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2021/10/19

ウルトラマン 第1話 『ウルトラ作戦第1号』

 ウルトラマン 第1話 『ウルトラ作戦第1号』

ウルトラマン第1話『ウルトラ作戦第1号』バンダイチャンネル

『ウルトラマン』は『ウルトラQ』に続くウルトラシリーズの第2弾。

昭和41年7月17日に始まって昭和42年4月9日まで全39話が放送された。

昭和41年7月4日からは『マグマ大使』が始まっていて、テレビのカラー特撮モノとして『ウルトラマン』は2番目だ。

視聴率も良かった『マグマ大使』だが続編はない。

今もシリーズが続くウルトラマンとは大きな違いだ。



第1話 『ウルトラ作戦第1号』

昭和41年月日放送


『ウルトラQ』のタイトルが出てくる。

それを破るように『ウルトラマン』のタイトル。

赤のバックに白で文字。

その下に空想特撮シリーズと書かれている。

この頃のコズミ家にはテレビはあったようだが白黒テレビ。

カラーテレビを買うのはまだまだ先だ。


星空を背景に青い球体と赤い球体が追いかけっこをしている。

パトロール中の科特隊隊員ハヤタがそれを見つけ、本部に連絡する。

連絡を受けるのは前作『ウルトラQ』で由利子を演じていた桜井浩子だ。


青い球体はキャンプ中の若者たちがいる側の湖に入っていく。

ハヤタのビートルは赤い球体と共に墜落して大爆発した。


赤い球体とビートルが衝突したと警察から連絡を受けた科学特捜隊。

フジはビートルのハヤタに連絡を取るが応答ナシ。

隊員たちはブレザーから隊員服に着替えて出動する。

着替えてというか、隊員服はブレザーの下に着ているようだ。


ビートルの外にハヤタ隊員が倒れていたが、突然浮き上がり赤い球体に包まれた。

そのまま浮かんでいく赤い球体。

赤い球体の中で会話が始まる。

「おい誰だそこにいるのは。君は一体何者だ」

「M78星雲の宇宙人だ」

「M78星雲の宇宙人?」

M78星雲人がウルトラマンなのだが、エコーがかかっていて聞きにくい声。

どうやらウルトラマンはベムラーを宇宙の墓場に送る最中、逃げられたようだ。

ウルトラマンは命をハヤタにあげようと申し出るが、ウルトラマンと一心同体になるという意味らしい。

困った時にこれを使えとベーターカプセルをよこすが、「そうするとどうなる」と当然の疑問を口にするハヤタ。

「ハッハッハッハッ…」

と笑って済ますウルトラマン。

「心配することはない」と言うが心配しかない。

変身してみてのお楽しみというところか。


人々が見ている前で、いきなり爆発する赤い球体。

全員が気絶する。

それこそハヤタは死んでしまうぞ。


ムラマツ、イデ、アラシが到着。

燃えるビートルを発見する。

「あれじゃ助からないなあ」とイデ。

「しかしハヤタの死体がないってのは変ですね」と冷静なアラシ。

警官は「光の球が包んで上空に舞い上がった」と言うが、「そんなバカな」とムラマツ。

「いいえ、そんなバカなことが起こったんです」と警官。

「そんなバカな」とムラマツと同じセリフを今度はイデ。

「バカなとは何ですか」とムッとする警官。

いや、そんなバカなことを調査するのが科特隊では?

もう一人の警官が宇宙人かなんかの仕業だねと言うと思案げな顔になるムラマツ。

ハヤタは生きてるかもしれないと捜索を始める面々。


翌日も捜索中、ムラマツの胸のバッチが光る。

本部のフジから連絡がきたのだ。

この胸のバッチ、子供の頃欲しかったなあ。

カッコいいもんな。

胸につけてるマークは流星。


湖面が青く光り水しぶきが上がる。

ムラマツのカラータイマー(?)が鳴る。

直後に人々に避難命令を出したので、これは危険を察知する機械なのだ。


ベムラーが姿を現す。

隊員はガンで攻撃するが、ビームがギザギザなのがカッコいい。

ベムラーには聞かぬ様子だが再び湖底に沈んでいく。

実は意外と効いていたのか。


科特隊基地に、ハヤタから連絡が入り喜ぶフジとホシノ少年。

「あなたのことをみんなが探してるのよ」というフジ。

「そんなことはどうでもいい」とハヤタ。

どうでもいいだと?

