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2020/05/19

東芝のステレオラジカセ・ボムビートアドレス

東芝のステレオラジカセ・ボムビートアドレス

カセットテープの雑音を防ぐドルビーBノイズリダクション。
ちょっと高めのラジカセには、このドルビーBがチラホラと採用されていた。
東芝のステレオラジカセでも、ドルビーを搭載したボムビートD1がある。
さらにノイズの低減を目指したノイズリダクションシステムがゾロゾロと現れた。
dbx、スーパーD、スーパーANRS、ハイコムなどなど。
dbxが少し頑張ったが、結局はほとんどがドルビーCに集約された。
そんなノイズリダクションシステムの中で、東芝が開発したのがアドレスだ。

アドレスは単独でも発売されたが、結構なお値段だ。
カセットデッキが1台買えてしまう。
東芝のオーディオのブランド、オーレックスのカセットデッキに搭載されたが、その内にステレオラジカセにも搭載された。
その初アドレス搭載機がボムビートアドレスなのだ。

昭和55年。
RT-S90
99,800円。

もちろん一番の特徴は名前にもあるアドレス(Automatic Dynamic Range Expantion System)。
雑音をほとんど消してくれるノイズリダクションだ。
私は実際にボムビートアドレスの音を聞いた事はないので、効果の程は分からない。
ボムビートアドレスのレベルメーターは針式。
この頃はLEDも多くなっていたが、ボムビートアドレスはあえて(?)の針式。
これがいい味を出している。
緑がかった照明に浮かび上がる針。
カッコいいなあ。
ボムビートは初代のボムビート11から低ワウフラッターを自慢していたが、本機種は0.04(WRMS)を達成。
周波数特性もメタルテープで20Hz~17KHz。
カセットデッキに迫るか、それとも同等か、かなりな高性能だ。

テープの頭出しは10曲のMQJS、スピーカーは18cm+5cmの2ウェイ4スピーカーで出力は10W+10Wの20W、値段もボムビート史上最高の99,800円だが納得だ。
ラジカセに10万円近くは高いとは感じるが、当時の最高機種はこの辺が相場だったのだ。

レイアウトは上面のスイッチを無くして前面に集約している、ボムビートの高め設定のデザインだ。
ボムビートアドレスの型番はRT-S90。
従来の4桁の数字から、RT-の後にSがつき数字2桁になった。
これ以降は前面にスイッチがデフォルトだ。

アドレスを搭載したボムビートはこれ以降発売されなかった。
だがボムビートに搭載されなかっただけで、後年発売されたマッケンジーに搭載された。

■幅600x高さ350x奥行160mm
■重量:9.1kg

(画像はすべて東芝のカタログから)


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2020/05/17

東芝のステレオラジカセ・アクタスボムビート

東芝のステレオラジカセ・アクタスボムビート
東芝のラジカセといえばアクタスパラボラ。
あのパラボラアンテナのついたラジカセがなぜか欲しかった。
何であんなのが欲しかったんだろうな。
まあ、今でも欲しいんだが。
東芝のラジカセのブランドがアクタス。
パラボラアンテナがついていたのでアクタスパラボラだ。
たいていはアクタスの後ろに型番をつけていた。
ステレオラジカセが登場した時にはアクタスステレオ。
そのまんまだな。
もうちょっとヒネリが欲しかったのか、その後アクタスボムビートとなった。
カタログの表記はボムビートだが、本体にはACTASS BomBeatとある。
昭和54年頃から本体もボムビートの単独表記になった。

昭和52年

昭和52年にまずボムビート11とボムビート7が登場した。
それまでのアクタスステレオからアクタスボムビートと愛称が変わったのだ。
数字だけのボムビートだと、数字の大きい方が上位機種だ。

ボムビート11

RT-8800S
66,800円。

ボムビートの最上位機種、それがこのボムビート11。
カセット部の性能が自慢で、『ワウフラッターは0.08%(WRMS)と優秀』とカタログにある。
確かにラジカセとして優秀だ。
録音、再生、走行ボタンなどは本体前面にある。
カセットデッキを意識したレイアウトなんだろうな。
下位機種は全部上面にある。

■幅484x高さ296x奥行126mm
■重量:6.7kg(乾電池を含む)

ボムビート7

RT-8300S
46,800円。
ボムビート11の弟機。
出力が7Wだからボムビート7なのかな。
ボムビート11と一緒にデビューした最初のボムビート。

■幅427x高さ247x奥行132mm
■重量:5.9kg(乾電池を含む)


昭和53年

ボムビート5

RT-8100S
42,800円。

大きさはボムビート7と同じで、重さだけが0.5キロ軽い。
ボムビートの底辺。

■幅427x高さ247x奥行132mm
■重量:5.4kg(乾電池を含む)

ボムビートX1

RT-8700S
79,800円。

デザインはラジカセっていうよりはコンポ。
2個のスピーカーが分離するのだ。
本体から離して置けば普通のコンポのようになる。
一体化しているときは、本体の上にスピーカーが乗っかる。
あんまりカッコよくはないな。
やはりここは一体型として使うよりは、スピーカーを分離させて使った方がいい感じ。

