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2017/11/20

朝に行方不明の母


今朝、私が起きたのは6時半頃。
母の部屋のふすまが開いているので覗いてみると、布団に入っているはずの母の姿が見えない。
玄関には母の靴がなく、扉の鍵が開いていた。
最近は鍵を開ける事が出来なくなってきたが、何かの拍子で開ける事が出来て出て行ったのだろうか。

近所を15分程度探してみる。
駐車場に止まっている車のフロントガラスには霜。
そろそろ出勤する人達は霜取りをしている。
今日は今年一番の冷え込みだったのだ。

近くにはもういないようで、一旦戻る。
いつ出て行ったのかはわからないが、布団は若干温かい。
警察に電話する。
以前に母の事で相談に行き、住所を登録したり写真を撮ったりした。
その旨も話したのだが、また住所や名前など一通り聞かれる。
出来れば写真も準備しておいて下さいと言われる。

15分ほどで警官が二人、ちょっとの時間差でやってきた。
最初にきたのは若い警官で、母の名前や年齢、住所や出て行った時の服装など色々聞いてくる。
そのすぐ後にもう一人、私と同い年くらいの警官がやってきた。
すぐに見つからない場合は、行方不明届けを出した方がいいとアドバイスを受ける。

手配しますと言って警察が引き上げた後、再び探し回る。
多分自力では戻って来れないので、家で待機していても仕方がないのだ。
学校へ向かう学生達、会社に向かう会社員、時間帯が通学通勤時間になっている。

8時過ぎに警察から電話がある。
少し離れたマンションの駐車場にいたようだ。
発見者は警察と、体調が悪いからと救急車も呼んだらしい。

車で現場に向かう。
マンションの隣のコインパーキングに車を止め、マンションに向かう。
救急車が止まっていて、その外に警官が一人いた。
「息子です」と言って救急車の中へ入れてもらう。

母がいた。
母は私を見てもあんまり反応がない。
誰だかわかっていない様子だ。
寒い寒いと連呼している。
そりゃ寒いだろう。

「息子だよ」と言って名前を言ってもピンとこない様子。
救急隊員は母の体をチェックしていた。
血圧を測り始める。
それが気になって「痛い痛い」と叫び始める。
あんまり痛がるので血圧を測るのを止めた救急隊員。
それでも「170ぐらい」と言っている。

母の名前と住所と電話番号を書き、救急車は出動したが乗らなかったという同意書にサインした。
それから母を引き取って帰って来る。
部屋に戻ってきても「寒い寒い」と言い続けていた。


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