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2021/06/24

昭和47年のテレビヒーロー

 昭和47年のテレビヒーロー

昭和47年は第2次怪獣ブームの真っ最中。

ブームの主役の『仮面ライダー』は翌年の昭和48年まで続き、『帰ってきたウルトラマン』は『ウルトラマンエース』にバトンタッチだ。

そこに新たなヒーローがドンドン加わってきた。

みんな2匹目のドジョウどころか3匹目、4匹目を狙って張り切ってたのだ。


怪傑ライオン丸

昭和47年4月1日〜昭和48年4月7日放送

第2次怪獣ブームのスタートとなったピープロ『スペクトルマン』の後番組。

ピープロはスペクトルセブンや帰ってきたスペクトルマンのような特撮巨大ヒーロー物を作らずに、時代劇を選んだ。

それが『怪傑ライオン丸』だ。

中々の人気で、後番組で『風雲ライオン丸』も作られた。

ライオンというと百獣の王と言われるくらいに強さの象徴。

変身前でも獅子丸でやはり強そうだ。



超人バロム・1

昭和47年4月2日〜11月26日放送

ゴルゴ13でおなじみのさいとうたかおのマンガ『バロムワン』をテレビドラマ化したのが『超人バロム・1』。

マンガだとバロムワンは普通の人間の顔をしているが、テレビだとキチンと(?)ヒーローの顔をしている。

テレビを見てからマンガを読むと、なんだマスクを忘れたのかと思ってしまうな。

同時期のウルトラマンエースは男女の合体ヒーローだが、バロム・1は男の子二人が合体する。

仮面ライダーだと子供は少年仮面ライダー隊としてライダーのサポートでしかないが、バロム・1は子供が変身するヒーローなのだ。



レッドマン

昭和47年4月24日〜昭和48年10月3日放送

特にストーリーはなく怪獣が出てきてレッドマンと戦う5分番組。

ウルトラファイトみたいだが実況中継はなく、淡々とレッドマンと怪獣が戦う。

ウルトラマンやミラーマンの世界とは特に繋がりはなさそうだが、円谷プロ製作なので怪獣達はミラーマンやウルトラマン、ウルトラセブンや帰ってきたウルトラマンのツブラヤ怪獣達だ。



ウルトラマンA

昭和47年4月7日〜昭和48年3月30日放送

当時買っていた小学館ブックでは登場時、ウルトラエースと呼ばれていた。

ウルトラセブンはよく間違われるがウルトラマンセブンではない。

ウルトラの後に名前。

なのでウルトラエースというネーミングは自然の流れだ。

それが放送が始まるとウルトラマンエースになっている。

名前が変わった?

私の頭にはウルトラエースでインプットされたので、ウルトラマンエースに書き換えるのには時間がかかった。

ウィキペディアによれば商標の問題だという。

もしウルトラエースでOKだったら、タロウもレオもそれぞれウルトラタロウ、ウルトラレオになっていたかもしれない。



変身忍者嵐

昭和47年4月7日〜昭和48年2月23日放送

キー局ではウルトラマンエースの裏番組だそうだが、コチラでは日曜日の午前中に放送していた。

関連する記事→変身忍者嵐と超人バロム・1


トリプルファイター

昭和47年7月3日〜昭和48年12月29日放送

ウルトラマンエースは男と女が、バロム・1は男の子二人が合体して一人になるが、トリプルファイターはそれを上回る3兄妹が合体して一人になる。

そもそも、合体する前にそれぞれがグリーンファイター、レッドファイター、オレンジファイターに変身している。

みんなスカートみたいなのをはいていて、カッコいいと思えなかったな。

そこから更に合体してトリプルファイターになるのだ。

月曜日から金曜日まで毎日放送していた。

時間は5分ぐらいで、月曜に事件が発生、金曜日にトリプルファイターが登場して解決する。



人造人間キカイダー

昭和47年7月8日〜昭和48年5月5日放送

当時買っていた小学一年生の予告ではキカイダーではなく『ゼロダイバー』だった。

ウィキペディアによれば、『作品タイトルは、一度は『人造人間ゼロダイバー』に決定し、このタイトルで児童誌などに告知されたが、テレビ局側から視聴率0にダイブするように連想させるという反対意見が出たため、石森の発案による『人造人間キカイダー』に変更された。』という事だ。