■幅420x高さ270x奥行150mm
■重量:7.2kg(乾電池を含む)

ボムビート9

RT-8450S
59,800円。
ボムビート空白の5万円台を埋める機種。
ゴッキュッパの製品だが、ラジカセもこの価格は激戦区だったのだろうか。
ラジカセの場合はもうちょっと下?
MQSS搭載という事で、テープの無録音部分を感知して一発頭出しが出来るのだ。
テープの頭出し機能は各社が様々な名称で呼んでいたが、東芝はミュージック・クイック・セレクト・システムだ。

■幅430x高さ270x奥行135mm
■重量:6.0kg(乾電池を含む)

ボムビート6

RT-8350S
42,800円。
大きさはボムビート5と一緒。
重さが0.2キロ重くなっている。
値段は同じ42,800円。
という事で、MQSS搭載を搭載したマイナーチェンジ版だな。
MQSS搭載なので、テープの一発頭出しが出来るのだ。

■幅427x高さ247x奥行132mm
■重量:5.6kg(乾電池を含む)

ボムビート4

RT-8050S
39,800円。
■幅238x高さ410x奥行127mm
■重量:5.9kg(乾電池を含む)
カタログの表記はなぜか幅と高さが反対。
ただの間違い?
ボムビートの中では一番安い機種。

昭和54年


ボムビート12

RT-8900S
69,800円。
テープの頭出しが従来のMQSSからMQJSへと進化した。
MQJSはミュージック・クイック・ジャンピング・セレクターの略。
MQSSは今聞いている次の曲か、今聞いている曲の頭の部分への頭出しだった。
それが1〜10曲先への選曲と進化したのだ。
サイズ、重さともボムビート11と同じ。
『ワウフラッターは0.08%(WRMS)と優秀なのだが、ボムビート11から向上はないのか。
まあ、正常進化版だ。
■幅484x高さ296x奥行126mm
■重量:6.7kg(乾電池を含む)

ボムビート10

RT-8550S
64,800円。

オートリバースの驚異。
という事で録再オートリバースを搭載しいてる。
値段が高目のボムビートの基本操作ボタンは前面が多いが、これは上面にある。

■幅440x高さ272x奥行120mm
■重量:6.2kg(乾電池を含む)

ボムビート2

RT-8160S
39,800円。
低価格ボムビート4と同価格。
後継機種だ。

■幅427x高さ247x奥行132mm
■重量:5.5kg(乾電池を含む)

他にもボムビートは発売されたが、アクタスの名称がつくのは上記のみだ。
まあ、チェック漏れがあるかもしれない。

オマケ 

ボムビート新入学セールとして東芝のステレオラジカセを買った人にプレゼントしていたのがボムビートバック。
私は東芝のラジカセを買ったわけではないが、親戚からこのバッグをもらった。
でも全然使わなかったな。
当時の私は中学生。
スポーツバッグとして使うにはちょっと小さかったのだ。

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2020/05/15

ソニーのステレオラジカセ・CFS-9000

ソニーのステレオラジカセ・CFS-9000

CFS-9000

昭和59年5月。
74,800円。

昭和57年2月、ソニーはミニコンポ『ヘリコンポFH-7』を発売した。
コンポっていうのはラジカセに比べると大きい。
小さくも出来るのだが、レコードのサイズはLPだと直径30センチ。
レコードプレーヤーを基準に考えると、これ以上は小さく出来ない。
そのレコードプレーヤーを小さくしたのがヘリコンポ。
どうやって小さくしたのかと言えば、レコードをプレーヤーの中に収めるのをあきらめた。
つまり、レコードがはみ出しているのだ。
ヘリコンポのレコードプレーヤーはPS-Q7。
別売で定価は35,000円。
これはヘリコンポ専用ではなく、別売なのでラジカセでも使える。
このプレーヤーはFMトランスミッターを内蔵しているので、ラジカセにも電波を飛ばせるのだ。
ブルートゥースみたいで便利だったね。

半年後に上位機種のFH-9が登場。
148,000円。
プレーヤーのPS-Q9も新発売で、本体に合わせてブラックだ。
こちらは1,000円高い36,000円。

ラインナップを拡充する為、さて次は下位機種かと思ったが発売されず。
ヘリコンポとしては発売されなかったが、ラジカセとして発売されたのがCFS-9000だ。
ヘリコンポのFH-7は別売のDCパワーサプライユニットを購入すれば、単1電池12本でも駆動出来た。
だがラジカセ扱いにはならずにコンポとして扱っていた。
ヘリコンポからちょっと性能を落とし、値段を下げてラジカセとして扱ったのがCFS-9000だ。
ヘリコンポはオーディオ部門からラジカセなんかのゼネラルオーディオ部門へと移籍したのか?
ラジカセらしく、ヘリコンポでは別売だったキャリングハンドルもついていた。

CFS-9000にはブランドがない。
CFS-9000という型番だけなのだ。
ヘリコンポという名称は使えなかったのかな。
オーディオ部門からゼネラルオーディオ部門へ移ったので使えなかった?

