このブログを検索

2022/03/10

【映画の感想】大怪獣ガメラ

 大怪獣ガメラ(昭和40年公開)

東宝にゴジラがいるならば、大映にはガメラがいる。

ゴジラの公開は昭和29年だが、それから11年後の昭和40年に『大怪獣ガメラ』は公開された。

私が生まれたのは昭和40年なので、同い年のガメラにはなんとなく親しみがわく。

ガメラが還暦になれば私も還暦だ。


この頃のゴジラ映画はカラーだが、昭和29年の第1作目『ゴジラ』はモノクロ作品。

昭和37年公開の第3作『キングコング対ゴジラ』からカラーになった。

『大怪獣ガメラ』は昭和40年公開なのだがモノクロだ。

予算が取れなかったのだろう。

『大怪獣ガメラ』のヒットのおかげでガメラ映画はシリーズ化、2作目の『ガメラ対バルゴン』からはカラー作品だ。


子供を助ける人類の味方ガメラも、第1作の本作ではまだ人類の敵。

魅力は何と言ってもガメラという怪獣。

ストーリーは核爆弾でガメラが復活、暴れまわる怪獣対人類というパターンなので新鮮味はない。

それをいかに面白くするかは強烈なキャラクターが必要だ。

ゴジラは空想の生物だが、ガメラは大きいとはいえカメ。

誰もが知ってるし、ペットで飼ったりもして馴染み深い。

映画に出て来るカメ好きの少年も、隠れて飼ったりしている。

灯台でこの子供を助けたのも、カメ好きだとガメラがわかったからだろうか。


ガメラはカメとはいっても怪獣。

ただデカいだけではなく、ぐるぐる回って空を飛ぶ。

目が回るんじゃないかと心配になるくらい、早いスピードで回転して空を飛ぶのだ。

世界のアチコチで空飛ぶ円盤騒ぎが起こるが、それは空飛ぶガメラの仕業。

誰もカメが空を飛ぶなどとは思わないだろう。

地上での大きさに比例した重厚な動きではなく、素早い動きはアニメーションだ。

空を飛ぶ姿はエスキモーに伝わる石にも描かれていた。


カメの弱点はひっくり返すと自力では起き上がれなくなるというものだ。

デカいカメのガメラに対しても自衛隊が攻撃してひっくり返す。

手足を引っ込めたガメラを見て「手も足も出ないとはあの事さ」と笑っていたらジェット噴射で空を飛び危機を脱出するガメラ。


東京に来て暴れまわるガメラ。

この倒せないガメラをどうするか。

Zプラントいう、ガメラをロケットで火星に送ってしまおうという作戦に出た。

元々火星に行く計画だったロケットにガメラを乗っけてしまおうという作戦だが、火星にとってはいい迷惑。

もし火星人がいたらクレームが殺到しそうだ。

Zプランは成功しガメラは火星に追放された。

だかガメラは死んだわけではない。

ここから次回作『ガメラ対バルゴン』が始まるのだ。


〈関連する記事〉

昭和ゴジラシリーズ感想のまとめ