TCD-D3
98,000円(税別)
平成2年発売
アナログのレコードに対してデジタルのCDが登場したように、アナログのカセットに対してデジタルのDATが誕生した。
DATはデジタルオーディオテープの略。
ディーエーティーまたはダットと呼んだ。
CDが登場した時は多くのメーカーがCDプレーヤーをいっせいに発売したが、DATはそうはならず。
CD発売から数年でレコードはCDに置き換わったが、カセットはDATが出てきても置き替わらなかった。
カセットを置き換えたのはMDだ。
ソニーのポータブルCDプレーヤーはCDウォークマンという名ではなく(後でCDウォークマンに変わるが)ディスクマンとなったが、ポータブルDATの1号機TCD-D3はDATウォークマンを名乗った。
当時はテープメディアのポータブル機だけがウォークマンという事だったのだろうか。
私はソニー好きだったくせにカセットテープのウォークマンは買わなかったが、このDATのウォークマンTCD-D3は購入した。
DATとしては安い値段だが、ウォークマンとして98,000円は高額だ。
TCD-D3はウォークマンとはいえ、あんまり持ち運びには適してなかった。
少なくとも私はポケットに入れて歩きながら音楽を聴いたなんて事はなかった。
かさばってしまうので、部屋の中でしか使った事がないのだ。
それほど出番がなかったが飾っておくだけでも満足だった。
それが、しばらくすると側面がベタつき始めた。
汚れでもついたのかと思ってティッシュで拭くが、ティッシュの柔らかさは粘着力に負けベッタリとくっついてしまった。
私の個体だけではなく、TCD-D3特有の不具合のようだ。
上から見ると、SONYと書いてある上の部分は外れそうだが外れない。
ディスプレイはエレクトロリックルミネッセンスバックライトを搭載。
早送り巻き戻し停止再生などの基本ボタンは少し斜めに配置されている。
前面は電源ボタンやヘッドホンジャック、AMSやヘッドホンボリュームや録音レベルのツマミ。
右側面にはSP/LP切り替えスイッチ、マイク/ライン入力端子など。
120分テープなら通常では120分の録音だが、LPモードでは倍の240分録音出来た。
左側面には電源ジャック、ラインアウト端子、別売りのリモコンが使えるリモートデジタル入出力端子がある。
イジェクトボタンを押して口を開ける。
テープはカセットテープに比べると小型だが、安っぽくない作り。
8ミリビデオのビデオテープを小型化した感じだ。
縦が54mm、横73がmm、厚さは10.5 mm。
ビデオテープと同じでひっくり返しては使えない。
箱。
表も裏も側面も英語ばかりで日本語はない。
フタを開けるとようやく日本語。
付属品はケースとか。
外で持ち歩いた事がないのでケースは使わず。
外で持ち運ぶホントのウォークマンっぽくなったのはWMD-DT1だ。
型番もウォークマンっぽい。
TCD-D3
■■■主な仕様
●大きさ(最大外形寸法、幅/高さ/奥行):85.2x40x120.1mm(電池含まず)
85.2x40x145.9mm(電池含む)
●重さ:420g(電池含まず)、630g(電池含む)
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