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2023/03/30

ソニーのDAT・TCD-D3

 TCD-D3


98,000円(税別)

平成2年発売


アナログのレコードに対してデジタルのCDが登場したように、アナログのカセットに対してデジタルのDATが誕生した。

DATはデジタルオーディオテープの略。

ディーエーティーまたはダットと呼んだ。

CDが登場した時は多くのメーカーがCDプレーヤーをいっせいに発売したが、DATはそうはならず。

CD発売から数年でレコードはCDに置き換わったが、カセットはDATが出てきても置き替わらなかった。

カセットを置き換えたのはMDだ。

ソニーのポータブルCDプレーヤーはCDウォークマンという名ではなく(後でCDウォークマンに変わるが)ディスクマンとなったが、ポータブルDATの1号機TCD-D3はDATウォークマンを名乗った。

当時はテープメディアのポータブル機だけがウォークマンという事だったのだろうか。

私はソニー好きだったくせにカセットテープのウォークマンは買わなかったが、このDATのウォークマンTCD-D3は購入した。

DATとしては安い値段だが、ウォークマンとして98,000円は高額だ。

TCD-D3はウォークマンとはいえ、あんまり持ち運びには適してなかった。

少なくとも私はポケットに入れて歩きながら音楽を聴いたなんて事はなかった。

かさばってしまうので、部屋の中でしか使った事がないのだ。

それほど出番がなかったが飾っておくだけでも満足だった。

それが、しばらくすると側面がベタつき始めた。

汚れでもついたのかと思ってティッシュで拭くが、ティッシュの柔らかさは粘着力に負けベッタリとくっついてしまった。

私の個体だけではなく、TCD-D3特有の不具合のようだ。



上から見ると、SONYと書いてある上の部分は外れそうだが外れない。

ディスプレイはエレクトロリックルミネッセンスバックライトを搭載。

早送り巻き戻し停止再生などの基本ボタンは少し斜めに配置されている。



前面は電源ボタンやヘッドホンジャック、AMSやヘッドホンボリュームや録音レベルのツマミ。


右側面にはSP/LP切り替えスイッチ、マイク/ライン入力端子など。

120分テープなら通常では120分の録音だが、LPモードでは倍の240分録音出来た。



左側面には電源ジャック、ラインアウト端子、別売りのリモコンが使えるリモートデジタル入出力端子がある。



イジェクトボタンを押して口を開ける。



テープはカセットテープに比べると小型だが、安っぽくない作り。

8ミリビデオのビデオテープを小型化した感じだ。

縦が54mm、横73がmm、厚さは10.5 mm。

ビデオテープと同じでひっくり返しては使えない。


箱。


表も裏も側面も英語ばかりで日本語はない。


フタを開けるとようやく日本語。


付属品はケースとか。

外で持ち歩いた事がないのでケースは使わず。

外で持ち運ぶホントのウォークマンっぽくなったのはWMD-DT1だ。

型番もウォークマンっぽい。


TCD-D3

■■■主な仕様

●大きさ(最大外形寸法、幅/高さ/奥行):85.2x40x120.1mm(電池含まず)

85.2x40x145.9mm(電池含む)

●重さ:420g(電池含まず)、630g(電池含む)


