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2019/04/26

【映画の感想】地球防衛軍

地球防衛軍(昭和32年公開)


場所は富士山の麓らしい村。
夏なんだろう、盆踊りが行われている。
その中の一人、浮かない顔の平田昭彦だけが浴衣を着ていない。
祭りなんか関係なさそうで場違いだよね。
近くで山火事があり、ひとりで現場へ行ってしまう。

富士山麓の村で大規模な地盤沈下が起こる。
調査に訪れた一行の前に、巨大なロボットが出てきた。
劇中ではモゲラとは呼ばれずずっと怪ロボットだ。
モゲラが進行しているのに入浴中の女性がいたりして、何となく緊迫感がない。
いわゆるサービスカットというやつか。

警官がモゲラに鉄砲を撃つがさすがに効果なし。
逆にモゲラは目から光線を発射するぞ。
自衛隊がロケット弾とかで攻撃を仕掛けるがモゲラは頑丈だ。
私にとってモゲラって言えばこの地球防衛軍に登場したやつだが、若い人はスペースゴジラのモゲラなんだろうな。
モゲラの両手と口はドリルになっている。
胴体はキャタピラだ。
元々は攻撃用のロボットではなく作業用のロボットなので、地面を掘りまくりそうなデザインだ。
子どもの頃の私にとってはストーリーよりも怪獣がただ暴れてくれた方が面白かったのだが、モゲラはあっけなくやられてしまう。
住民たちが渡り終えた鉄橋に爆薬をしかけ、爆破。
モゲラはこれだけでやられてしまったのだ。

モゲラを操っていたのはミステリアン。
怪遊星人だ。
ミステリアンだけあってミステリアスな名前だね。
「ワレワレハウチュウジンダ」と言う喋り方はこのミステリアンがオリジナルなのだ。
だが普通に人間がヘルメットをかぶっただけのように見えてしまう。
まあ、実際そうなんだけどね。

ミステリアンが要求してきたのは、半径3キロの土地と子孫を残すために5人の地球人の女性との結婚だ。
地球全土を侵略するとかじゃなくて、半径3キロとは随分とささやかだ。
これくらいの土地なら、お金持ちで持っている人いっぱいいるぞ。
土地は要求するのではなく、半径3キロならお金を出して買ったらどうだろう。
それくらいのお金か価値のあるものは持ってそうだよね。
半径3キロの土地とモゲラを交換なんてのはどうだろう。
5千年前に核戦争で失ったという母星のミステロイドが、半径3キロだったのだろうか。
女性5人というのも図々しい。
写真を見せて特定の女性を要求してきたのだ。
ミステリアンの好みの女性を要求するとはね。
それに数人はもう確保していると言うのだ。
おいおい。
ミステリアンは男しかいないのだろうか。
それともミステリアンの女性はみんな好みじゃないからダメなのか。
科学が発展しているのなら、クローン技術くらいはありそうだけどねえ。

ミステリアンのドーム状の本部に攻撃を仕掛けるがさっぱり効果がない。
逆に光線にやられてしまって壊滅だ。
強いぞ、ミステリアン。
地球側には新兵器がありそうだが、時間がかかりそうだ。
ミステリアンは赤がリーダー。
ちゃんと青とか黄色もいる。
ゴレンジャーのさきがけだ。
暑いのには弱いので、富士山麓なんかじゃなくて、南極あたりに基地を作る気はなかったのだろうかね。

日本人側は世界各国からの援助で、空中戦艦α号β号でミステリアンと戦う。
富士山麓にミステリアンの基地があるから、日本人が当事者なのだね。
空中戦艦って呼び名がカッコいい。
見た目は戦艦って言うよりもロケットだ。
だがβ号は破壊されてしまった。
最初は半径3キロの要求だったが120キロにエスカレートだ。
地球人与し易しとナメはじめたのだろう。

地球側はマーカライトを完成させ、3度目の攻撃だ。
2機目のモゲラが登場したが、出てきたらすぐに倒れてきたマーカライトに潰された。
もうちょっと活躍する場面が見たかったぞ、モゲラ。
主人公はミステリアンドームに潜入するが、捉えられていた女性は3人どころではないぞ。
要求が半径120キロに増えたし、女性の要求も増えたのだな。
でも要求じゃなくて、もうすでに捉えているんだが。

ミステリアンは全滅せず、円盤で逃げて行った奴らもいる。
まあでも地球側は防衛するから大丈夫だろうというような感じで終了。
今度来る時は侵略じゃなくて、もっと平和的に来てほしいものだ。


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