ウルトラエースとは違い、キカイダーにそれほど違和感はなかった。

ゼロダイバーは、これから始まるよみたいな紹介しかなかったからだ。



サンダーマスク

昭和47年10月3日〜昭和48年3月27日放送

小学校の時、隣のクラスの担任の名がヤマダマスコだった。

私は心の中でサンダーマスコと読んでいた。

もちろんサンダーマスクを意識しての事だ。

手塚治虫がマンガを描いているので読んだ事があるが、テレビとはまったく別の作品。

サンダーマスクは出てくるが、手塚治虫本人も出てくる変わった作品だ。

『サンダーマスク』はレーザーディスクにもなってないしDVD化もされてない。

ウィキペディアによれば、『テレビ版はひろみプロ・東洋エージェンシー(現:創通)の両社が連名クレジットされているにもかかわらず、放送終了後には東洋社員が制作会社を訪れ、一方的な形でマスターを引き上げた。地上波では1994年3月27日、中京テレビ『今甦る!昭和ヒーロー列伝』で抜粋した3話分を放送したのを最後に、「マスターは状態が悪い」、「ネガならある」、「すべて存在しない」と創通側の説明が二転三転。本作の権利が分散し、各会社の権利と利害が発生することも含め、現段階で創通のみの判断では再放送やソフト化して市場に流通販売できない、いわゆる封印作品と化している。』との事だ。



愛の戦士レインボーマン

昭和47年10月6日〜昭和48年9月28日放送

レインボーマンはレインボーの名のごとく、一人で七通りに変化できるヒーロー。

愛の戦士かどうかは知らない。

月曜日から日曜日みたいに、月の化身、火の化身、水の化身、木の化身、金の化身、土の化身、そして太陽の化身に変身する。

太陽の化身は安息日で休みではなく、一番出番が多かった。

敵が世界征服とかじゃなくて、日本人の抹殺を目的とする死ね死ね団。

スゴいネーミングだし目的だ。



突撃!ヒューマン!!

昭和47年10月7日〜12月30日放送

昭和47年10月7日午後7時から『ど根性ガエル』が始まった。

平面ガエルのピョン吉やシャツの持ち主のヒロシは元気一杯で明るいアニメ、人気になり2年ほど続く事になる。

再放送も何度もやったな。

午後7時半、『突撃!ヒューマン!!』も始まった。

コチラは残念ながら、たったの13回で終了する事になった。

再放送もなかったし、レーザーディスクやDVDも出なかった。

もう一度見たいものだな。

他の記事へ→突撃! ヒューマン!!は13回で!!!



アイアンキング

昭和47年10月8日〜昭和48年4月8日放送

テレビが一家に一台の時代、見たい番組が重なるとチャンネル争いが勃発した。

日曜の夜7時、ライバル番組が多そうだが『アイアンキング』は見続けていた。

それがアイアンキングの最終回間近、裏番組でドラえもんが始まった。

3つ上の姉はドラえもんを見たいと言い出し、私はアイアンキングを見続けたい、その妥協案として15分ずつ見る事になった。

で、アイアンキングの最終回。

前半を見るか後半を見るかで迷ったのだが、最後なので後半を見る事にした。

でも前半は先週からの続きで、敵に操られたアイアンキングが暴れ回ってる最中に「翌週に続く」となったのだ。

26話が放送されないで、ウルトラマンが暴れて終了みたいな都市伝説にもなったようだが、放送されていても見れない場合も多かったのだろうな。



ワイルド7

昭和47年10月9日〜昭和47年3月26日放送

ワイルド7のメンバーは飛場、世界、オヤブン、チャーシュー、両国、八百、ヘボピーの7人。

私はてっきりオヤブンがリーダーだと思っていた。

だって、親分だものな。

当時買ってもらったプラモデルの箱に書いてあったワイルド7の説明には、飛場がワイルド7のリーダーとある。

私はオヤブンがリーダーだと思っていたので、その説明に納得出来なかったな。

私が買ってもらったプラモデルは両国のバイク。

他のが欲しかったのだが売ってなかったのだ。

両国は途中で死んでしまうしな。



マジンガーZ

昭和47年12月3日〜昭和49年9月1日放送

夜7時というのはテレビのゴールデンタイム。

日曜日となれば尚更テレビに注目だ。

と言う事でテレビは一家に一台の時代、コズミ家ではマジンガーZを見る事なく裏番組を見ていた。

だがマジンガーZを知らないわけではない。

『ど根性ガエル』の連載していた少年ジャンプに載っていたし、超合金やジャンボマシンダーが流行った。

番組を見てなくても欲しかったな。



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昭和46年のテレビヒーロー


2021/06/17

【映画の感想】エスパイ

 エスパイ(昭和49年公開)