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こんなDATはどうだ





2023/03/27

ソニーのベータマックス・SL-2100

 SL-2100

平成2年発売

180,000円


ベータマックス10周年記念モデルはベータプロSL-HF900。

ベータプロはSL-HF900マーク2が続き、集大成的なSL-HF3000が出た。

ベータプロSL-HF900発売からから5年。

SL-2100がベータマックス15周年記念モデルだ。

5年の間でベータとVHSの戦争はVHSの勝利になった。

この頃ベータを発売していたのはソニーのみ。

かつての盟友東芝も三洋もNECもパイオニアもアイワもベータを発売しておらず。

そのソニーもカメラ一体型は8ミリビデオ、据え置き機はVHSに力を注いでいた時代。

SL-2100を購入して新たにベータ派になった人は多分ほとんどおらず、既存のベータ派が購入したんではなかろうか。

ソニーはこの機種でベータ復活を目論むなんて甘い考えはなかったろうな。

型番にはベータハイファイモデルについていたHFがなく数字で2100のみ。

でもHFとついてなくてもしっかりベータハイファイだ。

もちろんハイバンド、スーパーハイバンドでもあるがEDベータではない。

SL-2100のデザインはかなり先進的で攻めていた。

スイッチがタッチパネルなのだ。

今はスマホがあるのでなんて事はないが、当時のビデオデッキでタッチパネルは画期的だった。

まあ、それが操作性の向上に役立ったかといえばわからないが、カッコはよかった。

このデザインを見てベータにとどまったユーザーも一定数いたんではなかろうか。

VHS陣営の他機種を見ても同じようなデザインは見当たらない。

ソニーのVHSや8ミリでさえこのデザインの採用はなかった。

パネルが透けて見えるデイスプレイがカッコいい。


リモコンも先進的なのだが、使いやすくはない。

表面が平面なので、何のボタンを押しているのかわかりずらいのだ。


先進的なSL-2100だが、既存のベータユーザーに向けた機能もある。

コズミ家ではSL-F11を使っていた。

SL-F11はステレオ音声があるけどハイファイではなくノーマル音声。

二ヶ国語放送もノーマル音声なので、これで録画したテープをベータハイファイで再生すると日本語と英語が同時に聞こえる。

それがSl-HF90DSで復活し、SL-2100でもキチンと再生出来るのだ。

ベータハイファイ以前はベータノイズリダクションがついていたが、ベータハイファイが出てからは切り捨てられてしまった。

それもSL-2100では搭載されている。

SL-2100はベータ派への最後のプレゼントだったのか。

この後ベータで大した機種は出なかったし、後はVHSか8ミリを買ってくれと。


●大きさ:幅466x高さ102x奥行404mm

●重さ:約11kg



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2023/03/23

【映画の感想】海底軍艦

 海底軍艦

昭和38年公開

押川春浪の小説『海底軍艦』の映画化。

小説『海底軍艦』は現在青空文庫で読めるが、タイトルは『海底軍艦』の前に『海島冐險奇譚』と付いている。

カイトウボウケンキタンだ。


青空文庫→海島冐檢奇譚 海底軍艦


読んでみればわかるが、小説と映画はほとんど関係がない。

海底軍艦の名前も映画は轟天だが小説だと電光艇だ。

海底軍艦のタイトルを使ったまったく別の作品と考えよう。


海底軍艦というが、実際は海底だけではなく空も飛べる万能戦艦、それが轟天号。

とにかくこの轟天号がカッコいい。

ウィキペディアによれば全長は150メートル、重量1万トン。

この大きさで海中を航行するだけではなく空も飛ぶのだ。

艦首がドリルになっているのがポイント高い。

なんでこのドリルってカッコよく見えるんだろうか。

陸海空すべてで活躍出来るマイティ号というのがあるが、その元祖的な艦だ。


轟天号の敵はムウ帝国。

大層な科学力を誇っているはずだが、誇っている割には武器が槍や剣だったりする。

ビームとか使えないものなのか。

ムウ帝国が人類の敵になるほどの強さだというのがあんまり伝わってこない。

そんなムウ帝国は、昔植民地だった地上の返還を要求してくる。

昔植民地だったからって、今返還を要求するって、どんな理屈だ?