フジは、ハヤタに命じられS16号を湖までビートルで運ぶ。

ビートルを怪訝な様子で見るムラマツ。

そんな命令を出した覚えはないからだ。

フジはハヤタからの命令だと言う。

S16号に近づくモーターボート、ハヤタが乗っている。

ハヤタに連絡を取るムラマツ。

「彼が助けてくれたんですよ」とハヤタ。

「彼?」

ハヤタによる詳しい説明はナシだ。


「フジ隊員、ボヤボヤしてないで我々の側にビートルを着陸させろ」とキツ目の口調のムラマツに「りょーかいりょーかい」と答えるフジ。

ホラ、ハヤタは生きてたでしょうと言うニュアンスか。


湖底でベムラーを発見したS16号は魚雷を発射、湖面に出てきたところをビートルが攻撃する。

慌ててもぐるベムラーをS16号が攻撃。

湖面に出てきたベムラーをビートルが攻撃の繰り返し。

これがウルトラ作戦第1号だ。

ベムラーは口から青い光線を放ちビートルを攻撃。

ベムラーはハヤタの乗ったS16号をくわえて現れる。

背後から攻撃するビートル。

ベムラーは、S16号を吹っ飛ばし、青い光線を吐く。

ハヤタは、ベーターカプセルでウルトラマンに変身した。

赤い球体の中でのウルトラマンはハヤタと同じぐらいだったのが、今度は文字通り巨大な男だ。


石坂浩二のナレーション。

『M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員は、ベーターカプセルの力で宇宙人に変身した。マッハ5のスピードで空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する不死身の男となった。それいけ、我らのヒーロー』

取っ組み合うウルトラマンとベムラー。

その様子を見ている科特隊員達はウルトラマンを応援している。

ウルトラマンを初めて見るのだろうだが、味方だと思っているのだ。

まあ実際味方なんだけど。


ウルトラマンのカラータイマーが青から赤になった。

ピコンピコンと音も発している。

「あ、ありゃなんだ」とアラシ。

「危険信号でしょ。赤ランプは万国共通ですからね」とイデ。

ピコンピコンが早くなる。

「エネルギーが切れるみたいですね」とアラシ。


ウルトラマンはシュワッと飛んでベムラーの背後をとった。

ジャイアントスイングで振り回すウルトラマン。

普通のジャイアントスイングではなくて、ベムラーがうつ伏せの状態で振り回す。

ジャイアントスイングは回している本人も目が回る危険なワザだ。

弱ったベムラーを持ち上げて湖にぶん投げるウルトラマン。

ベムラーは黒い球に乗って逃げようとするが、ウルトラマンはスペシウム光線を発射、ベムラーは爆発した。

悪魔のような怪獣という割にはあっけない。


ウルトラマンの勝利を見て喜ぶ科特隊の面々。

握手するアラシとムラマツ。

ウルトラマンが敵か味方かはわかないが、勝手に味方認定だ。

ウルトラマンは飛び去った。


ビートルから出てくるイデ隊員。

「あれえ、変だな」とウルトラマンがいない事を不審に思う。

フジも窓から見るがウルトラマンはいない。

地上では3分しかもたないから、ウルトラマンは飛び去ったのだ。

だが3分という設定は『帰ってきたウルトラマン』の時に出来たのだ。

なので『ウルトラマン』では3分とはいってない。


ウルトラマンはいないが、ビートルに向かってハヤタがかけてくる。

喜ぶ面々。

ハヤタは彼に助けてもらったと言う。

彼には名はないと言うのでイデが、「ナナシノゴンベなんてあるもんか」

ハヤタは「そうだなあ、じゃあウルトラマンてのはどうだ」と命名。

今回の作戦がウルトラ作戦第1号だったので、そこからウルトラをとったのか。

「ウルトラマンどっかいっちゃったんじゃないの」と言うフジに、ハヤタは「彼は自分の宇宙船が爆発して、自分の星には帰れなくなったんだ」

自分の宇宙船っていうのは赤い球体だろうが、三角ビートルと衝突しても大丈夫だったがな。

ハヤタとの会話が終わった後ナゾの爆発をしたが、力尽きたということか。

最後はビートルで帰還だが、石坂浩二のナレーションで締めて欲しかった。


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2021/10/15

ウルトラQ第1話『ゴメスを倒せ!』

ウルトラQ第1話『ゴメスを倒せ!』

 

