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2023/03/27

ソニーのベータマックス・SL-2100

 SL-2100

平成2年発売

180,000円


ベータマックス10周年記念モデルはベータプロSL-HF900。

ベータプロはSL-HF900マーク2が続き、集大成的なSL-HF3000が出た。

ベータプロSL-HF900発売からから5年。

SL-2100がベータマックス15周年記念モデルだ。

5年の間でベータとVHSの戦争はVHSの勝利になった。

この頃ベータを発売していたのはソニーのみ。

かつての盟友東芝も三洋もNECもパイオニアもアイワもベータを発売しておらず。

そのソニーもカメラ一体型は8ミリビデオ、据え置き機はVHSに力を注いでいた時代。

SL-2100を購入して新たにベータ派になった人は多分ほとんどおらず、既存のベータ派が購入したんではなかろうか。

ソニーはこの機種でベータ復活を目論むなんて甘い考えはなかったろうな。

型番にはベータハイファイモデルについていたHFがなく数字で2100のみ。

でもHFとついてなくてもしっかりベータハイファイだ。

もちろんハイバンド、スーパーハイバンドでもあるがEDベータではない。

SL-2100のデザインはかなり先進的で攻めていた。

スイッチがタッチパネルなのだ。

今はスマホがあるのでなんて事はないが、当時のビデオデッキでタッチパネルは画期的だった。

まあ、それが操作性の向上に役立ったかといえばわからないが、カッコはよかった。

このデザインを見てベータにとどまったユーザーも一定数いたんではなかろうか。

VHS陣営の他機種を見ても同じようなデザインは見当たらない。

ソニーのVHSや8ミリでさえこのデザインの採用はなかった。

パネルが透けて見えるデイスプレイがカッコいい。


リモコンも先進的なのだが、使いやすくはない。

表面が平面なので、何のボタンを押しているのかわかりずらいのだ。


先進的なSL-2100だが、既存のベータユーザーに向けた機能もある。

コズミ家ではSL-F11を使っていた。

SL-F11はステレオ音声があるけどハイファイではなくノーマル音声。

二ヶ国語放送もノーマル音声なので、これで録画したテープをベータハイファイで再生すると日本語と英語が同時に聞こえる。

それがSl-HF90DSで復活し、SL-2100でもキチンと再生出来るのだ。

ベータハイファイ以前はベータノイズリダクションがついていたが、ベータハイファイが出てからは切り捨てられてしまった。

それもSL-2100では搭載されている。

SL-2100はベータ派への最後のプレゼントだったのか。

この後ベータで大した機種は出なかったし、後はVHSか8ミリを買ってくれと。


●大きさ:幅466x高さ102x奥行404mm

●重さ:約11kg



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