このブログを検索

2019/04/29

【映画の感想】妖星ゴラス

妖星ゴラス(昭和37年公開)


日本のロケットが土星に行く位の未来の話。
日本の宇宙船、JX-1隼号は土星探検に向かっていた。
ロケットだが、潜水艦みたいな潜望鏡で操作している。
黒色矮性が発見されたので調査に向かう。
この黒色矮性がゴラスだ。
黒色矮性だが、何となく不気味な赤い星。
隼号はこのゴラスに吸い込まれ、全員が犠牲になった。
最後は乗組員全員がバンザイだ。

ゴラスが地球にぶつかるってんで、争っていた米ソも一致団結する。
敵対しているもの同士が仲良くなるには、共通の敵がいればいいと言うが、今回はそれがゴラスだ。
ゴラスはデカすぎて破壊出来るかどうか怪しい。
地球の6000倍の重さがあるのだ。
破壊できないければ、じゃあどうするのか。
ここがこの映画のキモ。
地球の軌道をズラしてゴラスをよけようと言うのだ。
隕石なんかが地球に接近、じゃあどうするかって映画はよくあるが、地球を動かすってのはこの『妖星ゴラス』だけだろうね。
いや、『さまよえる地球』もあるか。
でも地球の軌道なんて、勝手にズラしちゃって大丈夫なのだろうか。
本当は大丈夫じゃないんだろうけど、大の大人達が真面目にこの作戦を実行していく姿を見ると、何となく大丈夫な気がしてしまうんだよね。

隼号亡き後は、JX-2鳳号がゴラスを観測する。
破壊出来るかどうかの観測なのだ。
地球の6000倍だったが更に重くなっていて破壊はもう出来ない。
迷惑な星だよねえ。

南極に怪獣マグマが出てくる。
マグマって名前がついているが、アザラシのような怪獣。
「地球が軌道からハズレたんだ。何が起こっても不思議はない」というのが出現理由だ。
今回は怪獣を倒すのはメインではないので、ウルトラマンに出てくるビートル号みたいな飛行機で簡単に退治された。
別にマグマを出さなくっても物語は成り立つが、子供の頃見た私にとってはやっぱり怪獣が出てくるとテンションが上がったね。
子どもの頃の私は、特撮=怪獣映画という考えだったから、マグマみたいなあんまりスタッフが力を入れてないような怪獣でも出てくるのが嬉しいのだ。
東宝の重役もわかってるねえ。

最後は作戦が成功し、地球は見事軌道を外れゴラスをやり過ごした。
今度は北極に推進器をつけて軌道を元に戻すのだ。
これから大変だけど頑張ろーみたいな終わり方だ。



【映画の感想】空の大怪獣ラドン

2019/04/26

【映画の感想】地球防衛軍

地球防衛軍(昭和32年公開)


場所は富士山の麓らしい村。
夏なんだろう、盆踊りが行われている。
その中の一人、浮かない顔の平田昭彦だけが浴衣を着ていない。
祭りなんか関係なさそうで場違いだよね。
近くで山火事があり、ひとりで現場へ行ってしまう。

富士山麓の村で大規模な地盤沈下が起こる。
調査に訪れた一行の前に、巨大なロボットが出てきた。
劇中ではモゲラとは呼ばれずずっと怪ロボットだ。
モゲラが進行しているのに入浴中の女性がいたりして、何となく緊迫感がない。
いわゆるサービスカットというやつか。

警官がモゲラに鉄砲を撃つがさすがに効果なし。
逆にモゲラは目から光線を発射するぞ。
自衛隊がロケット弾とかで攻撃を仕掛けるがモゲラは頑丈だ。
私にとってモゲラって言えばこの地球防衛軍に登場したやつだが、若い人はスペースゴジラのモゲラなんだろうな。
モゲラの両手と口はドリルになっている。
胴体はキャタピラだ。
元々は攻撃用のロボットではなく作業用のロボットなので、地面を掘りまくりそうなデザインだ。
子どもの頃の私にとってはストーリーよりも怪獣がただ暴れてくれた方が面白かったのだが、モゲラはあっけなくやられてしまう。
住民たちが渡り終えた鉄橋に爆薬をしかけ、爆破。
モゲラはこれだけでやられてしまったのだ。

モゲラを操っていたのはミステリアン。
怪遊星人だ。
ミステリアンだけあってミステリアスな名前だね。
「ワレワレハウチュウジンダ」と言う喋り方はこのミステリアンがオリジナルなのだ。
だが普通に人間がヘルメットをかぶっただけのように見えてしまう。
まあ、実際そうなんだけどね。

ミステリアンが要求してきたのは、半径3キロの土地と子孫を残すために5人の地球人の女性との結婚だ。
地球全土を侵略するとかじゃなくて、半径3キロとは随分とささやかだ。
これくらいの土地なら、お金持ちで持っている人いっぱいいるぞ。
土地は要求するのではなく、半径3キロならお金を出して買ったらどうだろう。
それくらいのお金か価値のあるものは持ってそうだよね。
半径3キロの土地とモゲラを交換なんてのはどうだろう。
5千年前に核戦争で失ったという母星のミステロイドが、半径3キロだったのだろうか。
女性5人というのも図々しい。
写真を見せて特定の女性を要求してきたのだ。
ミステリアンの好みの女性を要求するとはね。
それに数人はもう確保していると言うのだ。
おいおい。
ミステリアンは男しかいないのだろうか。
それともミステリアンの女性はみんな好みじゃないからダメなのか。
科学が発展しているのなら、クローン技術くらいはありそうだけどねえ。

ミステリアンのドーム状の本部に攻撃を仕掛けるがさっぱり効果がない。
逆に光線にやられてしまって壊滅だ。
強いぞ、ミステリアン。
地球側には新兵器がありそうだが、時間がかかりそうだ。
ミステリアンは赤がリーダー。
ちゃんと青とか黄色もいる。
ゴレンジャーのさきがけだ。
暑いのには弱いので、富士山麓なんかじゃなくて、南極あたりに基地を作る気はなかったのだろうかね。

日本人側は世界各国からの援助で、空中戦艦α号β号でミステリアンと戦う。
富士山麓にミステリアンの基地があるから、日本人が当事者なのだね。
空中戦艦って呼び名がカッコいい。
見た目は戦艦って言うよりもロケットだ。
だがβ号は破壊されてしまった。
最初は半径3キロの要求だったが120キロにエスカレートだ。
地球人与し易しとナメはじめたのだろう。

