ウルトラマン 第1話 『ウルトラ作戦第1号』
『ウルトラマン』は『ウルトラQ』に続くウルトラシリーズの第2弾。
昭和41年7月17日に始まって昭和42年4月9日まで全39話が放送された。
昭和41年7月4日からは『マグマ大使』が始まっていて、テレビのカラー特撮モノとして『ウルトラマン』は2番目だ。
視聴率も良かった『マグマ大使』だが続編はない。
今もシリーズが続くウルトラマンとは大きな違いだ。
第1話 『ウルトラ作戦第1号』
昭和41年月日放送
『ウルトラQ』のタイトルが出てくる。
それを破るように『ウルトラマン』のタイトル。
赤のバックに白で文字。
その下に空想特撮シリーズと書かれている。
この頃のコズミ家にはテレビはあったようだが白黒テレビ。
カラーテレビを買うのはまだまだ先だ。
星空を背景に青い球体と赤い球体が追いかけっこをしている。
パトロール中の科特隊隊員ハヤタがそれを見つけ、本部に連絡する。
連絡を受けるのは前作『ウルトラQ』で由利子を演じていた桜井浩子だ。
青い球体はキャンプ中の若者たちがいる側の湖に入っていく。
ハヤタのビートルは赤い球体と共に墜落して大爆発した。
赤い球体とビートルが衝突したと警察から連絡を受けた科学特捜隊。
フジはビートルのハヤタに連絡を取るが応答ナシ。
隊員たちはブレザーから隊員服に着替えて出動する。
着替えてというか、隊員服はブレザーの下に着ているようだ。
ビートルの外にハヤタ隊員が倒れていたが、突然浮き上がり赤い球体に包まれた。
そのまま浮かんでいく赤い球体。
赤い球体の中で会話が始まる。
「おい誰だそこにいるのは。君は一体何者だ」
「M78星雲の宇宙人だ」
「M78星雲の宇宙人?」
M78星雲人がウルトラマンなのだが、エコーがかかっていて聞きにくい声。
どうやらウルトラマンはベムラーを宇宙の墓場に送る最中、逃げられたようだ。
ウルトラマンは命をハヤタにあげようと申し出るが、ウルトラマンと一心同体になるという意味らしい。
困った時にこれを使えとベーターカプセルをよこすが、「そうするとどうなる」と当然の疑問を口にするハヤタ。
「ハッハッハッハッ…」
と笑って済ますウルトラマン。
「心配することはない」と言うが心配しかない。
変身してみてのお楽しみというところか。
人々が見ている前で、いきなり爆発する赤い球体。
全員が気絶する。
それこそハヤタは死んでしまうぞ。
ムラマツ、イデ、アラシが到着。
燃えるビートルを発見する。
「あれじゃ助からないなあ」とイデ。
「しかしハヤタの死体がないってのは変ですね」と冷静なアラシ。
警官は「光の球が包んで上空に舞い上がった」と言うが、「そんなバカな」とムラマツ。
「いいえ、そんなバカなことが起こったんです」と警官。
「そんなバカな」とムラマツと同じセリフを今度はイデ。
「バカなとは何ですか」とムッとする警官。
いや、そんなバカなことを調査するのが科特隊では?
もう一人の警官が宇宙人かなんかの仕業だねと言うと思案げな顔になるムラマツ。
ハヤタは生きてるかもしれないと捜索を始める面々。
翌日も捜索中、ムラマツの胸のバッチが光る。
本部のフジから連絡がきたのだ。
この胸のバッチ、子供の頃欲しかったなあ。
カッコいいもんな。
胸につけてるマークは流星。
湖面が青く光り水しぶきが上がる。
ムラマツのカラータイマー(?)が鳴る。
直後に人々に避難命令を出したので、これは危険を察知する機械なのだ。
ベムラーが姿を現す。
隊員はガンで攻撃するが、ビームがギザギザなのがカッコいい。
ベムラーには聞かぬ様子だが再び湖底に沈んでいく。
実は意外と効いていたのか。
科特隊基地に、ハヤタから連絡が入り喜ぶフジとホシノ少年。
「あなたのことをみんなが探してるのよ」というフジ。
「そんなことはどうでもいい」とハヤタ。
どうでもいいだと?