ウルトラQ第1話『ゴメスを倒せ!』バンダイチャンネル

ウルトラQは昭和41年1月2日から7月3日まで27話が放送された。

令和の今に続くウルトラシリーズの原点だ。

ウルトラ怪獣図鑑みたいな本にも、ウルトラQの怪獣はチャンと出てくる。

ウルトラシリーズの原点ではあるが、ウルトラマンは出てこない。

ウルトラQの世界にウルトラマンと科特隊を足したのが『ウルトラマン』なのだ。


現在ウルトラマンはいっぱいいるし、そろそろウルトラマンQってのが出てきてもいいんじゃなかろうか。

ウルトラマンQ、身長はQメートル、体重はQトン、必殺技はQリウム光線、活動時間はQ分だ。

変身するのはモチロン万城目。

最初の対戦相手はゴメスだ。



ウルトラQ第1話『ゴメスを倒せ』

昭和41年1月2日放送


ウルトラQの第1話は『ゴメスを倒せ』

「ここは、東京と大阪を結ぶ弾丸道路のトンネル工事現場です。中ではたくさんの人が、一刻も早くトンネルを完成させようと働いています。今夜は、このトンネルの奥で起こった、ある事件をお伝えしましょう」

トンネル工事現場の映像に石坂浩二のナレーターで始まる。


画面は真っ暗になり目玉がギョロリ。

テーマ曲が流れる中、動く怪獣にかぶさるように『ゴメスを倒せ!』とタイトルが登場。

歩き始めるゴメス。

ゴジラが歩いているようだ。

ゴジラに角をつけたような怪獣ゴメス。

それは当然で、実際ゴジラの着ぐるみを改造したのがゴメスなのだ。

ゴジラの頭部に角、口に牙、手の爪を伸ばし、背中に甲羅、胸から腹にはヒレみたいなのが付いている。

改造したとはいえ番組にゴジラを出すとはやはり円谷プロ。

東映やピープロにはマネが出来ない。


『ゴメスを倒せ!』には怪獣がもう一体、原始怪鳥リトラが出てくるが、こちらはラドンの改造だという。

映画にはなかった『ゴジラ対ラドン』がテレビ番組で実現だ。


ゴメスの目撃者の作業員はアル中扱いされるが、演じるは大村千吉。

他にも何か演じてるんだろうが、特撮モノで怪獣を見つけては大騒ぎしてばかりのイメージしかない。


ヘリコプターで現場へと出発する3人組。

万城目と由利子と一平の3人だ。

パイロットの万城目を演じるは佐原健二。

東宝の特撮映画を見れば必ず出てくる感じがするが、今度は特撮テレビ番組での主人公だ。

ウルトラセブンにも参謀役で登場する。

由利子はカメラマン。

次作のウルトラマンにはフジ隊員として引き続き登場する。

助手は一平。

ウルトラマンやウルトラセブンにはチョイ役で出演だ。

この3人組がウルトラQのレギュラーで、ほとんどの回に登場する。


工事現場に着いた万城目、由利子、一平の3人は大きな丸い物体を調査。

現場にいた少年によれば隕石ではなさそうで、思い出せないがどっかで見たことはあるようだ。

何かの音を聞きつけた万城目。

「奥へ入ってみない? そのトンネルの中のトンネルってやつを見に」と提案する由利子。

「そうだな。怪物のこともあるし」と万城目。


トンネルへ入っていく万城目と由利子が心配そうな少年。

「大丈夫だよ。原子銃とガンマー光線銃を持っているからね」と笑いながらトンネルへ向かう万城目。

原子銃とガンマー光線銃とは一体なんだ?