地球側はマーカライトを完成させ、3度目の攻撃だ。
2機目のモゲラが登場したが、出てきたらすぐに倒れてきたマーカライトに潰された。
もうちょっと活躍する場面が見たかったぞ、モゲラ。
主人公はミステリアンドームに潜入するが、捉えられていた女性は3人どころではないぞ。
要求が半径120キロに増えたし、女性の要求も増えたのだな。
でも要求じゃなくて、もうすでに捉えているんだが。

ミステリアンは全滅せず、円盤で逃げて行った奴らもいる。
まあでも地球側は防衛するから大丈夫だろうというような感じで終了。
今度来る時は侵略じゃなくて、もっと平和的に来てほしいものだ。


【映画の感想】空の大怪獣ラドン

2019/04/22

昭和ゴジラシリーズ感想のまとめ

昭和ゴジラシリーズの感想

ゴジラ


昭和29年11月公開。
ゴジラシリーズの第1作。
シリーズになるとは思わなかったから、最後は退治されて終わる。
ホワッツマイケルのマイケルが第1話で死んだのと同様だ。
ゴジラが公開されたのは昭和29年。
この当時としては最高峰の特撮だったのだろうね。

【映画の感想】ゴジラ


ゴジラの逆襲

昭和30年4月公開。
ゴジラ公開から半年もたたずに公開された続編。
ゴジラが大ヒットしたので作られたのだ。
ゴジラは二匹いたの言い訳が苦しい。

【映画の感想】ゴジラの逆襲


キングコング対ゴジラ

昭和37年8月公開。
ご存知アメリカの怪獣キングコングとの対決。
前2作『ゴジラ』と『ゴジラの逆襲』が白黒だったのに対して、この作品からカラーになった。
カラーになったからか、明るい作風でコメディー映画のようだ。
前2作が重苦しい作品なのに、その作風にキングコングが出てくるのは場違いだし、シリアスでは作れないよね。
まあ、お祭り騒ぎ的な1本だ。

【映画の感想】キングコング対ゴジラ


モスラ対ゴジラ

昭和39年4月公開。
ゴジラが同じ東宝の人気怪獣モスラと対決。
蛾のモスラに負けるならともかく、イモムシのモスラに負けるのは納得がいかない。
モスラは正義の怪獣っぽいから、正義が負けるわけにはいかないのだね。

【映画の感想】モスラ対ゴジラ


三大怪獣 地球最大の決戦

昭和39年12月公開。
4月にはモスラ対ゴジラが公開された。
それから8ヶ月後に公開。
昭和39年はゴジラ映画が2本も公開されたのだ。
ゴジラのライバル、キングギドラが初登場の映画。
何せこいつは首が3つもある。

【映画の感想】三大怪獣 地球最大の決戦


怪獣大戦争

昭和40年12月公開。
大戦争とは言っても、出てくるのはゴジラとラドンとキングギドラ。
モスラも出てきて良さそうなものだがね。

【映画の感想】怪獣大戦争


ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

昭和41年12月公開。
タイトルほどにはモスラの出番はない。
規模が大きかったそれまでの作品に比べると、活躍場所が南の島だけの本作はスケールダウンだね。
敵もエビラっていうそのまんまエビだ。

【映画の感想】ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘


怪獣島の決戦 ゴジラの息子

昭和42年12月公開。
ゴジラに息子が登場だ。
でも血縁関係があるのかどうかは疑わしいぞ。

【映画の感想】怪獣島の決戦 ゴジラの息子


怪獣総進撃

昭和43年8月公開。
怪獣大集合みたいな映画。
11匹の怪獣が揃う、まさに総進撃だ。
でも何匹かはただいるだけっていう感じ。
活躍しないまま終わるやつらもいるのだ。

【映画の感想】怪獣総進撃


ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃

昭和44年12月2公開
ゴジラ映画だが、ゴジラは一郎くんの夢の中に出てくるのみ。
つまり、劇中の現実ではゴジラが出現しない映画なのだ。

【映画の感想】ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃


ゴジラ対ヘドラ

昭和46年7月公開。
当時社会問題だった公害から生まれた怪獣がヘドラ。
ゴジラは水爆で生まれたし、人間が生み出した脅威同士の対決だ。

【映画の感想】ゴジラ対ヘドラ


地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン

昭和47年3月公開。
今回登場するガイガンは、M宇宙ハンター星雲人が操るサイボーグ怪獣だ。
キングギドラとタッグを組んで、ゴジラ&アンギラス組と激突する。

【映画の感想】ゴジラ対ガイガン


ゴジラ対メガロ

昭和48年3月公開。
勝手に巨大化するロボット、ジェットジャガーとゴジラがタッグ。
新怪獣メガロはガイガンと組む。
DVDのジャケットにはメガロの代わりにジェットジャガーだ。
これだとジェットジャガーがメガロのようだ。

【映画の感想】ゴジラ対メガロ


ゴジラ対メカゴジラ

昭和49年3月公開。
ゴジラ誕生20周年記念作品。
人気怪獣メカゴジラが登場。
なんといってもメカゴジラがカッコいい。
ゴジラの味方としてキングシーサーも登場。
キングといってもコングやギドラ級を期待するとガッカリする。
キングシーサーではなく、大シーサーくらいのネーミングで良かったんじゃないかな。

【映画の感想】ゴジラ対メカゴジラ


メカゴジラの逆襲

昭和50年3月公開
敵の怪獣の名前がタイトルになった。
昭和ゴジラシリーズはここまでなのだが、この後の新作『ゴジラ』もまだ昭和なのだ。

【映画の感想】メカゴジラの逆襲



2019/04/21

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFD-DW95

CFD-DW95

ダイナミックドデカホーン。
昭和62年発売。
定価87,800円。

もともとドデカホーンはダイナミックな重低音をセールスポイントにしていたが、しっかり『ダイナミックドデカホーン』と表記したのがこの機種、CFD-DW95だ。
色はブラックだけではなく、スペシャルブラックと称したオレンジをあしらったバージョンもある。

初代ドデカホーンCFS-DW60は中堅機だった。
43,800円だったからね。
それがCFD-DW88で一気にトップになった。
定価が86,800円。
そのCFD-DW88よりも1,000円高いのがこのCFD-DW95、定価は87,800円。
文句なく最上位機種になったのだ。

これまでのドデカホーンとはあきらかに違ったデザイン。
CDを縦にしてカセットと並べていた従来機から、上面に持っていった。
ラジカセの上にディスクマンを置いて一体型にしたようなデザインだね。
上面は平らではなく、このCD部分が飛び出している。