まあ、こうやって戦争を仕掛けてくるのだから、勝てるという勝算はあるのだろう。

当然のように、ムウ帝国の要求はあまりにも馬鹿げたものと国連は判断する。

このムウ帝国が恐れるのがほとんどの人に知られていない海底軍艦。

ムウ帝国は最後に轟天に破れるのだから、その情報収集力は大したものだ。


ムウ帝国を守護する怪獣がマンダ。

竜のような怪獣だ。

東宝怪獣だが本作ではオマケ程度。

なんでオマケかというと、さっぱり強くないからだ。

いや、マンダは本来強いのだが、海底軍艦が強すぎるという事だろうか。

まあ怪獣も出るよって話にすると宣伝もしやすいんだろう。

ウルトラQに出てきた怪竜はこのマンダの流用だそうだ。

ゴジラ映画『怪獣総進撃』にも登場した。


ムウ帝国の弱さに対して海底軍艦の強さ。

海底軍艦の完成が間に合っていれば日本が戦争に負けるなんてことはなかったハズだ。

せっかくだからゴジラのようにシリーズ化すればよかったのではないか。

毎回襲ってくる東宝怪獣やら宇宙人やらと戦う海底軍艦。

この1作だけで終わらせたのは勿体無い。


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2023/03/20

ナショナルのステレオラジカセ・ステーション

 ステーション

『ステレオMAC』や『ディスコ』よりも高価格帯のラジカセ、『STATION』。

『ディスコ』も10万円を超えた機種もあったが、『 STATION』RX-7200は145,000円でナショナル史上最高価格か。

あんまり展開されず、3機種で終わった。

高いだけあってあんまり売れなかったんだろうか。


RX-7200

ステーション

昭和55年

145,000円

ステーションの中の最上位機種。

出力は25Wとパワフルだが値段も145,000円とパワフルだ。

普通のラジカセの下にレシーバーでも置いたようなデザイン。

チューナーはシンセサイザーチューナーでチューナーで12局のプリセットが可能。

側面は高級感のあるウッドパネル。

別売りでリモコンもある。

この時代はまだワイヤレスではなく有線だ。

●大きさ:幅612x高さ345x奥行178mm

●重さ:10.8kg

●実用最大出力:12.5W+12.5W=25W(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.05(W.R.M.S)




RX-7000

ステーション

昭和55年

97,800円

RX-7200に比べればちょっと小さく軽いRX-7000。

とはいえコレもかなりデカくて重い。

雑誌『特選街』昭和55年3月号はラジカセ特集、RX-7000の記事がある。

以下引用。

『・ディスクは中域が張り出していい。ミュージックテープは水準。

・箱鳴りを感じる。低域がもの足りない。

・低音部の重量感はあまりないが、レンジ感はある。

・高域寄りのバランス。ディスクはキレイな中高音。

・箱鳴りが評価を悪くしてしまったがめずらしく両サイドを木目板で押さえたデザインは、和室でも使えるふんい気である。以前に聴いた記憶では、パワー感はもう少しあったようだ。熟年層の書斎などに置くのには好適だろう。こっそりとカラオケの練習もいいものだ。

・低域は無理なく出ている感じ。ごく標準レベルのラジカセ。

・Fレンジはやや狭いが、ディスクの再生音はかなりいい。』

という事で、特別な才能はないフツーのラジカセのようだ。

引用中の『ディスク』はレコードプレーヤーを接続して再生した音。

この頃はまだCDではなくレコードだ。

●大きさ:幅560x高さ333x奥行176mm

●重さ:9.0kg

●実用最大出力:7.5W+7.5W=25W(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.05(W.R.M.S)


RX-5350


ビッグステーション

昭和57年

84,800円

ステーションの中では一番安いが一番大きい。

なのでただのSTATIONではなくBIG STATIONだ。

安いといっても84,800円するが、上の2機種とは違ってサイドは木目調ではないしあんまり高級感はない。

●大きさ:幅642x高さ396x奥行187mm

●重さ:10.8kg(電池を含む)

●実用最大出力:12.5+12.5(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.055(W.R.M.S)

●周波数特性:40~14,000Hz(ノーマル)/40~16,000Hz(CrO2、FeCr)/40~17,000Hz(Metal)



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2023/03/16

ナショナルのステレオラジカセ・ディスコ

 ディスコ

ナショナルのラジカセ、ディスコ。

ステレオMACの中の1機種だったステレオMACディスコが、独立してディスコシリーズになった。

ラジカセが大型化していった時代のラジカセらしく、ディスコは大きく重い機種が多かった。



RX-5500


ディスコ マック

昭和54年

69,800円

映画『サタデーナイトフィーバー』がヒットしてディスコブームが起こったが、ラジカセでもディスコが登場、ディスコマックだ。

デッキ部にはドルビーNRを搭載。

レベルメーターはLEDで左右独立した2連。

スイッチ類は全て前面についていて上面にはアンテナと取手だけ。

●大きさ:幅478x高さ293x奥行163mm

●重さ:約7.5kg

●実用最大出力:5W+5W=10W(EIAJ/DC)

●周波数特性:40~12,000Hz(ノーマル)/40~13,000Hz(FeO2)