CFS-9000には当然ヘリプレーヤーPS-Q7がピッタリとマッチするが、CDプレーヤーのD-50が発売されるとこちらもピッタリ。
時代はCDに変わろうとしていたのだ。

CFS-9000のスピーカーはこの頃ソニーが推していたAPMスピーカー。
出力は22W+22Wの44W。
さすがに電池駆動でこれだとあっという間に電池がなくなるからか、電池駆動だと4W+4Wに抑えられた。
ヘリコンポのチューナーはクォーツロックシンセサイザーチューナーだったが、CFS-9000はアナログチューナー。
この辺はコストの関係だろうな。

CFS-9000は74,800円。
2年近く前に発売のヘリコンポはまだ売っていたか?
ヘリコンポの定価はプレーヤーを入れなければ109,800円だった。
もし売ってれば、同じくらいの価格になったかな。
同じくらいだったらヘリコンポだよな。

●最大外形寸法:幅465高さ257x奥行205mm
●重さ:8.6kg(乾電池含まず)

CFS-7000.

昭和59年6月。
44,800円。

CFS-9000の下位機種だが、デザインの方向性が違う感じ。
CFS-9000は実質ヘリコンポの下位機種なので、プレーヤーの小型化に合わせた本体という感じ。
対してCFS-7000は通常のラジカセのデザインの流れ。
まあ、面白みのないデザインだ。
スピーカーはAPMスピーカーっぽいが違うようだ。
この機種を元に(?)CD-50を乗っけただけのようなCFD-5が誕生する。

●最大外形寸法:幅510x高さ168x奥行189mm
●重さ:4.7kg(乾電池含まず)

CFS-5000

昭和60年1月。
32,800円。

CFS-9000や5000では聞けない短波放送が聞ける機種。
競馬ファン向けの機種だったのだろうか。

デザインの方向はわかりやすいCFS-9000の下位機種だ。
デジタブル3兄弟ZX-7、ZX-5、ZX-3も、真ん中のZX-5のデザインがちょっと流れから外れていたな。
冒険してみたくなるのだろうか。

●最大外形寸法:幅482x高さ179x奥行168mm(EIAJ)
●重さ:3.5kg(乾電池含まず)

(このページの画像はすべてソニーのカタログから)

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2020/05/13

ソニーのステレオラジカセ・ドクターチェンジャー

ソニーのステレオラジカセ・ドクターチェンジャー

ZSX-G7000

平成7年4月。
49,800円。


ちょっと高価そうな見た目だが、定価は49,800円。
実売はもっと安くなっていただろうから、意外と安い機種なのだ。
もうちょっと上の価格帯はソナホーク、あるいはカセットではなくMD搭載機のエムディオに任せている。
まあ、ソナホークは後継機は出ずフェードアウトしていったんだがな。
このドクターチェンジャーが後継機種なのか?
アメコミのヒーローみたいなドクターチェンジャー、メガベース、デジタルアクセスのキャラクターもいる。

型番は何となくカッコ良さそうなアルファベットを組み合わせているな。
数字も4桁で7000。
ZSXの型番は7000と5000の2機種だけだ。

3連装のCDチェンジャーが特徴。
CDをいちいち変えないで済むのは便利でいいね。
ソニーのラジカセ史上で3連装のチェンジャーはこれと弟機の5000しかない。
この頃はCDシングルって言うのがあった。
8センチのCDだ。
CDシングルは収録時間が短いから、3連装だと便利だね。

カセット部はメタル録再可、ドルビーBもついている。
ダブルカセットだが、この頃ダブルカセットの需要はあったのだろうか。

ラジカセではあるが、AC駆動専用だ。
と言う事で電池を使っての使用は出来ない。
残念ながら、肩に担いで大音量で鳴らしながら歩き回るマネは出来ないのだ。
あるいはやってもいいが、長〜い延長コードが必要になる。

このドクターチェンジジャーが、ソニーのラジカセの愛称としては最後か。
この後に出るラジカセは型番のみで、愛称がないのだ。
もうちょっと安い価格帯でマイクロコンポがあるが、こちらはやっぱりコンポ。
ラジカセには見えないし電池駆動も出来ない。
ドクターチェンジャーも電池駆動ではないが、ラジカセの形ではある。

●最大外形寸法:幅640x高さ205x奥行304mm(EIAJ)
●重さ:8.5kg

ZSX-5000

平成7年5月。
44,800円。

ZSX-G7000の廉価機種、と言っても5,000円しか違わない。
こちらはシングルカセットだ。
光デジタル出力とCD-G対応もない。
まあ、こっちでいいって人は多かったと思うが、あんまり値段が違わないならG7000でいい気もする。
ディスプレイの色はオレンジだ。
イラストはドクターチェンジャーとメガベースだけで、デジタルアクセスはいない。

