ソニーのステレオラジカセ・ゴング

昭和52年1月、ソニーのラジカセ、ジルバップが発売された。
どれくらい売れたのかはわからないが、ソニーのページにはヒットしたと書かれている。
兄弟機種も結構出たのでヒットしたのだろう。
昭和52年9月、ジルバップより下の価格帯で新しいラジカセが発売された。
gong(ゴング)55とgong(ゴング)33の2機種。
最初にgong55が、その後に廉価版のgong33が発売された。


gong55

gong55のカタログ(昭和52年9月)

CF-6300
49,800円。

名前はgong55だが、型番はCF-6300。55なんて数字はどこにも入っていない。

キャッチコピーは「ゴングは鳴った。ヘビー級への道」

単体で完結するよりは、SYSTEM UP STEREO-CASSETTEと銘打ってある通り、システムアップが前提のラジカセだ。
様々なシステムアップが提案されていた。

1.外部スピーカー。
ラジカセには最初からスピーカーがついているのだが、これに外部スピーカーを取り付ける。
電気屋ではこの機種に限らず、けっこうラジカセと外部スピーカーのセット販売をやっていた。
外部スピーカーにもよるが、たいていは外付けのスピーカーで聞いたほうが綺麗に聞こえた。
当たり前か、それ以下だったら買う意味がない。

2.プレーヤー。
レコードは当時の貴重な音源の一つだ。
レコードからカセットテープにダビングするのが大きな使い方だ。

3.マイク
これをつけるのがgongの最大の特徴のような気がする。マイクを取り付けるとデザインがどどーんとカッコよくなるのだ。2本のマイクなんてほとんど使わないのだが。

4.ヘッドホン
夜でも大音量で聞けて便利だ。
だが、これもシステムアップと言うのだろうか。言うのだ。

5.FM外部アンテナ
ただ聞くだけならまだしも、録音する場合FMは電波状態が悪いと最悪だ。外部アンテナがあるとかなりまともになる。

6.システムステレオ
カセットデッキとして使う。
まあ、もともとシステムステレオがあればカセットデッキを使うだろう。

全部システムアップするとラジカセの機動性が損なわれる。

時代が下れば似たような価格でもジルバップが出た。

大きさ:幅438x高さ256x奥行136mm
重さ:5.6kg(乾電池含む)
スピーカー:12cmx2
周波数特性:ノーマル 60~10,000Hz
Fe-Cr 60~13,000Hz

gong33

gong33のカタログ(昭和53年2月)

CF-6100
46,800円。

名前はgong33だが型番はCF-6100。33なんて数字はどこにもない。

55の廉価版。
出力が55が4.4W(2.2W+2.2W)に対して33は4W(2W+2W)。
55で使えるデュアドテープが使えない。
まあ、同等の性能だったらみんなこっちを買うだろう。

弟分だが、55にできないマイクミキシングができた。

大きさ:幅420x高さ250x奥行135mm
重さ:4.9kg(乾電池含む)
スピーカー:12cmx2
周波数特性:ノーマル 60~10,000Hz

最後に

gongに対抗してかナショナルは「ヘビー級でもキャリアが違う」なんていうコピーをつけたラジカセを出した。


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