ソニーのステレオラジカセ・デジタブル

デジタブル

写真はソニーのカタログから(1984年5月)

ソニーから発売されたラジカセ、デジタブル。
デジタルと野菜のベジタブルからの造語だろうか。
ジルバップ、エナジー、AC/DCコンポと大型化していったステレオラジカセは一転小型化に向かう。

ZX-7
ZX-5
ZX-3

の3機種が発売された。
3機種とも小型、軽量。



ZX-7

62,800円。

スクエアなスタイリングが強調されたモデルで、「デジタブル」という愛称で親しまれました。有用範囲の広いフラットコーンのAPMスピーカーをパーソナルオーディオにダウンサイジングし、長方形のフォルムにスタイリッシュに融合させています。ディスクドライブ、ドルビーNR・B、最大出力5W+5Wなど高音質を重視した機能が組み込まれていたのも特長的です。

ソニーのホームページから引用。 →ソニーのZX-7のページ
写真はソニーのカタログ。

以前ヤフオクで手に入れたソニーのステレオラジカセ、デジタブルことZX-7。

正面から見たベジタブルZX-7

定価62,800円で昭和56年に発売されたソニーのラジカセだ。
ジャンク扱いで500円ぐらいだった。
買った当初は使えていたが、数日で電源が入らなくなった。
ジャンク扱いだったのだから仕方がない。
そのうち修理しようと思ったまま修理せず今日に至る。
これまでのステレオラジカセの型番CFSからデジタブルはZXになった。

発売された頃は私のCFS-F70は現役で、ZX-7も欲しくなったが買わなかった。
お金があれば買ったんだろう。
小さいながらも中々の金額だ。

上から見たベジタブルZX-7

『ソニーの小型化技術の集大成ともいえます』とカタログには書かれている。大型化ではなく、小型化がセールスポイントなのだ。
『いい音が得られるのなら、システムは小さい方がいい。「小型化=高性能化」というソニーの公式を、まさに実体化したモデルです。』カタログより。

クォーツロックキャプスタンシステムを採用ともカタログに書かれている。
そのお陰でワウフラッターが0.04%とはすごかったと思う。
カセットデッキ並みだった。
私はカタログを見るのが楽しみで、実際の聴き比べなんかはほとんどした事がない。
それで数値を見ただけで優劣を決めるのだが、デジタブルはなかなかいい線をいっていた。

取手があれば便利だのだが、この機種にはついていない。
『デジタブルは、基本的には室内で聴くパーソナルオーディオ。だからキャリングハンドルがありません』とカタログ。
だが、同じデジタブルの弟機種ZX-5とZX-3にはついていた。
持ち運びには別売りのキャリーバックがあったが、ちょっとした移動なら取手があった方がいいだろう。
当時のミュージックビデオに弟機種のZX-3が出ていた。
女性が取手を持って持ち運んでいた。ZX-7では出来ない芸当だ。

スピーカーは当時のソニーが押していた平面スピーカーのAPMを搭載。
四角いスピーカーがカッコいい。

不満な点もいくつかある。
一番はレベルメーターがついていない事だった。
ジルバップやXYZにはアナログメーターが、SirIIIやAC/DCコンポF70にはLEDレベルメーターがついていた。中堅機種にもレベルメーターがついている機種は多かった。
私はレベルメーターが大好きなのだ。
電気屋でナカミチZX680のレベルメーターを見て、そのかっこよさにシビれたのだ。
実質いらないのかもしれないが、金額的についてないのは不満だ。ZX-7が新発売の時のラジカセのカタログでは、62,800円が最高金額なのだから。
ウォークマンプロフェッショナルみたいにチャチでもいいから付けて欲しかった。コスト削減だったのだろうか。
ちょっと前のメタル365にはLEDのレベルメーターがついている。
こんな感じでカセットの開閉部分につけられなかったものか。
まあ、つけられるんだがつけなかったんだろう。

フェザータッチオペレーションが消えて、昔ながらのガチャンと押し込むボタンになった。これもちょっと不満な点だ。

同時期のヨコハマ・リバースなんて44,800円だったが、フェザータッチオペレーションだ。
高価格のラジカセが消えて最上位機種(しばらくの間ZX-7の62,800円が最高価格のラジカセ)となったからには、最高の機能も欲しいんだが。

●周波数範囲:TYPE1ノーマルカセット40~13,000Hz(EIAJ)
       TYPEⅡCrO2カセット40~14,000Hz(EIAJ)
       TYPEⅣMETALLICカセット40~16,000Hz(EIAJ)
●ワウ・フラッター:0.04%(WRMS)、±0.1%W•Peak(EIAJ)
●最大外形寸法:幅354x高さ105x奥行105.5mm(EIAJ)
●重さ:2.6kg(乾電池含む)

ZX-5

39,800円。
写真はソニーのカタログ

ZX-7とZX-3はサイズが同じだが、このZX-5だけややデザインが違っている。
ZX-7とZX-3は立方体で外寸も一緒。兄弟みたいだが、ZX-5は従来のラジカセっぽい雰囲気がある。
色はブラックがなく、ホワイトかレッドが選べた。

●周波数範囲:TYPE1ノーマルカセット40~14,000Hz(EIAJ)
TYPEⅣMETALLICカセット40~15,000Hz(EIAJ)
最大外形寸法:幅370x高さ128x奥行100.5mm(EIAJ)
重さ:2.6kg(乾電池含む)

ZX-3

値段はZX-5と同じ39,800円。
ZX-5の弟機ではなく後継機なのだ。
ZX-5がなくても、このZX-3とZX-7だけでデジタブルは十分だ。実際そうなった。
取っ手もついているし、APMスピーカーだし、安いし、デザインだけで選ぶならZX-7ではなくてこちらがいい。
色は黒だけではなく銀も選べた。

最大外形寸法:幅354x高さ105x奥行105.5mm(EIAJ)
重さ:2.7kg(乾電池含む)

現在ZXの名はデジタブルとは関係なく、ウォークマンの型番に使われている。

他にもいる、三兄弟、三姉妹
・北斗三兄弟
・だんご三兄弟
・犬飼三兄弟
・風間三姉妹
・来生三姉妹
・早瀬三兄弟


〈関連ページ〉

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