●最大外形寸法:幅640x高さ205x奥行304mm(EIAJ)
●重さ:8.5kg

ドクターチェンジャーはこれ以上展開することはなく、上記の2機種で終了した。
数年前の同じ価格のラジカセとは違い、何か今ある材料を使ってチャチャッと作りましたって感がするな。
バブルも弾け、ラジカセの黄金時代も終わった。
ソニーはこの頃からカセットの代わりとしてMDに力を注ぐのだ。

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2020/05/12

三菱ミラージュがマイナーチェンジ

2020年4月の車名別販売台数ランキングが発表された。
2020年4月の車名別販売台数ランキング、乗用車は「ヤリス」1位で「フィット」2位。軽自動車は「N-BOX」が1位に
3月には新型のヤリスとフィットが発売された。
3月の販売台数ランキングではフィットが2位、ヤリスが3位だった(1位はカローラ)。
コロナの影響が広がった4月はどうなったかというと、1位はヤリス、2位がフィットだった。

どちらも日本を代表するコンパクトカー。
フィットの販売がずれこんで、同じような時期の発売となったのだ。
ヤリスはヴィッツからの改名で、世界で同一の名前になった。
コストには厳しいコンパクトカーらしく、走行性能に重点を置き他の削れるコストは削った車だ。
対してフィットは満遍なく力を注いだような万人受けするような車。
社運をかけているだけあって、コンパクトカーとしてはお金をかけている印象がある。

4月は新型コロナウィルスの影響で、総販売台数は減少していた。
2020年4月の新車販売台数速報 コロナ禍による影響甚大! 総台数は28.6%減!!
そんな4月にモデルチェンジしたコンパクトカーがある。
三菱のミラージュだ。
小兵なれど奮闘中! 三菱ミラージュ 2020年4月16日に大変身で起死回生を目指す!!
三菱ミラージュ
販売台数は50位までしか出ていないので、何台売れたのかはわからない。
新型コロナの影響で一番販売台数を減らしているのは三菱なので、さっぱり売れてないのかもしれない。
でもちょっとは売れてるだろう。

三菱ミラージュは2012年の発売。
2010年発売のヴィッツはともかく、2013年発売の先代フィットよりも古いのだ。
ヴィッツやフィットはフルモデルチェンジしたが、ミラージュはフルモデルチェンジではなくマイナーチェンジ。
海外版は去年マイナーチェンジしていたので、日本でもマイナーチェンジ版が導入されたのだ。
これがなかなかカッコいい。
三菱はデリカから『ダイナミックシールド』を取り入れている。
迫力のある顔だ。
軽自動車のekクロスも小さいくせに小ささを感じさせない迫力だ。
ミラージュもこの顔になったのだが、デリカほどの迫力はない。
でもそれがいいのかもしれない。
これくらいがちょうどいいのだ。
中身はまあ平凡な車だが、別に悪いわけでもない。

ヤリスやフィットもコンパクトカーだが、ミラージュはそれよりも一回り小さい。
ホントにコンパクトだ。
これからヤリスもフィットも町中に溢れるだろうが、ミラージュはそんな事にはならないだろう。
ミラージュに乗っていれば、他人が持ってないという優越感にひたれるぞ。

日本未発売のセダン、アトラージュもあるがこれを日本で売ったらいいのにな。
5ナンバーのセダンはカローラアクシオかグレイスしかない。
ライバルはほとんどいない。
でもニーズもほとんどないか。


2020/05/11

ソニーのステレオラジカセ・ソナホーク

ソナホーク

長年続いたドデカホーン。
その後に出たソナホーク。
重低音はそのままに、ジャイロステージで本体を動かすというカッコいいCDラジカセだ。

ZS-7

平成3年11月。
69,800円。


ZS-7の大きな特徴は、電動スタンドのジャイロステージ。
自分の方へ向かってソナホークを動かす事が出来るのだ。
左右だけではなく、上下にも動かせる。
まあ、実用性はともかく、動かす事自体が楽しいのだな。

また、幅480mmというコンパクトボディーをアピールしている。
同じカタログに載っているドデカホーンCFD-500の幅は640mm。
確かに、ググッと凝縮されたデザインだな。
プレッシュCFD-K10も幅480mmだが、こちらはシングルカセット。
ZS-7はダブルカセットなのだ。
型番は従来のCFDではなくZSになった。
ZSはソニーの製品にいまだに使われている。
使われているがCDラジカセではなく、カセットのないCDラジオだ。

●最大外形寸法:幅480x高さ198x奥行252.5mm(EIAJ)
●重さ:7.9kg(乾電池含む)

ZS-5

平成3年10月。
54,800円。

サイズ、重さはZS-7と一緒。
だがこちらには、ソナホークの一番の特徴であるジャイロステージがついてない。
動かす為には別売の電動スタンドを購入する必要があるのだ。
まあ、動かなくたっていいやって人がこちらを買ったんだろう。
この別売の電動スタンド、ソナホーク以外のラジカセにも取り付けられたら良かったのにな。

●最大外形寸法:幅480x高さ198x奥行252.5mm(EIAJ)
●重さ:7.9kg(乾電池含む)