エスパイとはエスパーとスパイを足して作った造語。

小松左京の原作を映画化した。

石ノ森章太郎にSπ(エスパイ)というマンガがあるが、タイトルが同じだけで関係はなさそうだ。

映画の登場人物は若山富三郎、加山雄三、藤岡弘、由美かおる、草刈正雄などそうそうたる顔ぶれ。

本作公開の前年昭和48年には同じ小松左京原作の「日本沈没」が公開され大ヒット。

エスパイは翌年昭和49年の公開だが、ウィキペディアによれば昭和42年に製作発表されたが中止、超能力ブームに乗っかる形で製作が復活したという。

この頃はスプーン曲げのユリゲラーが有名になり、私も超能力者に憧れていた時期だ。

超能力を正義の為に使うエスパイと、地球征服を企む逆エスパイの戦い。

列車に乗っていた国連の調停員4人が射殺された。

犯人は列車の窓のブラインドを透視出来る逆エスパイの超能力者だった。

エスパイ側は警備もせず何をしていたかというと、新人の超能力者をスカウトしていた。

新人はドライバーの草刈正雄。

走行中に事故りそうになるが、念動力でそれを回避する。

走っている車を反対方向へと動かせる程の力だ。

だが、これ以降はこれ程の超能力を見せなかった。

まあ、画面に草刈正雄が出ていれば、それだけで結構な観客動員を見込めたのだろう。

原作には出てこないキャラクターなので、草刈正雄の為に作られたのだろうか。

主人公は藤岡弘。

エスパイの中ではイチバンの超能力者だが、戦いでは1割が超能力、残りは殴る蹴るの肉弾戦だ。

まあ、藤岡弘的ではある。

テレポーテーションは難しいのか、使えるエスパイはいない。

老師の話だと誰でも使えそうなのだがな。

ウルトラマンはテレポーテーションを使うと寿命が著しく縮むというし、かなり強そうな超能力者バビル二世は使えない。

そんなテレポーテーションを、閉じ込められた車から脱出する為に使えるようになった。

テレポーテーションもそうだが、由美かおると黒人シーンのような場面で超能力が発揮される。

逆エスパイも超能力者なのだから、相手の超能力を引き出させてしまうような事はしないくらいの知恵はありそうなものだがな。

エスパイ同士がテレパシーで会話するシーンは超能力者っぽくていい。

超能力を発揮する前に瞳に青い炎(?)が映るのもカッコいいな。

エスパイ側はあんまりいいところがなく話は進む。

原作だと話はもっと続くのだが、映画ではウルロフを親玉にして終了。

超能力が愛だよっていうのは何だよって感じは残るが。

ウィキペディアによれば製作期間は1ヶ月。

それでこの出来は、まあ大したものだ。

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2021/06/10

昭和46年のテレビヒーロー

昭和46年のテレビヒーロー


スペクトルマン

昭和46年1月2日〜昭和47年3月25日放送
正月の1月2日に放送開始という事で、第2次怪獣ブームのスタートはここから。
当初のタイトルは『宇宙猿人ゴリ』。
敵の大将がタイトルだ。
それから『宇宙猿人ゴリ対スペクトルマン』、最後に『スペクトルマン』と変わっていった。
スペクトルマンは宇宙からやって来たヒーローなのだが、自分の意思では変身出来ない。
変身は母星のネビュラの承諾が必要なのだ。

関連する記事→宇宙猿人ゴリからスペクトルマンへ



帰ってきたウルトラマン

昭和46年4月2日~昭和46年3月31日放送
私が生まれたのは昭和40年。
ウルトラマンやウルトラセブンの本放送よりも前なのだが、どちらも再放送でしか見た記憶がない。
本放送で見たのかもしれないが、流石に記憶はない。
リアルタイムで見た記憶があるウルトラマンは「帰ってきたウルトラマン」が初めてなのだ。
ウルトラマンが帰ってきたとは言っても、初代ウルトラマンが帰ってきた訳ではなく、別人のウルトラマン。
帰りマンや新マンと呼ばれていたが、いつの間にやらウルトラマンジャックと名前がついていた。
ウルトラマンの続編ではないので、帰ってきたウルトラマンが活躍する世界は初代ウルトラマンがいた世界ではない。
劇中では初代ウルトラマンに関しての言及はないのだ。



仮面ライダー

昭和46年4月3日〜昭和48年2月10日放送
4月3日からの放送開始だが、私の住んでいる地域では3日遅れの4月6日日曜日から始まった。
コレが問題で、4月6日はちょうどこれから通う保育園の花見があったのだ。
顔見せみたいなイベントにしたのだろう。
で、今に続く仮面ライダーシリーズの第1話をリアルタイムで見る事が出来なかったのだ。
残念。