ジルバップやらジィーゼットやらの直線基調とは変わり、曲面が多い。
とはいえ後年のもっと丸っこいのとも違い、カッコいい。
スタイリッシュというのだろうね。
角を少し削ったような感じだ。
重厚感はないけどね。

性能も充実している。
この時代の流行りのダブルカセットは当然で、どちらもオートリバース。
テレビのVHF/UHFの音声も聞ける。
チューニングはアナログ式だ。
ここはシンセサイザーチューナーが欲しかったところだ。
ボリュームはツマミではなくボタン式。
目盛りはLEDになっている。
リモコンは別売りではなく付属する。
リモコンでもこのボリュームが操作出来るぞ。

ラジカセの総合カタログでは、基本的なパターンはずっと同じだった。
表紙の次のページに見開き2ページで載っている。
発売から1年間ずっとトップを守り続けていたぞ。

発売から一年後、CFD-DW95はいきなり消えた。
マークⅡに変わったのだ。
従来の機種では、後継機が発売されてもすぐには消えない。
品薄マークがついて値段がオープン価格になり、そして消えていく。
だが、このCFD-DW95は余韻を残さずスッパリと消えた。
その変わりにマークⅡが登場したのだ。

実際にはマークⅡは初代と同様のようで、ただ型番が変わって値段が下がっただけのようだ。
カタログを見る限りでは、値段以外の違いがわからない。
『名機CFD-DW95の高音質に磨きをかけ、重低音・中音域ともに音質が一段とグレードアップしました』とカタログには書いてある。
名機って書いちゃうのがねえ。
値段は76,800円。
CFD-DW95から11,000円の値下げになった。
ラジカセの内部では部品を削ったりしてコストダウンしているのだろうか。
色はスペシャルブラックが消えてブラックだけになった。

マークⅡの登場から一年後、このマークⅡが販売終了すると、今度はマークⅤが登場した。

定価58,000円。
マークⅡから18,800円の値下げ、初代CFD-DW95からだと29,800円の値下がりだ。
でも、マークⅤだと?
マークⅢとマークⅣをすっ飛ばし、一気にマークⅤとなったぞ。
それとも私が見逃したマークⅢ、マークⅣがあったのだろうかね。
とにかくマークⅤとなったのだ。
中身に変化はなさそうだが、カラーがチタニウムブラックとなった。
とにかく3年間販売され続けたのは、それなりに売れていたんだろうね。
(画像はソニーのラジカセカタログから)



〈関連する記事〉

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFD-D77

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFS-DW60

平成元年に発売されたソニーのステレオラジカセ

昭和63年に発売されたソニーのステレオラジカセ

昭和62年に発売されたソニーのステレオラジカセ

2019/04/20

ファンタスティックコレクション

ファンタスティックコレクション

ファンタスティックTVコレクションは朝日ソノラマが出していたムック。
No.4からTVの表記がなくなり、ファンタスティックコレクションとなった。
愛称はファンコレだ。
それまでの特撮本はというと、たいていは子供向けだった。
まあテレビの特撮番組はたいていは子供が見るものだから、子供向けなのは当たり前だ。
それがちょっと年齢が上の層にも、客層がいると気づいて発行されたのがこのファンコレや徳間書店のロマンアルバムだ。
ロマンアルバムは様式が決まっていて、最初はカラーページでストーリーの紹介、その後はスタッフの話や設定資料などだった。
毎号そんなパターンで違いは作品だけだった。
ファンコレもひな形らしいものはあるが、後半はひな形以外の号もどんどん出た。
ウルトラマンやウルトラセブンなど、人気がありそうなのは何回も発行しているから当然だろうね。
子供向けのファンコレが出たりパズルの本が出たりもした。
以下、私が買ったファンコレを紹介する。

No.2.空想特撮映像のすばらしき世界 ウルトラマン/ウルトラセブン/ウルトラQ


全66ページ
500円
初期のウルトラシリーズ、ウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンの特集。
初期のファンコレは薄いのだが、薄い中に3作品も入っているぞ。

No.10.空想特撮映像のすばらしき世界 ウルトラマンPARTII

950円
130ページ
第2次特撮ブームの頃の帰ってきたウルトラマン、ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウ、ウルトラマンレオの特集号。
これが出たのは昭和53年12月。
テレビではウルトラシリーズも終わり仮面ライダーも終わった。
リアルタイムで見るものがない特撮マニアが求めたのは、過去の作品だ。
ビデオも普及していなかったし、ファンコレのような資料本は本当に貴重だったのだ。

No.15.未来少年コナン

全118ページ
950円
ご存知宮崎駿が監督をしたアニメーション。
アニメがNHKで放送されるっていうので話題になった。
私が宮崎駿を意識したのはこの作品からだった。
ずっと駿がなんて読むのかわからなかったんだけどね。

No.19.火の鳥2772

全130ページ
1,200円
手塚治虫のアニメーション。
火の鳥は以前に黎明編が映画化されたが、火の鳥2772は映画オリジナルだ。
火の鳥が映画化されるって聞いて、何編だろうと思いを巡らした。
黎明編の後だから未来編?
鳳凰編とかいいよねえ。
そんな思いは無視されて、出来上がったのは火の鳥2772。

No.20.ウルトラマン 特撮ヒーローのすばらしき世界

全114ページ
1,100円
全39話のストーリーを1ページから4ページで紹介している。
39話の最終話『さらばウルトラマン』はシナリオっぽくして6ページある。

No.23.マイティジャック

全66ページ
650円
ファンタスティックコレクションの愛称はファンコレ。
これは表紙にデカデカとファンコレと書かれていた。
大きさもそれまではA4版だったのがAB版になっている。
マイティジャック全13話のストーリーの紹介だ。

No.28.特撮映像の巨星・ゴジラ

全68ページ
600円
No.5の表紙を新しくした新装版。
No.5のままにしてもらえた方がわかりやすくていいんだが、No.は5ではなくNo.28になった。
私はNo.5を持ってなかったので買ったけど、間違って買ってしまったオッチョコチョイもいただろうね。
あるいはわかっていて両方買うマニアとかを狙ったのかな。
No.5はちょっと子供向けっぽい表紙だったが、こちらは少し大人びているぞ。

No.29.ウルトラセブン SFヒーローのすばらしき世界

全128ページ
No.11の表紙を新しくした新装版。
これもNo.29にしないでNo.11のままでいいんだけどね。
これもわかっていても買うマニアを狙ったのかね。

