SL-2100
平成2年発売
180,000円
ベータマックス10周年記念モデルはベータプロSL-HF900。
ベータプロはSL-HF900マーク2が続き、集大成的なSL-HF3000が出た。
ベータプロSL-HF900発売からから5年。
SL-2100がベータマックス15周年記念モデルだ。
5年の間でベータとVHSの戦争はVHSの勝利になった。
この頃ベータを発売していたのはソニーのみ。
かつての盟友東芝も三洋もNECもパイオニアもアイワもベータを発売しておらず。
そのソニーもカメラ一体型は8ミリビデオ、据え置き機はVHSに力を注いでいた時代。
SL-2100を購入して新たにベータ派になった人は多分ほとんどおらず、既存のベータ派が購入したんではなかろうか。
ソニーはこの機種でベータ復活を目論むなんて甘い考えはなかったろうな。
型番にはベータハイファイモデルについていたHFがなく数字で2100のみ。
でもHFとついてなくてもしっかりベータハイファイだ。
もちろんハイバンド、スーパーハイバンドでもあるがEDベータではない。
SL-2100のデザインはかなり先進的で攻めていた。
スイッチがタッチパネルなのだ。
今はスマホがあるのでなんて事はないが、当時のビデオデッキでタッチパネルは画期的だった。
まあ、それが操作性の向上に役立ったかといえばわからないが、カッコはよかった。
このデザインを見てベータにとどまったユーザーも一定数いたんではなかろうか。
VHS陣営の他機種を見ても同じようなデザインは見当たらない。
ソニーのVHSや8ミリでさえこのデザインの採用はなかった。
パネルが透けて見えるデイスプレイがカッコいい。
表面が平面なので、何のボタンを押しているのかわかりずらいのだ。
先進的なSL-2100だが、既存のベータユーザーに向けた機能もある。
コズミ家ではSL-F11を使っていた。
SL-F11はステレオ音声があるけどハイファイではなくノーマル音声。
二ヶ国語放送もノーマル音声なので、これで録画したテープをベータハイファイで再生すると日本語と英語が同時に聞こえる。
それがSl-HF90DSで復活し、SL-2100でもキチンと再生出来るのだ。
ベータハイファイ以前はベータノイズリダクションがついていたが、ベータハイファイが出てからは切り捨てられてしまった。
それもSL-2100では搭載されている。
SL-2100はベータ派への最後のプレゼントだったのか。
この後ベータで大した機種は出なかったし、後はVHSか8ミリを買ってくれと。
●大きさ:幅466x高さ102x奥行404mm
●重さ:約11kg
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