●ワウ・フラッタ:0.09%(W.R.M.S)



RX-5700


DiscoM

昭和54年

87,800円

名前はステレオMACが取れてディスコだけになったが『M』がついている。

MはメタルテープのMだろうか、それとも松下のM? ディスコ松下。

ということでメタルテープ対応のディスコ。

レベルメーターはLEDではなく針式。

側面は高級感のある木目調。

新開発ノイズリダクション搭載とカタログにあるが、東芝のアドレスのように何かカッコいい名前をつけなかったんだろうか。

RX-5500はドルビーNRだったが、それよりもイイものだったのか。

●大きさ:幅555x高さ322x奥行153mm

●重さ:9.5kg

●実用最大出力:7.5+7.5=15W(EIAJ/DC)



RX-A2


DiscoBS

昭和54年発売

115,000円

カラオケするのに最適なディスコ。

●大きさ:本体/幅319x高さ443x奥行242mm、スピーカ部/幅319x高さ443x奥行290mm

●重さ:本体+アクセサリーBOX13.4kg、スピーカ9.4kg

●実用最大出力:15W+15W=30W(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.055(W.R.M.S)

●周波数特性:40~12,000Hz(ノーマル)/40~14,000Hz(CrO2、FeCr)/40~17,000Hz(Metal)



RX-5100


DiscoX

昭和54年

43,800円

ディスコのラインナップを増やす為だろうか、ググッと安くなって43,800円。

●大きさ:幅467x高さ267x奥行151mm

●重さ:6.1kg(乾電池を含む)

●実用最大出力:4W+4W=8W(EIAJ/DC)



RX-5600


ザ・ディスコ

昭和55年

69,800円

RX-5500の後釜で、値段は同じ69,800円。

デッキ部の再生や早送り巻き戻しなどの基本スイッチがソフトタッチになった。

先進的だがレベルメーターはLEDではなく針式だ。

●大きさ:幅563x高さ325x奥行139mm

●重さ:7.5kg

●実用最大出力:2.7+2.7=5.4W(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.055(W.R.M.S)

●周波数特性:40~12,000Hz(ノーマル)/40~14,000Hz(CrO2、FeCr)/40~17,000Hz(Metal)


RX-5650


DiscoDB

昭和56年

79,800円

RX-5600の後釜?

大きさ、重さはほぼ同じで似たようなデザイン。

ドルビーNR搭載だが、ナショナルの独自開発NRはどうなったのだろう。

まあ、RX-5700以外には搭載されなかったので、独自NRは止めたという事か。

メタルテープ対応。

●大きさ:幅563x高さ325x奥行140mm

●重さ:7.6kg

●実用最大出力:5W+5W=10W(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.055(W.R.M.S)

●周波数特性:40~12,000Hz(ノーマル)/40~14,000Hz(CrO2、FeCr)/40~17,000Hz(Metal)


RX-5150


Disco50

昭和56年

54,800円

悪くはないが、コレといった特徴のないディスコ。

●大きさ:幅504x高さ281x奥行175mm

●重さ:6.7kg

●実用最大出力:5W+5W=10W(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.055(W.R.M.S)




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2023/03/13

ナショナルのラジカセ・ステレオMAC

 ステレオMAC

マックといえばハンバーガーかアップルのコンピュータを思い浮かべる人が多そうだが、松下電器が出していたラジカセにもMACがあった。

MACは松下電器のカセット、ぐらいの意味合いだろうか。

モノラル、ステレオどちらのMACもあったが、今回はステレオをご紹介。


RS-4300


STEREO MAC

昭和51年

59,800円

下位機種RT-4100よりも小さい上位機種。

機能が凝縮された感じだ。

●大きさ:幅408x奥行108.5x高さ224mm

●重さ:6.0kg(乾電池含む)

●実用最大出力:総合4.4W(2.2W+2.2W)EIAJ/DC

●周波数特性:50~12,000Hz(ノーマル)、50~14,000Hz(クローム)


RS-4100

STEREO MAC

昭和51年

46,800円

上位機種RS-4300よりもサイズが大きい下位機種。

●大きさ:幅418x奥行133x高さ229mm

●重さ:5.3kg(乾電池含む)