No.31.ウルトラQ&怪奇大作戦 SFドラマのすばらしき世界

全114ページ
950円
No.14の新装版。
他の新装版同様中身は一緒だ。
以前買いそびれた私はこれを購入。

スペシャル.不滅のヒーロー ウルトラマン白書

全202ページ
2,000円
中身はNo.2とNo.10、それに発行後に放送されたザ・ウルトラマンとウルトラマン80を足した本。
カバーまでついて中々豪華な一冊だ。
No.はついてない。
ファンタスティックコレクションスペシャルだ。

No.35.ウルトラセブングラフィティ 空想特撮の怪獣世界 PARTIII

550円
全52ページ
なぜかページの表記がない。
数えたら52ページ。
左開きになっている。

No.36.宇宙刑事シャリバン

全66ページ
680円
AB版の変形サイズ。
宇宙刑事、カッコよかったね。

No.37.科学戦隊ダイナマン/超電子バイオマン

全66ページ
680円
ダイナマンは放送終了後だったが、バイオマンはまだ放送中だった。
であるからバイオマンの資料は途中までだ。

No.44.SFX GODZILLA ゴジラ特撮のすべて

全58ページ
650円
新作ゴジラの作成風景。
メカゴジラの逆襲以来の久しぶりのゴジラ映画だ。
後ろの方はコレまでのゴジラシリーズの紹介。
新作のゴジラが封切られたのにあわせて発行されたのだ。

No.40.大魔神グラフィティ

全58ページ
600円
ウルトラセブングラフィティとかと同様の大魔神バージョン。

No.46.ウルトラマン/ウルトラセブン スーパーマシン・ファイル

全50ページ
550円
ウルトラマンやウルトラセブンの特集は何回目だって感じだが、マニアは大人しく出れば買うのだ。
今回は兵器に焦点を当てた一冊。
帰ってきたウルトラマンとか第2期ウルトラシリーズのは出なかった。

最後に

朝日ソノラマはもうない。
後を継いだホビージャパンからもファンコレはもう出ないっぽい。
電子書籍で再販してくれないものかね。

2019/04/18

【映画の感想】大怪獣バラン

大怪獣バラン



昭和31年に公開の『空の大怪獣ラドン』が怪獣映画初のカラー作品だった。
2年後の昭和33年に公開されたこの『大怪獣バラン』は白黒だ。
元々はテレビドラマ用の企画だったというが、ここはラドンの後だしカラーで作って欲しかったね。
予算がなかったという事なのだろうか。
ゴジラも白黒だったが、このゴジラの映像を流用する為もあるのか。
この映画がカラーだったら、白黒のゴジラからは流用出来ないものね。

日本のチベットと言われている東北の山奥。
シベリアにしかいない蝶が発見され、研究所の所員2名が調査に行く。
この所員、死んだのは間接的にはバランのせいかもしれないが、事故死だ。
バランのせいにされるのは可哀想だね。

この地域で信仰されている怪獣がバラダギさま。
バランの事だ。
バランは出てきたらバラノポーダなる学名で呼ばれる。
早いな、学名。

このバラン、水爆実験とか関係なく出てきた。
昔いた怪獣の生き残りなのだ。
地元の人間にバラダギさまと呼ばれるくらいには姿を現していたのだね。
一匹では絶滅してしまうから、もっと数がいたのだろう。
劇中ではこいつ一匹しか出てこないし、もしかしたら、これが最後の一匹なのかもしれない。

人間の方が勝手に聖域に入っていって、バランは集落を歩き回ったくらいで退治されるのが決まったりと、人類側が勝手に悪役に仕立てたバラン。
湖で寝ていたのに攻撃されていい迷惑だ。
バランはラドンのような鳥型ではないが、ムササビ型なので空も飛べる。
飛べるのだが、そのシーンは陸上自衛隊の攻撃から逃げ去る場面だけなのが残念だ。
ムササビのように滑空するのではなく、普通に飛んだぞ。

飛ぶシーンがすぐ終わったが海のシーンは多い。
湖に住んでいたし、水は得意なのだね。

羽田空港では都内に侵入させないために自衛隊が攻撃を仕掛ける。
爆弾を積んだトラックを運転するのは自衛官ではなく民間人みたいだが、こんな事しなけりゃならないなんて、今でいうブラック企業だよね。
怖がって途中で逃げ出すのも当然だ。
民間人の主人公が代わりに運転するっていうのも勇気があるぞ。

バラン退治は、バランの性質を利用した作戦だ。
バランは光るものを飲み込むっていう性質があるのだ。
光を飲み込む性質って、何だ?
随分と都合の良い性質だな。
この性質を利用され、爆弾を飲み込んだバランは内部から破壊されてオシマイ。
ゴジラを倒すのにはオキシジェンデストロイヤーという秘密兵器を使わなければならなかったのに、バランには爆弾で十分だった。
自衛隊の完全勝利だ。




2019/04/17

【映画の感想】空の大怪獣ラドン

空の大怪獣ラドン(昭和31年公開)


東宝初の総天然色の怪獣映画、それが『空の大怪獣ラドン』だ。
昭和29年公開の『ゴジラ』、昭和30年公開の『ゴジラの逆襲』は白黒。
ゴジラは昭和37年公開の3作目『キングコング対ゴジラ』からカラー化する。
ラドンはゴジラよりも先のカラー作品怪獣映画となったのだ。
制作陣もゴジラのようなヒットを期待しただろうし、気合が入りまくっただろうね。

怪獣はまず古代トンボの幼虫メガヌロンが登場する。
ラドンよりも先にこいつが登場だ。
東宝初の総天然色怪獣はラドンでもなくゴジラでもなくこのメガヌロンなのだ。
地味な色の怪獣だけどね。

でかい怪獣はいるだけで怖いが、メガヌロンみたいな小さなやつでも家に入ってこられるのも怖い。
小さいって言っても2メートルはある。
こんなのが茶の間に入ってきたら腰を抜かして失禁するぞ。
警官がピストルで撃つもまったく効果がない。
でも機関銃なら退治できそうだ。

メガヌロンの動きは不気味だしモソモソ歩く動きと音(鳴き声?)が気持ちが悪い。
トンボの幼虫という事はヤゴだが、ヤゴは水生昆虫だ。
でもメガヌロンは陸上でも大丈夫。
古代トンボだから今のやつとは性質が違い、陸でも大丈夫なのだろう。
そもそも今のヤゴはこんなに大きくはない。

このメガヌロンが人を襲っていたのだ。
こいつらの集団と人間の戦いっていうのでも映画になりそうだが、違う。
映画の前半のメインとも言うべきメガヌロンは単なるエサ。
メガヌロンを食べるやつこそ主役のラドンなのだ。