とりあえず普通の拳銃よりもスゴそうではある。

万城目と由利子はトンネルに入っていくが一平は連絡係として置いてけぼりだ。


少年は丸い物体を金峰山で見たと思い出し、記者と一平の3人で金峰山へ行く。

見せてもらった寺の古文書にはゴメテウスとリトラリアの絵が書かれていた。

字が読めぬが、ゴメテウスは兒瑪照傴主、リトラリアは裏屠羅離荒とでも書かれていたか。

「ちょっと拝見」とジロー。

リトラリアは鳥類と爬虫類の中間生物、姿は優しく美しいが、クチバシからはシトロネラアシッドという強力な溶解液を出す。

という事で、丸い物体はリトラリアのサナギのようだ。

サナギというより卵と言った方がいい気もするのだが。

ゴメテウスは哺乳類、肉食で凶暴なヤツだと説明する。

よくこんな事知ってるな。


地震が起きて洞窟が崩れ出し、閉じ込められる万城目と由利子。

閉じ込められた二人はゴメスを発見するが、ゴメスも二人を見つけ襲いかかる。


卵に耳を当てる少年。

「生きてる」

「これで温めて、リトラを孵すんです。ゴメスを倒すには、リトラに戦ってもらわなければ」

卵を温め始める少年と少年の家来のようになった一平。


地上からの光を見つけるがゴメスに追われる二人。

原子銃もガンマー光線銃もまったく使う素ぶりを見せないな。

由利子が落としたカメラのフラッシュを焚く万城目。

写真写りを気にしてか、ちょっと怯む様子のゴメス。

原子銃とガンマー光線銃は落としたのか出番がない。


卵が光り出す。

「下がるんだ。危ない」と言いながらもちゃっかり少年を盾にしている一平。

卵の殻を破ってリトラが出てくる。

羽ばたいて空を飛ぶリトラ。

「リトラ。さあ、のんびりしないでゴメスをやっつけておくれよ」


万城目と由里子は救出に来た作業員と合流するが、ゴメスが追いかけてくる。

それで全員がゴメスに追っかけられる。

何とか地上に出てくるが、ゴメスも地上に出てくる。

ちょっと尻餅。

恥ずかしさをゴマかす為か土を積んだ車両を投げつけた。


ここからゴメスとリトラの戦いが始まる。

人間たちは見ているだけで、時折ジローがリトラにハッパをかける。

「どうしたんだリトラ。早くやっつけてくれ」

ゴメスの尻尾に吹き飛ばされるリトラ。

「シトロネラアシッドを使うんだ。早く早く」と急かすジロー。

ゴメスに捕まったリトラだが、突っついて反撃、目玉をも突っついて脱出だ。

口からシトロネラアシッドを吐くリトラ。

光線のようだ。

効果バツグンで苦しがるゴメス。

ゴメスはデカいとはいえただの哺乳類なので、口から炎を吐くとかの武器は無いようだ。

「やったー。やっぱり僕の思った通りだったね」

ゴメスはひっくり返り動かなくなった。


「ジローくん、君の言う事は間違いなかったね」と万城目。

「うん」

リトラが倒れたゴメスに乗っかった。

「あ」

「どうしたんだ、ジローくん」

「リトラ」

生まれてからホンの数分でリトラは死んでしまった。

体力が尽きたのだろうか。


「東海弾丸道路の北山トンネルを抜けると、小さな墓標が立っています。それはジローくんが立てた勇敢なリトラの墓なのです」

最後は石坂浩二のナレーションで終わる。


『ゴメスを倒せ!』は制作順では12番目だが、一番最初に放送された。

怪獣が2匹も出るのはツカミとして十分だった。

人気になったウルトラQは続編のウルトラマンを作り現在はウルトラマントリガーが放送中だ。


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2021/10/01

ウルトラセブン第4話『マックス号応答せよ』

 ウルトラセブン第4話『マックス号応答せよ』

昭和42年10月22日放送



机の上に差し出された青い封筒。

ウルトラ警備隊のマークが入っている。

中々カッコいい封筒なので商品化してくれないものだろうか。

中には命令書が入っているようだ。

「極秘命令。両隊員はこの命令書に従って某地点まで行き、そこである男に会い、彼の指揮下に入れ」

ソガとアマギがマナベ参謀から極秘命令を受けたのだ。


ポインターを運転しているダン。

後ろには命令を受けたソガとアマギが乗っている。