●実用最大出力:総合2,000mW(EIAJ/DC)x2

●周波数特性:50~10,000Hz(ノーマル)、50~12,000Hz(クローム)


RS-4350

STEREO MAC ST-7

昭和52年

74,800円

単体でももちろん楽しめるが、コンポにつないでカセットデッキとして使ったりレコードプレーヤーやスピーカーを繋いだりして発展出来るSTシリーズ。

別売りの移動式設置台に取り付けると中々カッコいい。

●大きさ:幅514x高さ290x奥行162.5xmm

●重さ:7.9kg(乾電池含む)

●実用最大出力:総合6.6W(3.3W+3.3W)EIAJ/DC

●ワウ・フラッタ:0.09%W.R.M.S.


RS-4250

STEREO MAC ST-5

昭和52年

64,800円

同じSTシリーズでもコチラは全体が黒でまとめられており、デザインの方向性が違うのだ。

●大きさ:幅520x高さ272x奥行145xmm

●重さ:6.7kg(乾電池含む)

●実用最大出力:総合4.4W(2.2W+2.2W)EIAJ/DC



RQ-4050


STEREO MAC ムウ

昭和53年

39,800円

レベルメーターが針から7連LEDメーターになったステレオMACムウ。

左右は独立しておらず1連のみ。

●大きさ:幅418x奥行135x高さ229mm

●重さ:4.8kg

●実用最大出力:総合5.0W(2.5W+2.5W)EIAJ/DC

●周波数特性:60~10,000Hz


RS-5620


STEREO MAC DB

昭和53年

74,800円

テープのヒスノイズを低減するドルビーNRを搭載したステレオMAC DB。

この頃、ちょっとイイラジカセにはドルビーNRを搭載し始めたのだ。

レベルメーターはLEDで左右が独立した2連。

●大きさ:幅418x奥行135x高さ229mm

●重さ:4.8kg

●実用最大出力:総合5.0W(2.5W+2.5W)EIAJ/DC

●周波数特性:60~10,000Hz


RQ-4370


AMBIENCE MAC

昭和53年

79,800円

音の臨場感が増すというアンビエンスバイノーラル再生がセールスポイント。

ビクターも似たような技術のバイホニック搭載ラジカセを出していた。

●大きさ:幅514x高さ289x奥行162.5mm

●重さ:8.2kg

●実用最大出力:3.3W+3.3W=6.6W(EIAJ/DC)

●ワウ・フラッタ:0.09%(W.R.M.S)


RS-4150


STEREO MAC ST-3

昭和53年

49,800円

スピーカーやレコードプレーヤーをつなげてシステムアップ出来るSTシリーズの第3弾。

ST-7やST-5の兄貴たちに比べるとスッキリした印象のデザイン。

●大きさ:幅518.5x高さ224.5x奥行154.8mm

●重さ:5.7kg

●実用最大出力:2W+2W=4W(EIAJ/DC)


RX-5090


STEREO MAC ムウⅡ

昭和54年

43,800円

ムウⅡということで、特徴のLEDレベルメーターなどデザインに大きな変化はないが、出力が5W→5.4Wに、値段が39,800円→43,800円にパワーアップ。

●大きさ:幅418x高さ229x奥行142mm

●重さ:約5.2kg

●実用最大出力:2.7+2.7=5.4W(EIAJ/DC)

●周波数特性:60~8,000Hz



RX-5300


飛び越しMAC

昭和54年

54,800円

RX-5320と同サイズ、同デザインなので、RX-5320からテレビチューナーをとったのがこの機種か。

●大きさ:幅467x高さ292x奥行131mm

●重さ:約6.0kg(電池含む)

●実用最大出力:4W+4W=8W(EIAJ/DC)


RX-5320


TV MAC

昭和54年

67,800円

テレビMACの名の通り、テレビの音声がステレオで聴けるTVチューナー搭載。

RX-5300と同サイズ、同デザインなので、RX-5300にテレビチューナーをつけたのがこの機種か。

●大きさ:幅467x高さ292x奥行131mm

●重さ:約7.0kg(電池含む)

●実用最大出力:4W+4W=8W(EIAJ/DC)



