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2017/10/18

ウルトラマンレオ第12話『冒険野郎が来た!』の感想

ウルトラマンレオ DVD VOL.3
今回は特訓はなし。
ウルトラマンタロウにもどったようなコメディ路線だが、これまでの流れからすると異色の回だ。
特訓特訓のレオはそれが特徴ではあるが、私にとってはあんまり興味を持てなかった。
他の子供も同様だったのだろう。
視聴率は伸び悩む。

第12話『冒険野郎が来た!』

城南スポーツセンターの面々が「ファイトファイト」と掛け声をかけながらランニングしている。スポーツセンターだから色々と運動するのだ。
それを笑顔で見下ろしている一人の男がいた。手には槍を持ち、アフリカの原住民みたいに布切れ一枚の風貌だ。

と、その時地震が起き怪獣が出現。
バンゴだ。鼻から煙を吹き出す。
今回はコメディータッチの回なので、怪獣バンゴもマンガみたいな感じの怪獣だ。

スポーツセンターの面々は避難しようとするが、さっきの怪しい男が槍を地面に突き立て怪しい呪文を唱えながら踊り始めた。呆気にとられ逃げるのを忘れる一同。
タケシ一人が慌てている。
「一体何をしてるんですか」とゲンが声をかける。
「サイマ族の戦闘の踊りとお祈り」
男はそれを終えると槍を引き抜き、キャーと奇声を上げて怪獣に向かっていった。
サイマ族はマサイ族のもじりだろう。

怪獣と対峙した男はやがて踊り始める。それを見たバンゴも真似をして踊り始める。
男は槍を投げ、バンゴの鼻の穴に命中。
男はバンゴの鼻息で吹き飛ばされゴロゴロと転がされる。
バンゴは地面に潜ってどこかへ行った。

男はMAC本部から派遣されてきた佐藤三郎だった。3日前まではアフリカにいたと言う。
あんまり役に立たないMACのテコ入れなのだろうか。
タケシはMACの隊員かどうか疑わしく思うが、制服を持っているのを見て納得した。
ライオンの尻尾を自慢する佐藤。その尻尾で頭を撫でると男の子は強くなり女の子はべっぴんさんになるという。自分もなでて欲しそうなタケシ。

MACの制服に着替えた佐藤は、ゲンと共にMACロディーでパトロールに向かう。運転できないのでゲンが運転席だ。トオルとカオルは佐藤が気に入ったようで、「いってらっしゃーい、頑張ってねー」と笑顔で手を振って見送った。

「もし怪獣が隠れてりゃあ、計器なんかより早く、わいの鼻が探し当てますよってからなぁ」
「鼻?」
「ジャングルで暮らしてましたやろ。怪獣の気配やったら、においで一発ですわ」とか言うが居眠りを始めた佐藤。やれやれという表情のゲン。
怪獣が出現すると、何か臭うのだろうか。バンゴが現れた時は何も気づかなかったようだが。

起きたらご飯にする佐藤。
車を止め、丘の上でおにぎりをゲンと食べる。
佐藤のおにぎりが転がってしまい、謎の穴に落ちる。だがおにぎりは穴から飛んで戻ってくる。
「ちょっと調べてきます」と佐藤が穴に飛び込むが、吹き戻されて来る。
火のついたタバコを入れると煙が吹き上がる。
穴はバンゴの鼻の穴だったのだ。
「道理でおむすびがちょっとしょっぱくなってましたわー」と佐藤。
怪獣の気配はにおいで一発だったのではないのか。まあ、ただのハッタリだったのだろう。

踏みつぶされそうになる二人。「やられてたまるか」とゲンが銃で攻撃をする。
バンゴは近くの建物を破壊し始める。逃げ惑う人々。
マンガみたいな怪獣だが結構真面目に暴れる。

MACロディーで攻撃する二人。
マッキー2号、3号も現れる。
それを見た佐藤は「これで安心や」なんて言っている。
佐藤はMACにいながらMACの実力を知らないのだろうか。知らないのだろう。知らないからこんなセリフが吐けるのだ。
マッキーが追い払われるのを見て「あかんなー」

佐藤はのんきな音楽が流れる中、アドバルーンを登っていく。
「何をするつもりです」と言うゲンに、へへっと笑う佐藤。
アドバルーンに近寄ってくるバンゴ。近寄ってきたバンゴの目の前で、タバコの火をアドバルーンに押し付けた佐藤。破裂し落ちてくる佐藤。驚いて逃げていくバンゴ。
「破裂させたら、自分も落ちることてっきり忘れてましたわ」

子供たちの人気者になる佐藤。子供たちの頭をライオンの尻尾で撫でている。
そこへ怪獣出現の連絡が入る。
出撃したマッキー2号3号はバンゴの投げた爆弾で簡単に撃墜された。

アドバルーンを割っていくバンゴ。先刻自分がびっくりしたので真似をしているのだ。
途中でまぶたが下がってくるバンゴ。眠くなったようだ。

「そうだ、あいつは面白いことなら何でも真似をするんだ」と何か閃いたゲン。「息を吸って自分の体を膨らましているように見せかけるんです」
ボンベの栓を開けるゲン。佐藤の制服を風船のように膨ませる。空中に浮き上がって行く佐藤。
「そら怪獣、どんなもんじゃ」タバコの煙を吸ったり吐いたりする佐藤。

真似をし始めるバンゴ。
腹を膨らませるが、飛びあがらないのは不満らしい。煙突を引っこ抜いてタバコよろしく吸ったり吐いたりし始める。煙突の煙でくしゃみを連発するバンゴ。
くしゃみの風にあおられて佐藤に繋がっていた管が千切れてしまう。ガスが抜けて落下する佐藤。
それを見たゲンはウルトラマンレオに変身する。
落ちてくる佐藤を間一髪両手で受け止める。
「へへへ、おおきに」

佐藤を地上に下ろすとバンゴと戦い始めるレオ。
蹴り、チョップを繰り出すレオ。
レオの顔を挟んで投げるバンゴ。
ブレーンバスターで投げるレオ。
格闘が続く。
レオは額のビームランプからビームを出す。トドメだ!みたいにポーズをつけて発射したが痛め技で、仰向けに倒れていたバンゴの足に撃つ。
そして尻尾から空気を入れて怪獣を宇宙の彼方へ飛ばしてしまった。

城南スポーツセンターの面々の前で、今度は雪男を捕まえに行くと言う佐藤。雪山に登る格好をしている。
出発する佐藤にタケシがお願いをして、ライオンの尻尾を譲ってもらう。
ダンは「この間はイボイノシシの尻尾だなんて言っていたが」
「ほな、みなさん、またなー」
みんなに見送られながら、佐藤は雪男探しの旅に出た。
バンゴの身長は53m、体重は4万トン、雪男よりは多分圧倒的にスケールが大きい。MACにいればこういった怪獣や星人を相手にするわけだが、雪男を探す方が魅力的なのか。

(昭和49年6月28日放送)


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