「絵の出るレコード」レーザーディスク
昭和56年、パイオニアからレーザーディスクが発売された。
アメリカでは昭和54年に業務用LDプレーヤーが発売されていたというから2年遅れだ。
この頃の業務用LDプレーヤーって何用?
この頃すでにアメリカにもカラオケがあったのだろうか。
レーザーディスクのキャッチコピーは「絵の出るレコード」
なぜ「絵の出るCD」や「デカいCD」というキャッチコピーにならなかったのかといえば、まだCDが発売されてなかったから。
CDはレーザーディスクの発売から1年遅れの昭和57年に発売だったのだ。
「絵の出るレコード」という事で、レーザーディスクはLPレコードと同じ直径30センチ。
表面はピカピカと輝いていて、いかにも未来的な外観だ。
翌年に発売のCDも同様にピカピカしていて、レーザーディスクとは兄弟のよう。
パイオニアから発売されたプレーヤーがLD-1000。
定価228,000円。
CDと違ってレーザーディスクはディスク自体が大きいので、プレーヤーも大きくなるのは仕方がない。
これはレコードプレーヤーも同じで直径30センチのディスク以下のサイズにはならないのだ。
レーザーディスクは片面で最大1時間収録、なので2時間の映画は途中で裏側にひっくり返さなければならない。
2時間を超える映画だったら2枚組になってなんか得した気分だが手間も余計にかかる。
1枚目をひっくり返して見た後、今度は1枚目を取り出し2枚目をセットして見なければならないという手間だ。
映画なんかクライマックスの頃にディスクチェンジだとちょっとシラケるのは仕方がない。
プレーヤーと同時に登場したのは当然ディスク。
VHSやベータのような録画が出来るビデオデッキとは違い、レーザーディスクは録画が出来ず再生のみなので、ディスクがなければただの箱なのだ。
VHSやベータでもソフトは発売されていたが、レーザーディスクはそれらよりちょっと安めだった。
それでも1枚7,800円ぐらいが多かったので安くはない。
レンタルはなかったので、選択肢は買うだけだ。
ビデオに比べれば高画質。
ビデオの水平解像度240本に対してレーザーディスクは350本。
実際は違ったのだが、カタログ的には半永久的に保存出来る耐久力。
コレクションには最適だ。
コレクターはいつの時代にもいるので、DVDが普及するくらいまでは十分商売になった。
とはいえ普及率はビデオには及ばす、録画も出来ず、DVDが出てくるとあっという間に廃れてしまった。
〈関連する記事〉