指示された地点にはボートが一艘、海上にはマックス号が停泊している。

「マックス号だ。僕も一度は乗ってみたかったんですよ」とハシャギ気味のダン。

「ダン、遊覧船じゃないぞ」としかめっ面のアマギ。

ボートでマックス号に向かうソガとアマギ。

極秘命令なので、ダンは必要なかったんじゃないかな。


ダンが基地へ戻る最中、女がボンネットを開けた車の前で手を振っている。

「故障ですか。見てあげましょう」

エンジン内を見るダン。

「どこも悪くないですよ」と言いながら女の方を振り返ると、女がスパナで殴りつけた。

結構デカいスパナだが、ダンを気絶させる為にはこれくらいないとダメなのだろう。

女はウルトラアイを奪って逃走した。

ダンは美女にウルトラアイを盗まれてばかりとよく言われるが、確かに第4話にしてウルトラアイが盗まれるのは2回目だ。


「こちらです」とソガとアマギが案内されると、腰掛けていたタケナカ参謀が振り返った。

「マックス号は一体どこへ行くんですか」

「地獄だ」

「何ですって」

「いや、場合によっては本当に地獄行きだぞ」

原子力タンカー2隻が消え、原因調査の為に出動した海上保安庁の調査船までが消えてしまった。

何者かの陰謀ではないかという説が出て、極秘に調査を進めていると参謀が説明する。

「それで、我々の任務は」とソガ。

「消息を絶った船の捜索と、陰謀団を突きとめ、それを撃滅することだ」

とは言え何の手がかりもないらしい。


殴られたダンは、アンヌの治療を受けていた。

「ね、何があったの」と尋ねるアンヌ。

「そいつは僕も知りたいんだ」とダン。

「だって自分でやったことでしょ」

女に殴られたとは言えないのかな。

アンヌはお守りとしてペンダントをダンの首にかけた。

「お守りよ。これでどんな時でも大丈夫。アンヌがついてるわ」

だがダンの心はここにあらず。

おでこに絆創膏を貼られたダンはウルトラアイが気になるのだ。


問題の海域に到着したマックス号だが、何も起こらないので笑う面々。

だが、マックス号は空中に浮かび上がり、ナゾの赤い霧に包まれながら空に消えた。


キリヤマ隊長が海上にはウルトラホーク1号、大気圏外へはウルトラホーク2号を出動させた。

「フォースゲートオープン」からのウルトラホーク1号発進シーンがカッコいい。

それに比べると2号はカンタンな発進だ。

英語のアナウンスもない。


ホーク2号のフルハシが宇宙空間でマックス号を発見する。

本部へ連絡するが、「チキショー、故障でやがらー」と言って本部と繋がらない。

ホントに故障なのかな。

フルハシはマックス号に乗り移ると、倒れている参謀、アマギとソガを発見する。

3人が窓から外を見ると宇宙空間。

「現在、そんなことが出来るのは」

笑い声と共にゴドラ星人が現れた。

「それは我々、ゴドラ星人だけだ」とゴドラ星人は自己紹介。

「地球防衛軍の注意力は、船の消失した海域に集中する。その隙に、我々は地球を征服をするだろう」と都合のいい予言をするゴドラ星人。

「この船の乗組員達はどうした」

「抵抗したので、宇宙の大海原に放り出してやったんだ」

参謀やアマギ、ソガは抵抗しなかったのだな。


フルハシと連絡が取れない作戦室。

やはり通信機の故障なのか。

帰還するホーク2号。

帰ってきたフルハシは、宇宙にはマックス号は見当たらない、太平洋の海底捜査を行うべきだと進言する。

「こうなった以上はですよ、各方面の協力を得て、徹底的に海の底を」

だがダンは疑念を抱いた。

(おかしい。何故だろう。フルハシ隊員とは思えない。僕の六感がそう教えるのだ。何か違う)

得意の透視でフルハシの正体を見破れないものか。


手に小型爆弾っぽいものを持って地下へ向かうフルハシ。

ウルトラ警備隊員への信頼なのか誰も疑問には思わないようだ。

フルハシを尾行するダン。

フルハシは動力室で、小型爆弾っぽいものを取り付けた。

「キサマは誰だ。正体を現わせ」

言われた通りフルハシは笑いながらゴドラ星人の姿に変わる。

偉そうだが実は素直なゴドラ星人。

「さすがはモロボシダン、いやウルトラセブンだ。いいところに来た、飛んで火に入る夏の虫とはこのことだ。この原子炉が爆発すると同時に、君は永久に、この地球から消えるのだ」

