写真はソニーの総合カタログ、MESSAGE Vol.3(昭和57年2月)から。
CFS-F70
私は2年前にサースリーを買ってもらった。だが、欲望に終わりはない。
今度はこのAC/DCコンポF70が欲しくなった。
サースリーが壊れれば買ってもらえるかもしれない。
だが、サースリーはソニータイマーも発動せずいつまでも丈夫なまま。
買い換えてもらえるとしても、定価128,000円という価格がネックだ。
子供のラジカセにこんな金額を出す親は少ないだろう。
それが、いつの間にか特価69,800円となっていた。やはり値段設定が高すぎたのか。
そしてそのタミングでねだってねだって、買ってもらったのだ。
写真
正面。 今でも週に1回程度電源を入れてラジオを聞いている。問題なく作動している。スピーカーは10センチ×2。フルレンジスピーカー。APMスピーカーを搭載した後継機が出て欲しかった。
上面。
スイッチ類はフタの下にある。ホコリがつかなくて便利。
写真左下のボタンを押すと扉が開く。
フタの裏には図。
ボタンはフェザータッチ。再生中に早送り&巻き戻しを押すと頭出しができるAMS搭載。
この頭出しは4秒以上のテープの無音状態を検知し、それを曲間だと判断して再生を始めるものだ。その無音部分を作るレックミュート。
この機種はレックミュートボタンを押すとボツッボツッと異音が入った。
SirIIIではこのような事はなかったし、この個体だけの不具合だったのか。
テープを再生するたびに、ああ、ボツッボツッて入っているなあと気になった。
PLLシンセサイザーチューナー。AMとFMを6局ずつ計12局をプリセットできる。
快調に使っていたCFS-F70だが、ラジオに不具合が出た。
ラジオを聴いいてると、ピピピピという選曲音が勝手に出て、勝手にチューニングし始めるようになったのだ。
ラジオを聴いているだけならまだしも、ラジオ番組を録音している時にもこの症状が出た。
ソニーのサービスセンターに持って行って修理を依頼。
私は当時この症状を上手く説明できなかったのだが、サービスセンターの人は簡単に「はい」と言って預かった。
お前の言っていることはよくわからないからこっちで勝手に調べるよ的なものではないと思うが。
この機種によく出た症状だったから慣れていたのだろうか。
ACアダプター。結構ずっしりくる。
カチャッとはめ込んで使う。
電池入れ。
単1を8個セットしてACアダプターと交換して使う。電池寿命は説明書によると約12時間(レベルメーターOFF時、アルカリ電池)。レベルメーターをONにすると約6.5時間。レベルメーターが随分と電池を食うのだ。
自分で電池駆動させたのは1回くらいしかない。電池で駆動させた方が音がいいとかいう話を信じたからだが、コストがかかり過ぎる。
取扱説明書。
主な仕様(取扱説明書より引用)
ワウフラッター ±0.09% W•Peak(EIAJ) 0.045W•RMS周波数範囲 METALLICカセット30~16,000(EIAJ)
JHFカセット30~15,000(EIAJ)
BHFカセット30~14,000(EIAJ)
SN比 50dB(EIAJ)
実用最大出力 6.5W+6.5W(EIAJ/DC)
消費電力 AC22W
最大外形寸法 476x153x180mm(幅/高さ/奥行き)把手含まず
重量 約9.4kg ACアダプター、メモリー保持用乾電池も含む
最後に
CFS-F70は最高機種の割にはあんまり優遇されなかった。3、4ヶ月で生産終了したのではないか。
ラジカセの時代は大型化から小型軽量に移っていったのだ。