SL-HF705
ハイバンドベータハイファイSL-HF705
198,000円
ソニーは高さ8センチにこだわっていた。
それはエスプリに始まる、多分。
エスプリはソニーが発売していたオーディオの高級ブランドだ。
プリメインアンプのTA-E88やTA-N88、カセットデッキのTC-K88。
これらの機種は高さ8センチの薄型だったのだ。
エスプリではないが、その後も8センチにはこだわっている、多分。
我が家で買ったベータマックスSL-F11も高さが8センチ。
ビデオの高さが8センチというのは、ソニーだけだったんじゃないかな。
他のメーカーはもうちょっと分厚かった。
そのせいか奥行きはあったけどね。
ベータマックスはその後Hi-Fi、ハイバンド化していった。
機能を色々と詰め込んでいくと、それを高さ8センチに収めるのは難しい。
ハイファイ、ハイバンドした後のベータマックスは、F11のような高さ8センチビデオは発売されなかったのだ。
それでも8センチにはこだわりがあると見え、ベータハイファイのプロセッサーを別売にして高さ8センチにした、ベータプラスを出したりした。
これは本体は高さ8センチに収めたが、プロセッサを足さなければハイファイにならないのだ。
そのうちに、ベータの決定版的なベータプロSL-HF900が発売された。
ジョグダイヤルがついていて編集に便利だった。
ハイバンドベータハイファイだが、大分分厚い。
まあ、この機種は薄さを求めず、性能を求めていたのだから厚くても当たり前だ。
ハイバンドベータハイファイで薄型は難しい。
難しいがそれを成し遂げたのが、SL-HF705なのだ。どうやって成し遂げたかというと、リニアスケーティングメカで、デッキ部がせり出してくる。
エスプリのカセットデッキTC-K88のようなメカにしたのだ。
これがまたカッコいい。
画質、音質はそれぞれハイバンド、Hi-Fiだし、β1をリニューアルしたβ1sも勿論搭載していた。
SL-HF900のようなジョグシャトルリングはついていなかったが、SL-HF900のリモコンは使えたんじゃなかったかな。
このSL-HF705。
20年近く前、ヤフーオークションでジャンク品を2台落札した。
1台を部品取り用にして、1台を使えるようにしてもらう為だ。
何週間か後に、見事復活をしたSL-HF705。
楽しくてオープンとクローズを無闇に繰り返していたな。
しばらく使っていたが、引っ越しのときに知人に譲った。
高さは8センチだが、奥行きはあって結構場所を取ったのだ。
(このページの画像はソニーのカタログと、私の持っていたSL-HF705の写真から)
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