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2022/03/24

【映画の感想】ゲゾラ・ガニメ・ガメーバ 決戦!南海の大怪獣

 ゲゾラ・ガニメ・ガメーバ 決戦!南海の大怪獣(昭和45年公開)

映画のタイトル通り、本作には3匹の怪獣が登場する。

東宝映画だが、ゴジラやモスラといった既存の怪獣ではなく、すべて新怪獣だ。

一匹目はゲゾラ。

元々舞台になる島にはゲゾラという怪物の伝承があったようだが、映画に出てきた個体の事ではないのだろう。

イカに宇宙生物が取り憑いて巨大化した怪獣。

子供の頃雑誌なんかで見たコイツの絵が怖かった。

怪獣じゃなくても、イカっていうのはカタチが気持ち悪い。

それが大きくなるんだから怖いのだ。

ゲゾラはイカのくせに海中だけではなく地上も闊歩する。

デカいのだが、ドシンドシンと歩かないで、フワフワした感じで歩き回る。

それがまた気持ち悪い。

火に弱いのでガソリンを撒いて火をつけた。

海に逃げ込んだが、ここで復活するのかと思ったらそのまま死んだ。

映画のポスターは3匹が戦っているような場面だが、メインっぽい怪獣のゲゾラは一番に退場だ。


2匹目はガニメ。

宇宙生物が今度はカニに取り憑いた。

カニだけあって甲羅で覆われているので体が硬い。

ただ目は硬くないのでライフルで撃たれたのは効いたようだ。

退治されたと思ったのだが実は生きていて最後にカメーバと戦う。


3匹目はカメーバ。

コイツだけ普通の状態の姿が最初の方に出てきており、宇宙生物に取り憑かれて怪獣化した。

カメだけあって首を出したり引っ込めたりする。

ガニメとカメーバは甲羅つながりで、どっちがどっちだか曖昧だ。

もうちょっと離れた関係の生物に取り憑いて(例えば鳥とか)暴れた方がウケた気はする。

ガニメと戦うがどちらも光線とか出したりしないので、殴り合ったりするだけのちょっと長めの対決が退屈だ。


宇宙生物が取り憑いたとはいえ、3匹とも元々の生物が大きくなっただけの怪獣だ。

生物図鑑に載ってない怪獣とはチト違ってインパクトが弱い。


怪獣ではないが、登場人物の一人、佐原健二演じる小畑にも取り憑く。

取り憑かれてもなぜか怪獣のようには巨大化はしてない。

小畑の正体は産業スパイなのだが、最初から怪しさ満載だ。

スパイとしてはもうちょっと控えめにしていた方が、スパイの成功率は上がるんじゃなかろうか。

で、途中でバレてあっさりスパイであることを認めた。

最後は改心して火口に飛び込んだけど、あんまり感動はナシ。


舞台は南の島で物語は進む。

怪獣が都会に出てきて都市を破壊なんてシーンは一切なし。

自衛隊が怪獣を攻撃するなんてシーンもないのも物足りない。

でも実際に自衛隊が攻撃したら、あっという間に退治できてしまいそうだ。


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