巣から飛び立って、ジープを追い越すと風で吹っ飛ぶジープ。
ラドンは口から光線を吐くでもなく、ただ飛び回るだけだ。
でもその飛び回る速度が早いので、地上にはかなりの被害が出るのだ。
ゴジラの場合はノッシノッシ歩いていたが、今回は飛び回るのでスピード感がある。
飛行機が頭の上を爆音をあげて飛んでいくだけでちょっと恐怖があるが、今回はそれが怪獣なのだから大変だ。

ゴジラは東京、大阪と破壊したが、今回のラドンは福岡だ。
ミニチュアもよく作ってあるなあと感心する。
小学校低学年ぐらいだと、もう特撮っていうのはミニチュアを作ってそれを壊すものだと知ってしまう。
雑誌なんかでも特撮の撮影風景を特集したりする。
それをわかっているからこそ、よく作ってあるなあと感心したのだね。

ラドンをそのままにしていれば被害が拡大すると、人間はラドンの退治を決定する。
ラドンはいるだけで迷惑という可愛そうな存在なのだ。
阿蘇山のラドンの巣へミサイルでバンバン攻撃すると、阿蘇山が噴火する。
この噴火のシーンが迫力満点だ。
クライマックスシーンだね。
一匹が逃げ遅れて飛び立てない。
それを気にするもう一匹はピアノ線が切れて火山に墜落、2匹ともあえない最後を遂げた。
人間がやっつけるのではなく、阿蘇山の噴火で死んでしまうのだ。
ちょっと物悲しいラストだった。












2019/04/16

ど根性ガエルと新ど根性ガエル

ど根性ガエルと新ど根性ガエル


昭和47年。
土曜日の夜ってのはいいね。
明日が日曜日で休みっていう開放感がある。
日曜日の夜の、どことなく物悲しい感じがない。
そりゃあ土曜の夜はフィーバーするわけだ。
そんな土曜日の夜はたいてい家族でテレビを見ていた。
ある土曜日、7時から『ど根性ガエル』が始まった。

今となっては記憶が定かではないが、もともとは週刊少年ジャンプで連載していた『ど根性ガエル』
私は単行本を何冊か持っていた。
最初は友達から借りて読んで、面白かったので自分でも買ったのだ。
その『ど根性ガエル』がテレビ化されると知ったんで見始めたのだろうね。

本放送が終わった後も、夕方の再放送の時間帯で何度も何度も再放送された。
人気があったんだろう。
ウルトラセブンと同じくらいじゃなかろうか。

そもそもカエルがシャツに張り付いて、人間の言葉を喋るっていう発想がスゴい。
ネコとかイヌとかじゃなくて何でカエルなのだ。
普通にご飯も食べるし、人間には出せないほどの力を発揮したりする。

ぴょん吉はちょっと優等生的なところがあるが、明るく元気なダメ人間のヒロシとのコンビが魅力だ。
梅さんや町田先生といった脇役キャラも良かったね。
一時期寿司屋になりたかったのは梅さんの影響だ。



それから数年後、今度は月曜日の夜7時に時間帯を移し、『新ど根性ガエル』が始まった。
月曜の夜7時からは、『クイズ100人に聞きました』を見ていた。
私はかつて「ど根性ガエル」が家族では好評であったから、家族のみんなが見たいものだと思っていた。
が、どうにもあんまり芳しくない。
無理に言って見たのだが、プッシュしていた私でもなんだかなあという感想。
前作同様の作りなら文句はなかったのだが、色々残念な点がある。

・キャラクターが幼く見えた。
前作は東京ムービー的なキャラクターが良かった。
原作のマンガも読んでたけど、やっはりテレビのキャラの方が好きだった。
新ど根性ガエルではそうではなくて、キャラクターデザインが変わった。
これがよろしくない。
なんか違うな〜っていう違和感が拭えなかったな。

・主題曲が覚えにくい。
ど根性ガエルは何度も再放送し、主題曲も覚えたが、新ど根性ガエルは全然覚えていない。
とんねるずのデビュー曲だが、わざわざ変えるよりは以前のままのほうが良かったんじゃなかろうか。

・声が違う。
ヒロシやピョン吉はおんなじ声だったが、京子ちゃんとかヨシ子先生の声が変わった。
以前のキャラクターを知っているので、前回と違うと違和感ばかりだ。

ということで、ちょっとだけ見て後は見るのをやめた。
前作は2年間放送されたが、『新ど根性ガエル』は半年で終了した。
私が書いた要因だけではないだろうが、やはり人気が出なかったんだろうなあ。
今もど根性ガエルといえば旧作を思い浮かべる人の方が多いのではなかろうか。
いや、今は松山ケンイチのど根性ガエルか。
そもそも新ど根性ガエルがあったことさえ知らない人も多いかも。





2019/04/14

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFD-D77

CFD-D77

昭和61年10月のラジカセ総合カタログより
昭和61年発売。
定価76,800円。
大人気のドデカホーンにCDが搭載された。
それがドデカホーンCD、CFD-D77だ。
昭和61年は初代ドデカホーンが発売された年だが、CD搭載の本機も同年。
展開の早い年だね。

CDは昭和57年に発売された。
昭和62年にはレコードの生産数を追い抜いたという。
昭和61年はその前年。
ドデカホーンCDは普及したCDを再生するよりは、CDを再生する為に買った層が多かったかもね。

CFD-D77はドデカホーンの第3弾でありCD搭載ラジカセの第3弾。
ドデカホーンの廉価機種CFS-D10はダブルカセットのひとつを取り払った機種だが、このD77は一つを取り払った後にCDプレーヤーを入れたようなデザインだ。

ラジオとカセットを組み合わせたラジカセはひとつのジャンルになった。
それにCDを足したのがCDラジカセ。
CDラジカセは平成から令和に変わろうとする現在までラインナップが続いているぞ。
CDなしのラジカセは現在のソニーのラインナップにはないし、カセットより後に出たミニディクス搭載の機種もない。
CDラジカセはひとつの完成された複合機だね。

初代ドデカホーンCFS-DW60は重低音がセールスポイントで、それ以外の特徴はダブルカセットであることぐらいだ。
重低音押しだからそれはそれでいいんだが、従来の性能重視派には物足りなかった。
まあ、値段を考えれば当然なのだがね。