「そうはさせんぞ」と言うダンだが、簡単にカプセルに閉じ込められる。

ゴドラ星人は今度はダンに化ける。

ダンに化けるのはいいが、フルハシがいなくなってしまうな。

フルハシが消えても誰もあんまり気にしないのだろうか。

「原子炉が爆発するまで、おとなしく寝ているんだウルトラセブン。ハハハ、あと15分で君の体は木っ端微塵だ。ハッハッハ」

向かい合うダンと偽ダン。


マックス号ではゴドラ星人が自分達の計画をベラベラ喋っている。

「あと15分もすれば、地球防衛軍は原子の粒となって吹っ飛んでしまうだろう。地下18階の第2動力室に時限爆弾をセットしたところだ。ハッハッハ」と笑いながら消えるゴドラ星人。

時限爆弾の事を伝える為、一人乗りの観測用ロケットにアマギが乗り込んで地球へ向かおうとする。

「その前に戸口の見張りを倒すんだ」とタケナカ参謀。

「おい、開けろ。開けてくれ」とソガとアマギが言うと簡単に開け部屋に入ってくるゴドラ星人。

フルハシのガンで撃たれるゴドラ星人。

チョロいな。


「5、4、3、2」フルハシが発射ボタンを押そうとした時、ゴドラ星人が現われフルハシとアマギを光線で撃った。

フルハシが何とか発射ボタンを押しロケットは発射した。

だが地球に着いたアマギは気を失っておりキリヤマの呼びかけにも答えない。


アンヌに呼びかけられて振り返るダン。

怪我がないことを不審に思うアンヌ。

額の絆創膏とペンダントがないのだ。


相変わらずカプセルの中のダン。

そこへ計器のチェックをする小芝居をしながら、ウルトラアイを盗んだ女が現れる。

女は怪訝そうな顔で落ちていたダンのペンダントを拾い上げた。

ダンがペンダントに銃を撃つと何故かカプセルは消滅した。

女は笑いながらゴドラ星人の姿に戻った。

女に変身していてが、性別は男のようだ。

セブンのようにウルトラアイのような小道具を使わずとも変身出来るのだ。

ダンが腹パンするとゴドラ星人はウルトラアイを落とす。

ダンが拾い上げ、セブンに変身だ。

基地内なので大きくはならず。


息を吹き返したアマギから事情を聞いたキリヤマは第2動力室へ向かう。

セブンとゴドラ星人が戦っている脇を通り抜け、キリヤマは時限爆弾を外した。

セブンはエメリウム光線でゴドラ星人を倒すが、「ダン、やめて。離して」とアンヌの声が聞こえてくる。

「アンヌ、それはダンじゃない。ゴドラ星人だ」とセブン。

誤解は解いておかないと。

アイスラッガーを放つセブン。

偽ダンの顔に当たるが、いててって感じで真っ二つにはならない。

強いな、ゴドラ星人。

セブンに追いつかれ、ゴドラ星人となり巨大化する。

セブンも巨大化し戦いとなる。

BGMはNGになったウルトラセブンの主題歌だ。

いきなり背を向けて飛んだゴドラ星人にエメリウム光線を放つウルトラセブン。

なんでいきなり背を向けたのだ。

敵わないと思って逃げようとしたのだろうか。


ポインターで駆け付けた隊長から爆弾を受け取ったセブンは、宇宙のマックス号へ飛んだ。

通路にいたゴドラ星人達をチョップ、蹴り&後ろから押す、エメリウム光線で次々と倒すセブン。

セブンが紐で参謀、ソガ、アマギの3人を引っ張ってマックス号を脱出する。

ゴドラ星人に占領されたマックス号が爆発する。

ウルトラホークやポインターとは違い、マックス号は新造されなかったのかこれ以降出てこなかった。

ホーク2号の隊長とアンヌが人形のような4人を迎えに来て幕。


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