ZS-3

平成4年5月。
46,000円。
ソナホークの下位機種。
双子のようなZS-7とZS-5とは違い、ZS-3は幅が530mmとデカくなった。
ジャイロステージがついてないので動かせないが、別売りのジャイロステージ(11,000円)は使える。

●最大外形寸法:幅530x高さ210x奥行233.4mm(EIAJ)
●重さ:6.7kg(乾電池含む)

ZS-6

平成4年10月。
54,800円。
ソナホーク4機種目。
ソナホークの型番は7、5、3と奇数で展開するのだと思っていたが、ここで偶数の6だ。
値段は54,800円。
これはZS-7の弟機ZS-5と同額だが、ZS-6にはジャイロステージが付属する。
お得になったね。
ゴチャゴチャしていたボタンはパネルの中に引っ込めて、スッキリしたデザインになった。

●最大外形寸法:幅480x高さ191x奥行225mm(EIAJ)
●重さ:7.6kg(乾電池含む)

ZS-8

平成5年2月。
69,800円。
ZS-7(69,800円)の後継機種であり最上位機種。
ZS-6の強化版といった感じだ。
本体を動かすジャイロステージが『スーパージャイロステージ』にバージョンアップした。
リモコンのボタンを押すとその位置を感知してくれて、最適な音場を提供してくれるのだ。

●最大外形寸法:幅480x高さ191x奥行225mm(EIAJ)
●重さ:7.6kg(乾電池含む)

ZS-66

平成5年10月。
55,000円。
型番がZS-9とはならず66と二桁になった。
デザインも幅480mmの凝縮サイズを止めて、532.4mmと一気に巨大化した。
ソナホークの特徴のジャイロステージは本体と一体化。
上下には動かず、左右のみになった。
別売りもなくなったので、ジャイロステージのない下位機種もなくなった。

当時私はこのZS-66を購入した。
カセットの音はあんまり良くなかったのでCDばっかり聞いていた。
ジャイロステージは楽しくて、ついつい動かしてしまったな。

●最大外形寸法:幅532.4x高さ226.7x奥行258.2mm(EIAJ)
●重さ:8.4kg(乾電池含む)

ZS-70

平成6年10月。

ソナホークZS-66発売の1年後に登場の後継機種。
ZS-66に光デジタル出力端子をつけたマイナーチェンジモデル。
それ以外は変化なし?
間違い探しのような機種だな。

●最大外形寸法:幅532.4x高さ226.7x奥行258.2mm(EIAJ)
●重さ:8.4kg(乾電池含む)

ZS-607

平成6年10月。

型番が3桁になった。
だが新世代というわけではなく、ZS-70から光端子を省いた廉価版。
ということはZS-66と同じなのかな。
ソナホークはこれが最後の機種で、この後は新型が出なかった。

●最大外形寸法:幅532.4x高さ226.7x奥行258.2mm(EIAJ)
●重さ:8.4kg(乾電池含む)


ソナホークは全部で8機種。
初期のソナホークはともかく、最後のZS-70や607は明らかに力が入ってないよな。
CDラジカセの全盛期は過ぎ去った。
ソナホークは寂しい時期のラジカセなのだ。




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2020/05/09

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFD-900

平成元年、世の中はバブル真っ盛り。
そんな最中に発売されていたバブルラジカセの数々。
お金がかかってるなあと感じさせる機種、それがドデカホーンの最高峰CFD-900だ。

CFD-900

平成元年発売。
76,800円。

ドデカホーンの新世代、型番が三桁になったドデカホーン。
昭和から平成に年号が変わってから初めて登場したドデカホーンだ。
それまでのドデカホーンの型番はCFD-DW60とか(DWはダブルカセットの型番)だった。
それが三桁の900となり、DWがつかなくなった。
シンプルに数字だけになったのだ。

CFD-900は従来通りドデカホーンを名乗るが、デザインは大きく変わった。
液晶のディスプレイが3つもついている。
時計とグライコでひとつ、CD用にひとつ、ラジオ用にひとつの計3つだ。
弟分のCFD-700の液晶ディスプレイは2つ。
やはり兄貴の方が多くなきゃね。

本体にCDのテンキーがついている。
これは便利だ。
どうせなら100個くらいつけて、どんなCDでも一発頭出しOKにすれば良かったのにな。
この時代なら、100キーつけるくらいの勢いはあったよな。

ダブルカセットはオートリバース、ドルビーB、メタル(再生)対応。
メタルは再生だけではなく録音出来て欲しかった。

ラジオのチューニングはジョグダイヤル。
このぐるぐる回す感覚が良かった。

リモコンは変な形になった。
その名もキャットハンドコマンダー。
『進化したドデカホーンの多機能を操るにはネコの手もお借りしたい。(カタログより引用)』
というわけでこんな形になったのだ。
ネコの手をイメージしたデザインなのだ。

●最大外形寸法:幅640x高さ210x奥行265mm(EIAJ)
●重さ:10.6kg(乾電池含む)