DW60にCDがついたようなD77だが、カセットのボタンがCDプレーヤー部に揃えてフェザータッチになったり、ドルビーBNRがついたりして充実している。
テレビ音声はVHFは聞けるが、UHFはチューナーが別売りだ。
値段は76,800円。
CD搭載機で76,800円だ。
それまでのソニーのCD搭載ラジカセが10万円を超えていたのに対し一気に下がったぞ。

この機種以降ドデカホーンにはCDがつくのが当たり前になった。
ドデカホーンCDだ。

●最大外形寸法:幅614x高さ177奥行183mm(EIAJ)
●重さ:7kg(乾電池含む)

昭和61年11月のラジカセ総合カタログより
CD搭載のCFD-D77と、初代ドデカホーンCFS-DW60の後継機DW70も出た。

昭和62年2月のラジカセ総合カタログより
CFD-65が発売された。
CFD-65はドデカホーンではない。
だがドデカチャンスでドデカホーンに変身出来るのだ。

昭和62年3月のラジカセ総合カタログより
CFD-DW88が発売された。
CFD-77はシングルカセット。
それをダブルカセットにした機種だ。
CDがあるのでカセットを横には並べられない。
それでどうしたかというと縦にしてダブルカセットにしたのだ。
シャープが出したツインカムのパクリか?
DW88が出たので77の扱いは小さくなったね。

昭和62年9月のラジカセ総合カタログより
CFD-77が載った最後のカタログ。
ドデカホーンの種類も増えたものだね。
5機種もあるぞ。



〈関連する記事〉

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFS-DW60

昭和61年に発売されたソニーのステレオラジカセ

2019/04/13

【映画の感想】メカゴジラの逆襲

メカゴジラの逆襲(昭和50年公開)


ゴジラシリーズでは唯一、敵役の名がタイトルについた『メカゴジラの逆襲』
『ゴジラ対ガイガン』や『ゴジラ対メガロ』のパターンであれば、『ゴジラ対チタノザウルス』にして、そこにメカゴジラが加わるのだが、堂々の『メカゴジラの逆襲』だ。
実際はメカゴジラよりもチタノザウルスの方が多く出ているが、チタノザウルスがメインじゃパッとしないしな。
怪獣じゃなくて恐竜扱いだし。
恐竜のアクセントも何か変だ。

再びやって来たブラックホール第3惑星人。
消滅しそうな自分たちの星から、東京に住所を変えようと考えているぞ。
名前の通り、当然ブラックホールに吸い込まれてしまうのだろうね。
『ゴジラ対メカゴジラ』で破壊されたメカゴジラを復活させていた。
どうせならチタノザウルスではなく、メカゴジラを後2,3台準備すればいいんではないか?
予算がなくて、壊されたメカゴジラを直すので精一杯だったのだろうか。
でも前回ゴジラに破れたのだから、また同じことをしても仕方ないのにね。

今回のゴジラには相棒がおらず、一匹での戦いだ。
戦う相手はメカゴジラとチタノザウルス。
前作『ゴジラ対メカゴジラ』ではゴジラ側にキングシーサーがいて2対1の戦いだったが、今回は1対2の戦いになったぞ。
前作同様メカゴジラの首をもぎ取ったゴジラ。
だが今回はここで終わらないメカゴジラ。
キチンと改良されているぞ。

観客動員数が悪くて、ゴジラ映画はしばらくお休みにとなった。
この頃はテレビでもウルトラシリーズや仮面ライダーシリーズが終了していた。
オイルショックがあって特撮は冬の時代だ。
まあ、オイルショックがなくても、子どもたちは怪獣には飽きてきていたのだ。
子供の興味はアニメの方に流れたのかね。
私は怪獣が大好きだったので、残念な時代になったぞ。
もしゴジラが続いていいれば、どんな作品が出来ただろうか。
ちょっと考えてみた。
・メカゴジラの帰還
・帰ってきたメカゴジラ
・メカゴジラエース
・メカゴジラタロウ
・メカゴジラレオ
・メカゴジラ劇場版
・メカゴジラ・ザ・ムービー
・それいけ!メカゴジラ
・メカゴジラはBARにいる
・メカゴジラ子ちゃん
・メカゴジラの若大将
・8時だよメカゴジラ
・ど根性メカゴジラ
・メカゴジラ-卒業-
・さらばメカゴジラ












2019/04/12

【映画の感想】怪獣総進撃

怪獣総進撃(昭和43年公開)


怪獣総進撃のタイトル通り、怪獣が11匹も登場する。
翌年の『オール怪獣大進撃』が、オールっていう割にはショボかったのとは正反対だ。
ゴジラ、ミニラ、モスラ、ラドン、アンギラス、バラン、バラゴン、ゴロザウルス、マンダ、クモンガ、キングギドラが登場。
『大怪獣バラン』のバラン、『海底軍艦』のマンダ、『フランケンシュタイン対地底海獣』のバラゴン、『キングコングの逆襲』のゴロザウルス。
この4匹はゴジラ映画には初登場だ。

この時代、キングギドラ以外の怪獣たちは怪獣ランドに集められて人間に管理されている。
逃げ出そうとしても逃げ出せないようになっている。
かつての脅威だった怪獣たちが、人類の支配下になっているのはちょっと寂しいものだ。
インファント島の守護神モスラもいるぞ。
インファント島を留守にしていいのか。
今回のモスラはイモ虫だ。
モスラは何匹かいて、インファント島には別のモスラがいるのかもね。
あるいはインファント島は、この時代にはもうなくなってしまったか。

『怪獣大戦争』の時にはX星人が登場したが、今回はキラアク星人だ。
銀色の制服を着ているが、リーダーだけちょっといい服のようだ。
今見ればおかしな人にしか見えないが、私が子どもの頃に本で見たキラアク星人は宇宙人感いっぱいだったね。
キラアク星人は怪獣ランドにいた怪獣たちを操って、世界中の都市を攻撃する。
X星人もまだるっこしいことしないで、最初からこうすればよかったのにね。

「ニューヨークにゴジラ、モスクワにラドン、北京にモスラ、パリにバラゴン、ロンドンにマンダ」とニュースで言っているが、パリで凱旋門を破壊していたのはゴロザウルス。
情報が錯綜している。

世界各国の都市を破壊する怪獣が、怪獣ファンにはたまらない。
モノレールに巻き付くマンダとか見ててワクワクするぞ。
海の中でしか活動出来ないわけではないのだ。
向こうにはゴジラが見えるし。

