル365もU4と同じようなジャンルのラジカセだが、U4がオーディオっぽさを潔く無くした感じに対してメタル365はオーディオっぽさが随分と残っている。
小型軽量の本体にはLEDのレベルメーターが付いているが、スペースの関係からかカセットホルダー上だ。
ラジオは電子チューナー。
スキャンボタンを押すとピピピピと電子音がして自動で選局してくれるのだ。
FMとAMそれぞれ7曲メモリー出来る。
ソニーのラジオでピットインというのがあったが、それをラジカセに搭載したのだな。
■■■CFS-10 主な仕様
■大きさ 幅365x高さ120x奥行72mm(把手含まず)
■重さ 2.9kg(乾電池含む)
■実用最大出力 総合4W(2Wx2W)EIAJ/DC
■スピーカー 10cm2個 フリーエッジ式メカニカル2ウェイ
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