ソニーのビデオデッキ・ベータプロ
SL-HF900
239,800円。
昭和60年はベータマックス発売10周年。
電気店でもらった10周年記念グラスはずっと使っていたが、残念ながら最近割れてしまった。
ベータプロの初代SL-HF900はベータマックス発売10周年記念モデルだ。
ベータマックスという名称も『ニュー』がついてニューベータマックスとなっている。
ベータプロSL-HF900がニューベータマックスと名乗っても、この機種で一気にすべて新しくなったわけではない。
ベータマックスは以前から少しずつ変化を繰り返して来た。
標準のベータ1は再生のみになりベータⅡが標準になった。
音声はベータハイファイ化。
ベータハイファイ化した時にすでにハイバンド化していたが、HF900でそこからまたハイバンド化して高画質化した。
S-VHSのように一気に高画質化したのではく、ハイバンドベータハイファイはチマチマと少しずつ変化していったのだ。
再生のみ対応で録画は出来なかったベータ1がSL-HF900でベータ1sとして復活。
当時のベータファンにはベータ1こそ最高っていう思いがあった。
それをそのまま復活させて欲しい気はしたが、sがついたベータ1sとして復活したのだ。
それらをひっくるめてニューベータマックスを名乗ったのだろう。
だがしばらくしてニューは取れてベータマックスに戻った。
まあ、ニューもしばらくすればニューじゃなくなるし、ない方がスッキリしていていい。
SL-HF900の大きな特徴はジョグシャトルリング。
放送局で使っているジョグダイヤルが搭載されて、プロっぽさをアピールだ。
SL-HF900MKⅡ
240,000円。
先代のSL-HF900の発売から1年。
ベータプロがマークⅡになった。
本体はほどんど変化がないのだが、リモコンが大幅に進化した。
ワイヤレスコマンダー。
SL-HF900でも使えるので、買い換えなくてもリモコン購入だけもアリだ。
SL-HF3000
288,000円。
HF900はベータマックスの決定版みたいな感じで登場したが、このHF3000はベータプロの決定版みたいな感じだ。
この後EDベータが発売されるので、ベータマックスとしては最高峰のビデオデッキ。
VHSに比べるとコンパクトなカセットを生かしたスマートさが一つのセールスポイントだったが、SL-HF3000はそんなベータの利点を無視して巨大化、堂々たる体躯になった。
画質はハイバンドをさらに押し進めたスーパーハイバンドを搭載。
スーパーハイバンド6.0メガβIsだが、ちょっと長過ぎるネーミングもVHSに負けた要因か。
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