CFD-700

平成元年発売。
59,800円。

CFD-900と同じようなデザインのCFD-700。
こちらの定価はググッとお安くなって59,800円。
900が発売される前にこのCFD-700が発売された。
900が発売されるまでの1ヶ月は、この700が主役だったのだ。
ラジカセの総合カタログの表紙も700のアップ。
これ以降はCFD-900が発売されるので主役は奪われた。
販売台数はこのCFD-700の方が多かったのか、ヤフオクなんかで見かけるのは圧倒的にこちらの方が多い。

●最大外形寸法:幅640x高さ210x奥行265mm(EIAJ)
●重さ:10.5kg(乾電池含む)

CFD-300

平成2年発売。
43,000円。

型番の数字が三桁のドデカホーン。
位置づけはCFD-900の下の700の下の機種だが、デザインはそれ以前のドデカホーンっぽい。
型番だけが新世代のドデカホーンだな。

●最大外形寸法:幅660x高さ228x奥行235mm(EIAJ)
●重さ:8.0kg(乾電池含む)

CFD-200

平成2年発売。
38,000円。

型番はCFD-200だが、CFD-DW83の廉価版のようだ。
これも型番だけが新世代のドデカホーンだ。

●最大外形寸法:幅636.5x高さ211x奥行226mm(EIAJ)
●重さ:8.3kg(乾電池含む)

CFD-330

平成2年発売。
52,000円。

CFD-300にカラオケをつけたドデカホーン。

●最大外形寸法:幅660x高さ228x奥行235mm(EIAJ)
●重さ:8.0kg(乾電池含む)

CFD-500

平成2年発売。
54,800円。

CFD-900と似たようなデザインテイストの500。
旧世代機のようなCFD-300や200とはちょっと違う。

●最大外形寸法:幅640x高さ213x奥行266mm(EIAJ)
●重さ:8.0kg(乾電池含む)

CFD-400

平成2年発売。
49,000円。

500の弟機だね。
大きさも重さもCFD-500と一緒だ。

●最大外形寸法:幅640x高さ213x奥行266mm(EIAJ)
●重さ:8.0kg(乾電池含む)


ドデカホーンの頂点はCFD-900で、この機種以降のドデカホーンはみんなCFD-900の下位機種だ。
型番が4桁のドデカホーンは出なかったし、新機軸のドデカホーンも出なかった。
CDラジカセの最上位機種はこの後プレッシュやソナホークに取って代わられるのだ。
それでもドデカホーンは下位機種として細々と発売され続けた。
ドデカホーンはソニーのラジカセ史上で一番の機種数を誇ったのだ。


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平成2年に発売されたソニーのステレオラジカセ

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2020/05/07

【映画の感想】宇宙大怪獣ギララ

宇宙大怪獣ギララ(昭和42年公開)

ギララは昭和42年の公開。
昭和40年生まれの私にとってギララは幻の怪獣だった。
昭和42年の公開なので、劇場で見たことはない。
当時はビデオがなかったので、家庭では見ることはない。
テレビ放送はあったのだろうか。
あったとしても見た記憶はないなあ。
年上のいとこの部屋や床屋なんかに行くと、ちょっと前の雑誌がある。
その中にはギララが表紙の雑誌もあった。
冒険王かなんかだったのかな。
情報だけはあったが、肝心の映画は見る機会がなかったのだ。
まあ、ギララに限らずフランケンシュタインやらバラゴンやらバランやらドゴラやら幻の怪獣はたくさんいたのだ。


東宝の怪獣映画なら冒頭から勇ましい怪獣音楽が流れるのだが、ギララはのんきな明るいロックだ。
のんきなロック?
松竹だとこれがロックになるのか。

主人公たち一行は火星に探査に向かうが、火星探査はこれまで何度も失敗しているようだ。
なのに今回も何の対策もしてなさそう。
緊張感が欠如してるな。
特に通信士。
UFOが出て来るが、乗組員たちはあんまり驚きもせず淡々としている。
このUFOがギララを宇宙船にくっつけて地球に送り込んだのか?
謎は最後になっても解けないのだ。
乗組員の医師は体調不良で月基地の医師と交代。
UFOの仕業という訳でもなく、こんな描写いるの?

この映画の客層は子供たち。
その子供たちのお目当の怪獣ギララは中々登場せず、真ん中辺になってようやく登場。
随分と引っ張った。
ギララは宇宙怪獣と言うだけあって、地球の生物とはどこか違う雰囲気だ。
頭の触覚(?)が宇宙怪獣っぽい。

ウィキペディアによれば、ギララという名前は公募で決まったという。
私はこの頃はまだ2歳。
もうちょっと大きかったら応募していただろうな。

ギララの最後は死んだわけではなく、元の大きさに戻って宇宙に追放だ。
なんかスッキリとしない終わり方。
ドラえもんのバイバインの終わり方みたいだな。
人間のドラマの方の三角関係(?)は無事おさまった。

