火の鳥2772 愛のコスモゾーン(昭和55年公開)
昭和53年に手塚治虫の映画『火の鳥黎明編』が公開された。
実写映画だが、火の鳥をはじめ時折アニメが混ざる。
実写のマンガに似せたキャラクターも悪くはない、悪くはないのだがやはり全編がアニメの火の鳥が見たかったと言うのが正直なところ。
次はフルアニメーションになるという話を聞いてやったーと喜ぶ私。
順番からいって未来編か、それとも鳳凰編かと色々予想していたのだが、製作されたのはまさかの映画オリジナル『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』。
ならば手塚治虫がマンガ化して『2772編』を描いてもらいたかったがそれはナシ。
まあ、映画も手塚治虫本人が作ったものなのだが、マンガはマンガとして読んではみたかった。
手塚治虫本人ではないが、御厨さと美が書いたマンガはあるが未読。
『火の鳥2772 愛のコスモゾーン』は西暦2772年の話と思いきやそうではない。
舞台は22世紀の初めだ。
2772はともかく、副題の愛のコスモゾーンとはなんぞや。
本作に登場の火の鳥がコスモゾーン2772と呼ばれているのだ。
よくわからない生き物に1から番号を振っていき、2772番目が火の鳥なのだ。
コスモゾーンとは結局よくワカラナイが、生と死をテーマにした火の鳥っぽい雰囲気はある。
『火の鳥 黎明編』では愛のメモリー松崎しげるが主題歌を歌っていたが、『火の鳥2772』にはない。
松崎しげるの火の鳥はテレビで1回か2回しか聞いたことがないが、結構覚えている。
『火の鳥2772』と同じ昭和55年公開の映画では、『地球へ…』ではダカーポ、『ヤマトよ永遠に』では布施明、『サイボーグ009』では町田義人が主題歌を歌っている。
『地球へ…』は映画を見なかったのだが、主題歌は覚えている。
テレビで結構聞いたのだろう。
『火の鳥2772』ではあえて主題歌を使わないというこだわりがあったのだろうが、主題歌がないと公開前の宣伝でも盛り上がらない。
『銀河鉄道999』なんてゴダイゴが歌って大ヒット、公開前からテンションが上がった。
ヤマトや999は友達と見に行っていたのだが、『火の鳥2772』は一緒に行く友達はおらず一人で見に行った。
主題歌もあってもうちょっと盛り上がっていたら、観に行く人ももう少し増えたかもしれない。
この後『火の鳥 鳳凰編』は渡辺典子、テレビでは中島美嘉が主題歌を歌っている。
やはり主題歌はあった方がよかったな。
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