フジは、ハヤタに命じられS16号を湖までビートルで運ぶ。
ビートルを怪訝な様子で見るムラマツ。
そんな命令を出した覚えはないからだ。
フジはハヤタからの命令だと言う。
S16号に近づくモーターボート、ハヤタが乗っている。
ハヤタに連絡を取るムラマツ。
「彼が助けてくれたんですよ」とハヤタ。
「彼?」
ハヤタによる詳しい説明はナシだ。
「フジ隊員、ボヤボヤしてないで我々の側にビートルを着陸させろ」とキツ目の口調のムラマツに「りょーかいりょーかい」と答えるフジ。
ホラ、ハヤタは生きてたでしょうと言うニュアンスか。
湖底でベムラーを発見したS16号は魚雷を発射、湖面に出てきたところをビートルが攻撃する。
慌ててもぐるベムラーをS16号が攻撃。
湖面に出てきたベムラーをビートルが攻撃の繰り返し。
これがウルトラ作戦第1号だ。
ベムラーは口から青い光線を放ちビートルを攻撃。
ベムラーはハヤタの乗ったS16号をくわえて現れる。
背後から攻撃するビートル。
ベムラーは、S16号を吹っ飛ばし、青い光線を吐く。
ハヤタは、ベーターカプセルでウルトラマンに変身した。
赤い球体の中でのウルトラマンはハヤタと同じぐらいだったのが、今度は文字通り巨大な男だ。
石坂浩二のナレーション。
『M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員は、ベーターカプセルの力で宇宙人に変身した。マッハ5のスピードで空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する不死身の男となった。それいけ、我らのヒーロー』
取っ組み合うウルトラマンとベムラー。
その様子を見ている科特隊員達はウルトラマンを応援している。
ウルトラマンを初めて見るのだろうだが、味方だと思っているのだ。
まあ実際味方なんだけど。
ウルトラマンのカラータイマーが青から赤になった。
ピコンピコンと音も発している。
「あ、ありゃなんだ」とアラシ。
「危険信号でしょ。赤ランプは万国共通ですからね」とイデ。
ピコンピコンが早くなる。
「エネルギーが切れるみたいですね」とアラシ。
ウルトラマンはシュワッと飛んでベムラーの背後をとった。
ジャイアントスイングで振り回すウルトラマン。
普通のジャイアントスイングではなくて、ベムラーがうつ伏せの状態で振り回す。
ジャイアントスイングは回している本人も目が回る危険なワザだ。
弱ったベムラーを持ち上げて湖にぶん投げるウルトラマン。
ベムラーは黒い球に乗って逃げようとするが、ウルトラマンはスペシウム光線を発射、ベムラーは爆発した。
悪魔のような怪獣という割にはあっけない。
ウルトラマンの勝利を見て喜ぶ科特隊の面々。
握手するアラシとムラマツ。
ウルトラマンが敵か味方かはわかないが、勝手に味方認定だ。
ウルトラマンは飛び去った。
ビートルから出てくるイデ隊員。
「あれえ、変だな」とウルトラマンがいない事を不審に思う。
フジも窓から見るがウルトラマンはいない。
地上では3分しかもたないから、ウルトラマンは飛び去ったのだ。
だが3分という設定は『帰ってきたウルトラマン』の時に出来たのだ。
なので『ウルトラマン』では3分とはいってない。
ウルトラマンはいないが、ビートルに向かってハヤタがかけてくる。
喜ぶ面々。
ハヤタは彼に助けてもらったと言う。
彼には名はないと言うのでイデが、「ナナシノゴンベなんてあるもんか」
ハヤタは「そうだなあ、じゃあウルトラマンてのはどうだ」と命名。
今回の作戦がウルトラ作戦第1号だったので、そこからウルトラをとったのか。
「ウルトラマンどっかいっちゃったんじゃないの」と言うフジに、ハヤタは「彼は自分の宇宙船が爆発して、自分の星には帰れなくなったんだ」
自分の宇宙船っていうのは赤い球体だろうが、三角ビートルと衝突しても大丈夫だったがな。
ハヤタとの会話が終わった後ナゾの爆発をしたが、力尽きたということか。
最後はビートルで帰還だが、石坂浩二のナレーションで締めて欲しかった。
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