今朝、私が起きたのは6時半頃。
母の部屋のふすまが開いているので覗いてみると、布団に入っているはずの母の姿が見えない。
玄関には母の靴がなく、扉の鍵が開いていた。
最近は鍵を開ける事が出来なくなってきたが、何かの拍子で開ける事が出来て出て行ったのだろうか。
近所を15分程度探してみる。
駐車場に止まっている車のフロントガラスには霜。
そろそろ出勤する人達は霜取りをしている。
今日は今年一番の冷え込みだったのだ。
近くにはもういないようで、一旦戻る。
いつ出て行ったのかはわからないが、布団は若干温かい。
警察に電話する。
以前に母の事で相談に行き、住所を登録したり写真を撮ったりした。
その旨も話したのだが、また住所や名前など一通り聞かれる。
出来れば写真も準備しておいて下さいと言われる。
15分ほどで警官が二人、ちょっとの時間差でやってきた。
最初にきたのは若い警官で、母の名前や年齢、住所や出て行った時の服装など色々聞いてくる。
そのすぐ後にもう一人、私と同い年くらいの警官がやってきた。
すぐに見つからない場合は、行方不明届けを出した方がいいとアドバイスを受ける。
手配しますと言って警察が引き上げた後、再び探し回る。
多分自力では戻って来れないので、家で待機していても仕方がないのだ。
学校へ向かう学生達、会社に向かう会社員、時間帯が通学通勤時間になっている。
8時過ぎに警察から電話がある。
少し離れたマンションの駐車場にいたようだ。
発見者は警察と、体調が悪いからと救急車も呼んだらしい。
車で現場に向かう。
マンションの隣のコインパーキングに車を止め、マンションに向かう。
救急車が止まっていて、その外に警官が一人いた。
「息子です」と言って救急車の中へ入れてもらう。
母がいた。
母は私を見てもあんまり反応がない。
誰だかわかっていない様子だ。
寒い寒いと連呼している。
そりゃ寒いだろう。
「息子だよ」と言って名前を言ってもピンとこない様子。
救急隊員は母の体をチェックしていた。
血圧を測り始める。
それが気になって「痛い痛い」と叫び始める。
あんまり痛がるので血圧を測るのを止めた救急隊員。
それでも「170ぐらい」と言っている。
母の名前と住所と電話番号を書き、救急車は出動したが乗らなかったという同意書にサインした。
それから母を引き取って帰って来る。
部屋に戻ってきても「寒い寒い」と言い続けていた。
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