シルバー仮面

昭和46年11月28日〜昭和47年5月21日放送
この頃はテレビが一家に一台の時代。
もちろんない家もあったが、これから買おうという時代。
今はテレビを捨てている時代だ。
シルバー仮面は日曜日の夜7時からの放送。
週末の一家団欒の時間帯だ。
コズミ家ではシルバー仮面を視聴。
それまで『ガッツジュン』を見ていたので、その流れで見ていたのだろうな。
翌週からは裏番組で『ミラーマン』が始まった。
こちらも見たかったのだが、当時は家庭用ビデオがない時代。
何を見るか何を見ないかは重大な問題だった。
ミラーマンは見る事がなくずっとシルバー仮面を見ていた。
シルバー仮面の視聴率は初回が14.6%で、ミラーマンが始まった2回目が6.2%と急落。
その後も下がる一方だったのだから、ミラーマン強し。


ミラーマン

昭和46年12月5日〜昭和47年11月26日放送
シルバー仮面から遅れる事一週間、日曜夜7時のゴールデンタイムに始まったミラーマン。
ウルトラマンでおなじみの円谷プロの制作だ。
テレビは一家に一台の時代、コズミ家では裏番組のシルバー仮面を見ていた。
シルバー仮面は半年で終わったが、その後も『決めろ!フィニッシュ』を見ていたのでミラーマンは見た事がない。
ミラーマンは最初のオープニングだけ見て、その後チャンネルを変えてシルバー仮面を見るというパターンだった。
そんなミラーマン、今週からユーチューブで公式配信が始まった。
毎週配信するようなので、これでミラーマンがようやくすべて見れるな。
マンガも始まるようだ。

2021/06/03

【映画の感想】ダイゴロウ対ゴリアス

 怪獣大奮闘ダイゴロウ対ゴリアス(昭和47年公開)

映画は冒頭の東宝のマークに続いて、「円谷プロダクション10周年記念作品」の文字が映し出される。

この作品は円谷プロが製作した怪獣映画なのだ。

テレビではウルトラマンタロウ、ファイヤーマン、ジャンボーグAが円谷プロ設立10周年記念作品として放映された。

テレビシリーズが3本とは、この頃の円谷プロは勢いがあった。

勢いがあったとはいえファイヤーマンは失速、30話で放映終了した。

円谷プロといえばやっぱりウルトラマン。

ダイゴロウもいいが、ここはウルトラマンを映画化してもよかったんじゃないのかな。

これまでのテレビ版を編集したものじゃなく、完全新作のウルトラマン。

さてダイゴロウ対ゴリアス 。

ウィキペディアには、『ストーリーは「現代童話」が意図されている』と書かれている。

予告編のテロップにも「円谷プロの現代童話!!」と出てくる。

意図通りで、この作品は童話なのだ。

大人も楽しめる童話ではなく、子供なら楽しめる童話。

別にそれは悪いことではないが、テレビでは毎日のように怪獣番組が放送されていた。

夕方の再放送を考えれば、ホントに毎日放送されてたんじゃないだろか。

そんなわけで、わざわざ映画館までダイゴロウを見に行く子供は多くなかったんじゃないかな。

私は見たかったが、コズミ家では映画を映画館で見る習慣はなかった。

なので見たのは公開からずっと後だ。

映画はテレビの収録場面から始まる。

発明家のおじさんが、成功賞金200万円を得る為に空を飛ぼうと奮闘している。

賞金を怪獣ダイゴロウの餌代にする為だ。

ダイゴロウはムーミンのような体型をした怪獣。

暴れ回った後に退治された母の子供で、凶暴そうな母に似ずにのんきそうな顔をしている。

まあ、ブサイクな怪獣だが、カワイイと思う人もいるだろう。

ダイゴロウはまだ子供だが成長期。

どんどん大きくなり、食べる餌が足りなくなっているのだ。

成長を止めようとする役人はウルトラマンのムラマツキャップ小林昭二。

仮面ライダーの立花藤兵衛でもあるな。

大工の熊さん役の三波伸介も登場して、ダイゴロウの餌代稼ぎに協力する。

ダイゴロウと対する怪獣はゴリアス。

宇宙から来た怪獣だ。

怪獣大奮闘というタイトルなので、ダイゴロウはこのゴリアス退治に奮闘する。

ダイゴロウに協力してくれるのは自衛隊ではなく熊さんや発明家のおじさん達。

童話だからこれでいいのだ。

退治されたゴリアスは死んだのではなく生きているようで、ロケットにくくりつけられて宇宙に返された。

最後に、おじさんに結婚の報告に来た場面、おじさんは「式に出てもいいかな」と恐る恐る言うのだが「そんな、結構です」と言われて断られる。

このシーン、理解出来ないのだが、どういう事だ?

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