ギララが公開されたのは昭和42年。
この頃はゴジラが登場してから20年以上、モスラもラドンもガメラもすでにいる。
テレビではウルトラマンが放送中だ。
そこに今更ギララが出てきてもインパクトはないわな。
その他大勢の中の1本に過ぎないのだ。
それでも怪獣っていうのは出て来るだけでワクワクするのだな。
もしこの映画が好評だったのならば、続編を作ったのだろうか。
UFOの謎は次回作で解決か?
平成20年には『ギララの逆襲』が公開されたが、ギララが出てくる以外に本作との繋がりはない。


2020/05/05

【映画の感想】フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ(昭和41年公開)

映画はたいてい公開されてから何年かするとテレビで放送される。
このサンダ対ガイラもテレビで放送された記憶がある。
映画は昭和41年の公開で、テレビでの放送は昭和46年ごろか。
だが放送開始は午後8時!
子供の私は眠る時間だ。
冒頭にダイジェストみたいなのが流れて、それを見た後に就眠。
サンダとガイラが戦っているシーンが怖かった。
翌日、起きていて見た友達がいて内容を自慢げに話したが、よく起きていられたなあ。


漁船の操舵室に巨大タコの足が侵入し、操舵手にからみつく。
巨大イカの話はよく聞くが、今回はタコだ。
フランケンシュタインも現れ、大ダコと戦い始める。
前作『フランケンシュタイン対地底怪獣』でフランケンシュタインは大ダコと戦い消えていったが、まだ戦いは続いていたのか?
だがそうではなかった。
後で出てくるサンダが前作のフランケンシュタイン。
そこから分裂したのがガイラ、このガイラが大ダコと戦っていたのだ。
フランケンシュタインは泳いで逃げる人々を追いかける。
怖いよな。
こんなデカい奴が泳いで追いかけて来るなんて。

前回のフランケンシュタインは巨大な人間という感じだったが、今回のフランケンシュタインは怪獣的だ。
羽田空港に現れて女子事務員を食べてしまう。
ビアガーデンに現れた時も女性を食べようとしたが、この時はライトを浴びせられて食べられず。
光に弱いのだ。
前回はバラゴンの役割を今回はサンダがしている。

そもそもこの映画は続編ではないそうで、設定は似ているが姉妹編だということだ。
水野久美はそのままだが、博士は違う人だし、フランケンシュタインも毛むくじゃらになってるしな。
子供の頃のフランケンシュタインまで毛むくじゃらだ。

人を食べる凶暴なフランケンシュタインは海が住処、前作のフランケンシュタインは山が住処。
山のフランケンシュタインはサンダ、海のフランケンシュタインはガイラと名付けられる。
山なのでサンダ、海なのでガイラなのだな。

今回自衛隊は大活躍で、ガイラをかなり追い詰めた。
メーサー車だ。
これが人気になったのか、ゴジラ映画にも出演だ。

最後は二匹とも海底火山の噴火に巻き込まれて消え去った。
火山が出てきた段階で誰もが思いつくラストシーン。
あれに巻き込まれて終わりじゃないの?
その予想通りの終わり方。
前回もいきなり大ダコが出てきて終わったが、今回もいきなり終了だ。
前作に登場のバラゴンはこの後ゴジラ映画に出演したが、フランケンシュタインの出番はこの後はない。



2020/05/03

【映画の感想】フランケンシュタイン対地底怪獣

フランケンシュタイン対地底怪獣(昭和40年公開)
地底怪獣と書いてバラゴンと読む。
バラゴンは脇役で、主役はフランケンシュタインだ。
私の生まれた昭和40年の公開で、当然見られなかった。
この映画を最初に見たのはレーザーディスクだったな。


まずはドイツの研究所のシーンからスタート。
なぜか誰も喋らずに、博士が研究していたフランケンシュタインの心臓を持っていかれる。
博士はもっと騒いでもいいと思うがな。
潜水艦のシーンになって初めて言葉を発した。
ドイツ語だ。
日本に届くが、この心臓は不死なのでこれを元に不死身の兵士を作ろうという計画なのだ。
でも何でドイツで研究を続けなかったのか。
もうすでに敗戦を覚悟していたの?
日本で研究が続けられるが、心臓を半分こして半分はドイツ、半分は日本でよかったなんじゃないかな。
研究は原爆によって消滅?
いや、15年かけて成長するのだ。

心臓だけだったフランケンシュタインは少年に成長する。
犬や小学校のウサギなんかを食べて成長したのだ。
でも最初の心臓だけの時はどうやってタンパク質を補給してたんだろうな。
土中のミミズなんかからか?

