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2023/05/29

ナショナルのステレオラジカセ・シーダRX-CD70

 RX-CD70


昭和61年

99,800円

ナショナルのCD搭載ラジカセ1号機、CDerシーダ。


昭和57年にCD(コンパクトディスク)が登場した。

CDはご存知ソニーとオランダのフィリップスが初めての共同作業で開発した規格。

コンパクトの名の通り、それまでのLPレコードの30センチから12センチへと大幅に小型化した。

これはシングルレコードの17センチよりも小さく、CDシングルなんてさらに小さくてたったの8センチだ。

CDを再生するにはCDプレーヤーが必要だが、発売当初はミニコンポサイズかコンポサイズ。

それから2年後の昭和59年にソニーがポータブルCDプレーヤーD-50を出してようやく小型化、低価格化した。

ラジカセの本質は合体した一体型、テープレコーダーとラジオ、アンプ、スピーカーが合体したのがラジカセだ。

そこに新たな音源を取り込みたいが、レコードプレーヤーはデカかったので基本外付けだった。

レコードプレーヤーを搭載した機種もあったがさすがにデカくて主流にはならず。


昭和60年、ソニーがラジカセにCDを搭載したCFD-5を発売し、ナショナルは昭和61年にRX-CD70を発売した。

ナショナルはラブコールをラインナップしていたが、RX-CD70はラブコールCDではなくて『シーダ』という愛称がつけられた。

CDにerをつけてCDer(シーダ)はテクニクスのポータブルCDプレーヤーにもつけられていた。


テクニクスは松下電器のオーディオブランドだが、RX-CD70はテクニクスブランドにはならずナショナルのままだ。

RX-CD70の後にRX-FD80というシングルカセットのCDラジカセが出て、その後にパナソニックブランドになった。

RX-CD70はスピーカーの取り外しが出来るスリーピースタイプで、本体にはCD、カセット1、カセット2が仲良く横に並んでいる。

CDは縦に入れるが垂直ではなく少し傾斜がある。

スピーカーはツーウェイっぽく見えるがワンウェイ。

カセット1にはドルビーNRがついている。

ダブルカセットのラジカセとして99,800円は高価格だが、そこまで高性能ではない。

高価格になったのはモチロンCDを搭載しているからだ。

SL-XP7の定価は49,800円。

RX-CD70は99,800円なので、49,800円を引くと残りは50,000円。

ラブコールのRX-CW51は45,800円なので、RX-CD70のラジカセ部分はこれくらいの性能なんだろう。


ステーションやディスコのようなラジカセにCDを搭載した10万円超のCDラジカセを見たかったが、CDを搭載しても10万円は超えないような方針だったのは残念だ。

■RX-CD70の主な仕様

●大きさ:幅764x奥行237x高さ173mm

●重さ:約8.1kg(電池含む)

●実用最大出力:8W+8W(EIAJ/DC)

●周波数範囲:40~15,000Hz(ノーマル)、40~16,000Hz(クローム)、40~17,000Hz(メタル)


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