RX-5500


STEREO MAC Disco

昭和54年

69,800円

RX-5500はステレオMACシリーズでのディスコだが、これからはディスコとして独立するのだ。

●大きさ:幅478x高さ293x奥行163mm

●重さ:約7.5kg

●実用最大出力:総合EIAJ/DC

●周波数特性:40~12,000Hz(ノーマル)/40~13,000Hz(FeO2)

●ワウ・フラッタ:0.09%(W.R.M.S)



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2023/03/09

【映画の感想】銀河鉄道999

 銀河鉄道999(昭和54年公開)

先月、松本零士が亡くなった。

松本零士といえば『宇宙戦艦ヤマト』、『キャプテンハーロック』、『男おいどん』、『銀河鉄道999』などなど大ヒットマンガの連発で、これらは私の小学校、中学校時代の愛読書だった。

追悼企画で、3月6日〜3月13日までの限定で映画『銀河鉄道999』がユーチューブで公開されている。


映画『銀河鉄道999』は昭和54年の邦画興行ナンバーワンだ。

私も当然見に行ったが、今こうやってまた見ると、当時の記憶が蘇ってきて何もかもみな懐かしい。

この頃はアニメブームであり、中でも松本零士が大人気だった。

アニメブームの実質は松本零士ブームだったのだ。

『銀河鉄道999』のマンガは少年キングで連載していた。

映画が公開された後もマンガは続き、映画と同じようなラストで完結した。

ウィキペディアには『大ヒットした本作は「少年キング」後期の代表作ではあったが、松本がアニメ制作に時間を取られて掲載されないことが何度もあったため、単行本の売れ行きこそ非常に良かったものの同誌の部数を増加させるまでには至らなかった。」とある。

確かに、『銀河鉄道999』の単行本は買っても、少年キングは一度も買った事がない。


テレビでも『銀河鉄道999』が放映されていたが、映画はこの総集編とかというものではない。

完全な新作なのだ。

映画の主人公は星野鉄郎に変わりはないが、テレビやマンガでは10歳だったのが映画では15歳と年齢が引き上げられた。

そのおかげで青春ものっぽくなった。

10歳の鉄郎が成長すればトチローみたいな感じになるのかと思っていたら、そんな事はなくナカナカ凛々しい感じになった。


主題歌はゴダイゴ。

ガンダーラやモンキーマジックが大ヒットした人気グループだ。

映画同様コチラも大ヒットし、映画の公開から雰囲気を盛り上げた。

時折カラオケで歌うが、いつまでたっても英語の部分が上手く歌えない。


映画にはキャプテンハーロックも登場。

キャプテンハーロックはマンガ『キャプテンハーロック』の主人公。

テレビアニメはしっかりと完結したが、マンガが途中で終わったのは999とは対照的だ。


テレビやマンガではナゾの部分があったが映画ではどうなるのか。

哲郎と共に旅をするメーテルは何者?

機械化人間なのか人間なのか。

マンガもテレビもまだ物語の途中。

映画では終着駅まで行くということで正体がわかるはず。

と思ったが結局はよくわからずに終了。

ついでに車掌さんも正体もよくわからなかったが、コチラは脇役なので仕方ナシ。


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2023/03/06

ソニーのS-VHSビデオデッキ・SLV-R7

 SLV-R7

平成元年発売。

185,000円(税別)