タクシーに轢き逃げされた少年。
食事会をしていた水野久美は部屋から餌(?)を投げるが、野良犬に餌をやるような感覚だな。
普通なら駆けつけるだろうにな。

保護されたフランケンシュタインの少年は少しずつ大きくなっていく。
この大きさがいいのだな。
ゴジラだと身長は50メートル。
この大きさだと我々の世界とは別世界で、人間パートと特撮パートに完全に別れる。
フランケンシュタインは大きくなっても20メートルほどで、我々の人間世界とまだ地続きの感覚がある。
檻の中にいるが、テレビ局のカメラのフラッシュに驚き檻を破って逃げ出す。
外に出て団地に現れるフランケンシュタイン。
この大きさがいいのだ。
あちこちの都市に出現するが山の中に逃げ込む。
イノシシを捕まえようとして落とし穴を作るが、そこに戦車が落ちる。
なんかコントみたいだ。

バラゴンは都市を襲うわけではなく、田舎にしか出てこない。
ビルを破壊したりする場面はまったくない。
タイトルはフランケンシュタイン対地底怪獣だが、バラゴンは地底怪獣。
地底を移動していて、地表にはあんまり出てこないのだ。
あんまり出てこないものだから、人を襲ったのはバラゴンのせいなのにフランケンシュタインだと疑われる。
これはもう、バラゴンは出さなくてもよかったんじゃないか。
あくまで脇役のバラゴンだが、Wikipediaによれば着ぐるみはバラゴン→パゴス→ネロンガ→マグラー→ガボラ→再びネロンガと改造されたという。
そして『怪獣総進撃』ではまたバラゴンに復元された。
劇中外では大活躍だな。

山中でフランケンシュタインとバラゴンが対決。
バラゴンは口から光線を吐くが、あんまり効果はないようだ。
最初にフランケンシュタインが食らったときも、まったく効果がないようだ。
バラゴン強いっていう描写もなく、フランケンシュタインの勝利だ。
炎の背景は迫力があったが、どちらも応援する気にはならなかったな。

最後は大ダコが唐突に出現。
何故か大ダコに挑むフランケンシュタイン。
放っておいてもいいんじゃないかな。
別にタコと闘う義務もないんだし。
このタコが中々強い。
バラゴンなんかよりも強いんじゃないかな。
最後は2匹とも沼に落ちて行方不明になる。
自衛隊は「はい、解散」みたいに撤収。
この大ダコ版ラストシーンはオリジナル版とは違うらしい。
何でこうなった?


2020/05/01

【映画の感想】キングコングの逆襲

キングコングの逆襲(昭和42年公開)



初っ端に「創立35周年記念作品」との文字が出てくる。
何が創立35周年かというと東宝なのだな。
東宝といえばゴジラって気がするが、今回の記念作品の主役はキングコンだ。
タイトルからすると『キングコング対ゴジラ』の続編のようだが、そうではないようだ。
劇中ではキングコングがゴジラと戦った事など誰も知らない。
それどころかキングコングは、これまで発見されてないような状態なのだ。

そんな状態でも悪党のドクターフーはメカニコングを完成させている。
情報がドクターフーに筒抜けのようだがどうなっているのだ?
やはり大悪党だからそんな事はお手の物なのか。
実際はこの頃アニメのキングコングもあった。
その中にメカニコングやドクターフーが登場するが、それを映画にも出演させたらしい。
このアニメ、見てたなあ。
誰かの小説で、童謡の『ふじの山』が途中からこのアニメのテーマソングになってしまうと書いていた人がいたが、何の作品だったか。

ドクターフーを演ずるは天本英世。
こういう役には最高だ。
というか、こんな役しか知らない。
リアルタイムで見たのは仮面ライダーの死神博士が最初だな。
ドクターフーは自信満々の悪の科学者だが、メカニコングが採掘に失敗し予算を減らされそうになったりしている。
雇い主の国は謎のままだが、マダムピラニアは流暢な日本語を喋っているな。
この娘が小生意気だが可愛らしい。

キングコングは怪獣というよりはデカいサル。
自分で自分の生活環境を作るくらいの知恵はあるようだ。
人間の言葉もわかるっぽい。

ゴロザウルスはザウルスっていうくらいだから、まんま恐竜だ。
飛び上がってのキックが得意で何度も繰り返しキングコングに見舞う。
キングコングも立ち上がって何か対策するのかと思うとまた蹴られる事の繰り返し。
やはりサルの脳みそなのか。
それでも最後はゴロザウルスの顎を引き裂いて勝利するキングコング。
続けてデカい海蛇が登場。
この辺はすべてデカい生物が住んでいるのだろうか。

主人公の一団が去った後、キングコングはドクターフーに連れ去られる。
催眠術にかけられたのだ。
やっぱり言葉がわかるっぽいな。
だがすぐに解けてしまう。
ドクターフーはまた失敗だ。

悪役の中にはウルトラマンのハヤタ役黒部進もいる。
正義の味方が悪役というのも、当時の子供にとってはちょっとしたショックだったろうか。
それとも、そこまで深く考えず、役者の役のひとつに過ぎないと考えただろうか。
まあ、私には初めて見たときの記憶はないな。

キングコングは泳いで日本へ行く。
体力あるな。
映画が日本製なので日本に行くのは仕方がない。
メカニコングは目からレーザーでも出しそうだが光るだけ。
これでコングを催眠状態にするのだが、物足りないな。
エレメントX掘り出し用のロボットなので、攻撃力はそれほどないのだ。

最後は東京タワーでメカニコングとキングコングの対決だ。
でも私はミニスカートのスーザンが気になって仕方がない。
メカニコングは東京タワーから落下、地面に叩きつけられてバラバラ。