最後は地球の怪獣たち10匹とキングギドラの対決。
なのだが、さすがのキングギドラも多勢に無勢だ。
10対1はあまりにも不公平。
ゴロザウルスがキックでキングギドラをぶち倒す。
そこへモスラとクモンガが糸攻撃。
アンギラスとゴロザウルスに噛まれ、ゴジラに首を踏んづけられる。
バラン、バラゴン、マンダは特に活躍はなし。
これだけいれば、どうしてもこういう余ってしまう者が出るのは仕方がない。
倒されたキングギドラにミニラが乗っかるのがちょっとイラッとする。

キラアク星人は「キングギドラは宇宙怪獣です。地球の怪獣では歯が立たないでしょう」なんてことを言っていた。
実際、キングギドラはもっと光線を吐いて、最低でも3、4匹はやっつけられなかったのかね。
相手は多人数なのだから、光線をもっともっと吐きまくって距離を保つのが正解だ。
で、宮本武蔵のように、相手が複数いても、対戦するのは常に1対1の状態にする。
1対1なら負ける相手はいないんではないかな。
1対1じゃなくても首が3つあるので、1対3ぐらいでも何とかなったかもしれないぞ。
まずは空を飛んで、同じく空を飛べるラドンとバランを誘い出して倒す。
他の怪獣は飛べないから見ているしかないぞ。
せいぜい下から石でも投げる程度だろう。
制空権を取ったら地上に降りないで空中から攻撃する。
吉岡伝次郎を切り捨てた武蔵のように、ミニラあたりは楽勝で倒せるだろう。
マンダあたりも倒せそうだ。
モスラやクモンガの糸の射程距離がわからないが、糸が届かなければこいつらも倒せるだろう。
体の小さいゴロザウルスやあんまりやる気のないバラゴンも倒せそうだ。
残りはゴジラとアンギラスなので1対2。
キングギドラは首が3つあるので、3対2と数える事も出来るぞ。
これなら数的にも優位だ。
あるいは最初からゴジラ狙い。
他の怪獣から何をされても気にしないで、とにかくゴジラを倒す。
敵のリーダーを倒すのだ。

キングギドラが倒されてもまだ終わりではない。
キラアク星人の円盤が化けたファイヤードラゴンがいた。
こんな切り札があるなら、キングギドラに任せっきりにしないで、キングギドラと一緒に戦えばよかったのにね。



2019/04/11

ソニーのステレオラジカセ・ドデカホーンCFS-DW60

CFS-DW60

ソニーのステレオラジカセ史上、最大の機種数を誇るドデカホーン。
人気があったんだろうね。
初代発売が昭和60年、最後の機種がカタログ落ちするのが平成7年。
10年以上に渡って発売されていた息の長いシリーズだった。
そんなドデカホーンの初代がCFS-DW60だ。

CFS-DW60

43,800円。
初代ドデカホーン。

ジルバップ、ジィーゼット、サースリー、エナジー、デジタブルなどなど英語からの造語っぽいネーミングが並んでいたソニーのステレオラジカセ群。
まあ、ソニーに限らず、英語のネーミングはカッコいい感じがする。
ヨコハマは日本語だが、横浜ではなくYOKOHAMAだ。
そんな中、日本語のドデカイと英語のホーン=ドデカホーンが誕生した。
ちょっと気取ったようなネーミングから一気に庶民的になったぞ。

定価は43,800円。
ドデカホーン発売時のラジカセ総合カタログでは、最高価格の機種はCFD-W888の108,000円。
89,800円のCFS-W900もある。
同じ頃にはCFS-W660、54,800円も発売された。
43,800円の初代ドデカホーンは高級機ではない。
流行りのダブルカセットではあるが、高性能機でもない。
メタルテープの録音再生は出来るが、ドルビーNRはない。
テープの再生、巻き戻しなどの基本操作はフェザータッチではなく普通の押し込むボタン式。
ではなにが特徴かっていうと、重低音のスピーカーを搭載したのだ。
体に響いてくるような、パワフルな重低音。
アコースティックロード方式とやらで、本体後部に低音用のスピーカーが組み込まれているのだ。
5連グラフィックイコライザーがあるが、低音域はドデカゾーンと表記されている。
ラジオだけではなくテレビの音声も聞けるがモノラルだ。

●最大外形寸法:幅540x高さ168x奥行149mm(EIAJ)
●重さ:5.4kg(乾電池含む)

昭和61年3月ラジカセの総合カタログから
カタログに初登場のドデカホーンだ。
重低音が特徴だが、それ以外はそんなに機能がないので、あんまり書く事がないのかもしれないね。
ドデカホーンはCDを搭載していないので、ディスクマンと組み合わせるといいのだ。

昭和61年5月ラジカセの総合カタログから
新登場の時よりもスペースが増えている。
今度は見開き2ページだ。
思ったよりも人気があったので、スペースを増やしたのだろうかね。

昭和61年6月ラジカセの総合カタログから
5月のカタログとほとんど同じだ。
まるで間違い探しのようにほぼ一緒。

昭和61年9月ラジカセの総合カタログから
7月のカタログもほとんど同じだったが、9月のカタログには弟機のCFS-D10が登場した。
D10はダブルカセットではなくシングルカセット。
TV音声はDW60がモノラルだったのに対しこちらはステレオだ。
VHFだけではなくUHFも聞ける。
ダブルカセットが必要なければこっちで十分だね。

昭和61年10月ラジカセの総合カタログから
これまでのパターンから変わった。
重低音以外は機能があんまりないので、書くことはシンプルだ。

昭和61年11月ラジカセの総合カタログから
後継機のCFS-DW70が登場。
CD搭載のCFD-77も登場。
なのでDW60は端っこに追いやられ、オマケっぽい扱いになってしまったぞ。

昭和62年2月ラジカセの総合カタログから
CFS-DW77とCFS-D10に挟まれたDW60。
写真がちょっと小さいぞ。
扱いが少し寂しいね。
品薄機種のマークがついたから仕方がないか。

昭和62年3月ラジカセの総合カタログから
前月は小さかった写真が、他の機種と同様になった。
初代の面目躍如というところか。
だがDW60がカタログに載るのはこれが最後。
発売からちょうど1年だ。
ドデカホーンは全部で5機種になっているぞ。
ソニーは、ドデカホーンのラインナップを増やしていった。
売れたんだろうね。
他社も追随し重低音を搭載するのが当たり前になった。
そしてその流れでバブラジカセが誕生するのだ。



〈関連する記事〉

昭和61年に発売されたソニーのステレオラジカセ

2019/04/10

【映画の感想】ゴジラ対メカゴジラ

ゴジラ対メカゴジラ(昭和49年公開)