この年に消費税が導入されたので、価格に3パーセントの税金がかかるようになった。



VHSの高画質化を図ったS-VHS。

ベータはハイバンド、スーパーハイバンドベータ1sとチマチマ高画質化を図っていたが、ベータに対して一気に逆転したのがスーパーVHS。

ハイバンドはハイファイ化して劣化した画質の穴埋め、スーパーハイバンドはベータ1sだけと中途半端なベータに対し、逆転してベータを抜き去ったのだ。

ベータ派だった私はハイバンド、スーパーハイバンドと進化するベータに心踊ったが、ここでVHSに逆転されて面白くない。

対抗してソニーはEDベータを開発した。

スペックではソニーが開発したEDベータの方が上だったが、VHSに参入したソニーはS-VHSも発売開始した。

ソニーが発売したS-VHS機第1号機がSLV-R7だ。

メカデッキを中央に配置してビデオテープを真ん中に入れるコア・シップメカ。

カセットデッキも中央にテープを入れるデザインになったので、そのデザインを取り入れたのだろうか。

まずはベータマックスに取り入れて欲しいものだが、まあ優先するのはVHSか。

コア・シップメカはジッター成分を軽減するという。

ジッターにはツインテープスタビライザーとデジタルTBC回路を搭載、コッチの効き目の方がスゴそうだ。

両端にはサイドウッドが付属。

別売りではないのだ。

左上に電源ボタンとイジェクトボタン。それ以外のスイッチは右と左のパネル下にある。

操作系ではジョグ/シャトル搭載。本体の右側のパネルを開けると出現、リモコンにもついている。

ベータプロのようにジョグシャトルをアピールするようなデザインではないのだ。

つなぎ撮りをキレイにするフライングイレースヘッドを搭載、これはもう当然の機能のようだ。


ソニーのVHS機の特徴、マッハドライブはS-VHSのSLV-R7でもしっかり搭載されている。

巻き戻しや早送りをベータと同じフルローディング方式にして再生画を素早く出す、AIオートトラッキングなど。


ベータの中では画質の良さを誇ったソニーだが、SLV-R7は他社のS-VHS機と比べて特段優れているわけではなかった。

まあ劣っているわけでもなく十分及第点なのだろうが、ベータの盟主だった意地を見せて頭一つ抜け出た画質を見せて欲しかった。


主な仕様

●フォーマット:S-VHS/VHS

●大きさ:幅470x高さ115.5x奥行411mm

●重さ:約11kg


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ソニーのVHSビデオデッキ・SLV-7


2023/03/02

【映画の感想】宇宙大怪獣ドゴラ

 宇宙大怪獣ドゴラ

昭和39年8月公開

東宝の宇宙大怪獣といえばキングギドラがいるが、キングギドラは単体で出演した映画はない。

キングギドラの登場する映画には必ずゴジラも登場した。

というかゴジラ映画にキングギドラが登場したのだ。

キングギドラは昭和39年12月公開の『三大怪獣 地球最大の決戦』で初登場。

同じ昭和39年にもう一匹、宇宙怪獣が登場。

8月公開の『宇宙怪獣ドゴラ』に登場のドゴラだ。

同じ宇宙怪獣でも、キングギドラと違ってドゴラは主役。

『宇宙怪獣ドゴラ』も東宝映画なのだが、この映画にゴジラは登場しない。

まあゴジラが出てきて、ゴジラ対ドゴラでも面白かった気はする。

何せドゴラの登場シーンが少ないので、怪獣を目当てに映画を見に行った子は欲求不満になるからだ。

ドゴラの出番が少なくても、ゴジラが出てくれば子供たちは満足しただろう。

単体で主役だったラドンやモスラはゴジラ映画にも登場したが、ドゴラの出演はこの作品だけになる。

映画のポスターを見れば、ドゴラは既存の怪獣とは異なりクラゲっぽいカタチなので、なんとなく宇宙生物っぽい。

このドゴラが暴れているポスター、中々の迫力で期待が高まる。

期待十分なんだけれども、パッケージ詐欺的な匂いも感じる。

今ならこのポスターのクォリティでドゴラを作れるんだろう。

まあ、ポスターを忘れて劇中のドゴラだけを見れば中々の出来だとは思う。

メインの登場は九州の炭鉱現場。

その上空に現れたドゴラ。

空を見上げれば海中のタコのような動きをする怪獣がいたら驚いて腰を抜かす。

煙突を吸い上げたり橋を持ち上げたりして暴れるドゴラ。

このあたりがドゴラの最大の見せ場だ。

最後の方は小さくなったドゴラしか出てこなくて残念。

小さくなったといっても巨大な時の姿のまま小さくなったのではないのだ。

こいつらが合体してまたデカくなって暴れるのがクライマックスだったら、もっと人気が出ただろう。


コレまでの怪獣映画だったらメインはこのドゴラと人類との戦いだが、この映画では国際ダイヤモンド強盗団が加わった。

なんせドゴラの出番が少ないので、こうやって時間を稼いでいるのだ。

変なナゾの外国人も出てくる。

強盗団を裏切る女も出てくる。

色んな人物が出てくるが、肝心のドゴラがあんまり出てこない不満は解消されない。



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