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2019/03/26

【映画の感想】ゴジラの逆襲

ゴジラの逆襲(昭和30年公開)


映画がヒットすれば続編が作られるのは、今も昔も変わらない。
ゴジラの大ヒットにより生まれたのが本作『ゴジラの逆襲』だ。
逆襲とは言っても、初代は死んでしまったので、今回登場するのは2匹目のゴジラになる。

白黒作品のゴジラはこの『ゴジラの逆襲』と前作『ゴジラ』のみ。
次の作品『キングコング対ゴジラ』からは総天然色だ。
白黒には白黒の良さがあって、ゴジラは不気味で怖い感じだ。
怪獣映画だが、ホラー映画の雰囲気もあるぞ。

今回はゴジラだけではなく、もう一匹の怪獣アンギラスが登場する。
いつの間にかゴジラのパシリみたいな感じになったアンギラスだが、今回は堂々と主役のゴジラに挑む役どころ。
戦いはどちらも素早い動きをしている。
昔のキングコングやハリーハウゼンの怪獣のような動きだ。
図体の大きな怪獣が戦っているような重厚感はないが、人間が入っているような動きには見えず、変な生物が動いているような感じがする。
1度目の対戦では勝敗がつかなかった。

大阪に場所を移しての再戦は、なんかいつの間にかアンギラスが負けていた。
ゴジラがあんまり強いって感じもせずに勝利していた。
噛み付いたりする肉食獣的な戦いで、ゴジラが光線を吐くのも最後だけだ。
ちょっとあっけない気がするな。
映画もまだ中盤だったし、最後は怪獣対怪獣ではなく人類対ゴジラにしたかったからなのか。
アンギラスもゴジラ同様水爆で生まれた怪獣だ。
口から火を吐いたりして、もっと強くてもよかったんではないか。

大阪が焼け野原になった翌日、主人公のいる会社では笑いがおきたりして、ゴジラが去った後は復興目指して頑張るぞーって感じになる。
ゴジラが生きている以上はまたやって来るかもしれないんだが、台風のような災害感覚だ。
実際ゴジラはもう大阪には来ないんだが、もうちょっと緊迫感があってもいいんじゃないだろうかね。

後半のゴジラは、北海道近くのどこかの島を歩き回っている。
なんでいきなりこんな場所だよって感じだ。
ここで雪崩を起こして、ゴジラを氷漬けにするという作戦が開始される。
攻撃機が繰り返し繰り返しロケット団を打ち込み雪崩を起こす。
攻撃機は何機も山の斜面にぶつかってしまうが、最後にはゴジラを生き埋めにした。
この辺はクライマックスだけあって迫力がある。

ゴジラを倒せるオキシジェンデストロイヤーがなくなった今作以降、ゴジラはどこかへ行く事はあってもまずは死なない。
ラストで毎回死んでいたら、次作でゴジラはもう一匹いたもう一匹いただとシラケるものね。
これはこれでいいのかもしれない。


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