ゴジラ誕生20周年の記念作品。
富士山が突然噴火した。
20周年記念だからね、富士山ぐらいは爆発するぞ。
噴火と共にゴジラが現れた。
ゴジラは人間の味方になったはずなので、噴火のほうが一大事だ。

このゴジラ、アンギラスと戦うが、アンギラスは簡単に口を裂かれて撃退される。
仲間だと思っていたゴジラの仕打ちに戸惑って、わけのわからぬまま負けたのだろうね。
「おや、ゴジラさん。どこ行かれるんで、って痛たたた、何すんですかい、痛たたた…」
ゴジラ対ガイガンの時のようにセリフにするとこんな感じか。

暴れまわるゴジラ。
正義の怪獣になったはずなのにどうしたことだ。
工場の中からもう一匹のゴジラが現れる。
何で工場の中から出てくるのだ?
最初からいたゴジラは皮膚が破れ、中からメカゴジラが出てきた。
ゴジラだと思っていたのが偽物で、ゴジラの皮をかぶったメカゴジラだったのだ。
どうしてゴジラの皮を被っていたのかね。
防衛隊に攻撃されないためなのか。
で、このメカゴジラがカッコいい。
ゴジラのライバルとして、キングギドラに並ぶ怪獣だよね。
応援したくなる怪獣だ。
スペースビーム、フィンガーミサイル、クロスアタックビームなどなど、マジンガーZみたいな武器のネーミングはカッコいい。
ゴジラと戦うときにこの武器を一斉に放つシーンは爽快だ。
ノリノリって感じだね。

ゴジラの相棒に新怪獣キングシーサーが登場する。
キングがつく怪獣はキングコング、キングギドラに続いて3匹目だ。
キングっていうんだから王様だ。
でもこのキングシーサー、なんかキングがつく割には小物っぽい。
けっこう強いんだけど、しょせんはシーサーのキングだからね。
沖縄だけのご当地怪獣だ。
目覚めさせる時の歌は歌謡曲のようだ。
モスラみたいなのを期待するとガッカリするぞ。
終わったと思ったら2番もあるし。

メカゴジラを操るのはブラックホール第3惑星人。
ブラックホール第3惑星って、なんかよくわからない星だね。
正体はゴリラのような宇宙人だ。
メカゴジラを地球人の博士に修理させようとする。
メカゴジラを作ったのはメーカーで、使っているブラックホール第3惑星人はそれを購入しただけで、修理は出来ないのだろうか。
メカゴジラを操るほどの科学力だが、基地のセキュリティーは、「アルファ」「ケンタウロス」の合言葉。
一回ばれたのだが引き続き使用して、また侵入される。

直ったメカゴジラはキングシーサーと戦い、途中からゴジラも加わり2対1の変速タッグマッチとなる。
この2匹を同時に相手にするメカゴジラがスゴイ。
首をグルグル回して2匹相手にミサイル、ビームの乱れ打ち。
ゴジラは首から大出血だ。

ブラックホール第3惑星人は何でゴジラの格好のロボットを作ったのかね。
ゴジラは怪獣王だから、それをロボットにすればもっと強いぞと思ったのだろうか。
とにかく、当時の子どもたちにとっては魅力的な敵の登場だった。












2019/04/09

【映画の感想】ゴジラ対ヘドラ

ゴジラ対ヘドラ(昭和46年公開)


今回のゴジラの対戦相手はヘドラ。
ヘドラだって? へー、どら、見てみよう。
この映画が公開された昭和46年頃は、公害が社会問題となっていた。
私は田舎に住んでいたのであんまり実感はなかったが、都会は大変だった。
光化学スモッグ注意報なんてのが出たりしたのだ。
ヘドラはヘドラっていうくらいなので、ヘドロをモチーフとしている。
ゴジラは原爆が生み出した脅威、ヘドラは公害が生み出した脅威。
どちらも人間が生み出した脅威同士が、お互いに激突だ。

前作の『オール怪獣大進撃』までは出演怪獣がどんどん増えていたのだが、今回はヘドラだけ。
ゴジラの息子ミニラも出てこない。
純粋にゴジラと、ゴジラと対決するヘドラの2匹だけだ。
ゴジラとヘドラだけだが、ヘドラはオタマジャクシから進化し空を飛べるようにまで変化する。
ヘドラ一匹だけで色々な形態を楽しめるぞ。

一方のゴジラはいつも通りで、ミニラがゴジラに変化するわけでもない。
なんか普通に海にいて熱線を吐いている。
ヘドロを処理しているのか?

このヘドラ、強いのだ。
これまでの怪獣で最強ではないかな。
ゴジラの腕が白骨化、片目も潰される。
大苦戦だ。
キングギドラよりも強いかもしれない。
キングギドラは強そうだが、最後はいつも逃げてばかりだ。
ゴジラのダメージはあんまりないかもしれない。
だが今回のヘドラ相手にゴジラは傷だらけだ。
ヘドラを殴ると腕がめり込んで、その腕は骨がむき出しになる。
ヘドラだから体が公害で出来ているのだ。
ヘドラによる犠牲者は一千万人以上だ。
これほどの被害はゴジラ以上ではないか。

そんなヘドラにも弱点がある。
乾燥に弱いのだ。
防衛隊は電極板でヘドラを退治しようとするがうまくいかない。
だがゴジラの熱線を浴びたら復活した。
何でだ。
電極板は溶けないのかな。

この映画で有名なのはゴジラが飛ぶシーン。
この映画を見た友達が、「ゴジラが空を飛んだんだぜ」なんてことを言っていた。
私は信じなかったが、友達は飛ぶシーンを再現してみせる。
しっぽを股の間から前に出して、口から吐く光線で飛ぶんだみたいなことを言う。
えええって感じだったが、なるほど映画を見れば本当に飛んでいた。
ゴジラの飛行シーンは賛否が別れたが、私は反対派だった。
なんか、マンガっぽくてねえ。
「そして もう一ぴき?」と画面に出て、ゴジラはカメラを睨みつけて終わる。


〈関連する記事〉

【映画の感想】怪獣島の決戦 ゴジラの息子

【映画の感想】キングコング対ゴジラ

【映画の感想】ゴジラ

【映画の感想】ゴジラ・エビラ・モスラ 南海の大決闘

【映画の感想】怪獣大戦争

【映画の感想】三大怪獣 地球最大の決戦

【映画の感想】モスラ対ゴジラ

【映画の感想】ゴジラの逆襲

【映画の感想】ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃

【映画の感想】ゴジラ対メガロ

【映画の感想】ゴジラ対ガイガン