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2017/05/19

認知症の母への8つの対処法


私は昭和40年生まれのおっさんだが、私と同世代の人達の親は70代〜80代が多いだろう。
私の父は10年ほど前に死んだが、母は健在だ。
健在とはいえ、アルツハイマー型の認知症でてんやわんやだ。
なので、こういう時にはこう対処しているというのを書いてみる。

おにぎり

・毎朝、母におにぎりを握ってもらう。
私が昼に食べるのだ。
先日、おにぎりを口に入れたらすぐにウメボシ。
今日は随分と端っこに入れたんだなと思ったらまたウメボシ。おやおや今日は2個入れたのかと思ったらまたウメボシ、ウメボシ、ウメボシ…。
結局ウメボシは7つ入っていた。

・おにぎりを握っている時、ふと見ると海苔を巻いたおにぎりにまた海苔を巻いている。
そんなに巻かなくていいんだよと言って確認すると、海苔を4枚巻いていた。

対処
作っている時に見守ること。

飴玉

母を助手席に乗せて、私が運転中。
母に、飴食べるから袋から取り出してと頼んだ。
頷いた母は飴を取り出し、そのまま自分の口に入れた。
飴を出した時点で、私から頼まれたという事を忘れてしまうのだ。

対処
途中で声がけして、目的を忘れさせないこと。

炊飯器

時折、ご飯を炊いている最中の炊飯器を開けてしまう。
すぐに閉めないので、芯が残って炊きあがる。

対処
炊きあがるまで炊飯器に「開けるな」と張り紙している。

パジャマ


冬場はパジャマを脱がない。
朝は私より起きるのが早いので、母はすでに着替えている。
が、その時はパジャマを脱がないで上に服を着ている。
脱がせようとすると面倒くさがって怒る。

対処
着替えなくても、まあ不都合はないし、そのままにしている。

ミルキー

1日で一袋くらい食べる。
口に一個入れいてるのにさらに口に入れたりもする。

対処
母はアルツハイマー型認知症の他に、多発性骨髄腫と診断されてから6年になる。
なので、まあ好きにさせている。

財布

財布がなくなったと騒ぐ。誰かに盗まれたんだと言う。
物盗られ妄想だ。
時には具体的に、○○に盗まれたとか二人組の男が持っていったとか言う。

対処
「一緒に探そう」と言って探す。
これまで本当になくなったことはなく、必ず出てくる。

ことわざ

脳の活性化になると思って、認知症の母にことわざを言わせている。
昔取った杵柄か、けっこうスラスラと答えるのだが、間違えることわざは同じ間違いを繰り返す。

例えば、
私「言わぬが」
母「仏」

正解は「言わぬが花」だが、「言わぬが仏」とインプットされると何度も「言わぬが仏」と答える。

「釈迦に麦」
「雀百までわしゃ九十九まで」
「時は道連れ」
「言わぬが仏」
「長いものにはフタ」
「憎まれっ子世にはびこる」
「豚に釘」
「急いては子に従え」

対処
正解を言う。
「釈迦に説法」
「雀百まで踊り忘れず」
「時は金なり」
「言わぬが花」
「長いものには巻かれろ」
「憎まれっ子世に憚る」
「豚に真珠」
「急いては事を仕損ずる」

私は50年以上ずっと母の息子だが、今年80歳になる母は私のことを自分の兄だと思っている。
割合としては兄だと思っていることが9割、息子だと思い出すことが1割ぐらいか。
老けてきた私を見て、自分よりも年上だと思うようで、年上であるなら兄だろうと思うようだ。

対処
息子だよと言うと、ああそうだったねとわかることもあったが、最近は言っても無駄なので話を合わせている。兄と思っているならそれでもいい。
だがそうなると、息子はどこ行ったんだと騒ぐこともあるので困ったものだ。


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