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2017/10/31

ウルトラマンレオ第15話『くらやみ殺法! 闘魂の一撃』の感想

ウルトラマンレオ DVD VOL.4
第2次ウルトラシリーズのウルトラマンたち。身長体重をチェック。
帰ってきたウルトラマン、身長40メートル、体重3万5千トン。
ウルトラマンエース、身長40メートル、体重4万5千トン。
ウルトラマンタロウ、身長53メートル、体重5万5千トン。
ウルトラマンレオ、身長52メートル、体重4万8千トン。
レオは前作のウルトラマンタロウより身長が1メートル低く、体重が7千トン軽い。
大型化してきたウルトラ兄弟も、レオで一旦止まったのだ。

第15話『くらやみ殺法! 闘魂の一撃』

夜の東京に現れたフリップ星人。ビルを破壊し始める。
ダンの乗るマッキー3号が飛んでくると消えてしまった。
MACが来たから消えるとは随分と臆病な星人だ。
普通はここでマッキー撃墜される→ウルトラマンレオ登場するも負ける→特訓のパターンなのだが。

道着を洗っている百子。
ゲンは自分の道着を洗ってくれていると思ったが違うらしい。
「おおとりさーん、早く行こうよー」とトオルがやってくる。
「ねぇ、百子お姉ちゃんも行きましょう。アイスクリーム食べに行くのよ、ね」とカオル。
「でも私、お洗濯がまだ少し残ってるから遠慮させてもらうわ」と百子。
残念そうなゲン。
ゲンとしては、子供二人よりは百子と行きたいのだろうから、残念そうなのは仕方がない。そもそも百子が洗っているのは一体誰の道着なのか、それが気になるのだろう。

喫茶店でゲンとトオルとカオルはアイスクリームを食べている。
「おおとりさん、ウルトラマンレオって獅子座の生まれなんだね」とトオル。
雑誌を読みながら言っているので、雑誌にウルトラマンレオの出身地が書いてあるのかもしれない。
「うん、L77星」
「ふ~ん」
ゲンはぼーっとしている。
「ねぇ、お兄ちゃん。あそこの人、さっきからずーっとお兄ちゃんのこと見てるわ」とカオル。
その青年の方を向くゲン。青年と目が合う。

青年の後ろの席に水を持ってきたウェイトレス、「アーッ」と言ってスッテーンと転びそうになる。青年が素早くウェイトレスを抱きかかえた。トレイの水もこぼさない。
その後、喫茶店に百子が入って来た。青年に声をかける。
「津山さん、遅くなってごめんなさい」
「行こうか」
百子はゲンに気づかず、青年と一緒に店を出て行った。
青年は津山というらしい。百子が洗っていた道着はこの津山のものだったのかもしれない。

公園で鳩に餌をやるトオルとカオル。
ゲンは心ここに在らずという感じでベンチに座り、鳩の餌を撒いていた。
そんなゲンに星人出現の連絡が入る。

津山と百子の前に現れたフリップ星人。
声はバルタン星人に似ている。
あの独特の「フォッフォッフォッフォッ…」という声だ。
親戚か何かだろうか。
分身つながりでバルタン星人の声を使ったのだろうか。

「さぁっ、逃げてくれ。あとは俺が」とゲン。
「君は」
「MACのおおとりさんよ」
「MACには無理だ。星人は倒せない」
誰もがわかっている。MACには無理だ。
初回の対戦で破れるのは誰もが予想できる。
星人か怪獣が登場→レオあるいはゲンが破れる→特訓→勝利。
これがウルトラマンレオ初期のパターンだ。
視聴率はどんどん下り、レオを見るのを止めた子も多いだろうから、このパターンしか知らない子も多いだろう。
トオルの読んでいた雑誌には出身地以外にも、レオのパターンなんてのも書いてあったのかもしれない。

ゲンは反論する。「バカなこと言うな。こんな星人は俺一人で」
ゲンのこの自信はどこから出てくるのか。こんな星人はって、どんな星人か情報もないだろうに。

「君には無理だ」と津山。
ゲンはフリップ星人と戦い始める。
フリップ星人は分身した。分身したり消えたりして翻弄されるゲン。首を殴られて気絶する。
やはり、君には無理だったか。

フリップ星人は津山にも襲いかかる。
だが、フリップ星人を撃退する津山。
その様子を見ていたダン。
見ているだけで、何故ダンは出てこないのだ。

百子に助け起こされるゲン。
情けない。

MAC基地のダンとゲン。
「またしても星人を逃がしてしまったではないか。それどころかお前は命を失うところだった」
「僕が」
「あの津山という青年がお前を助けてくれたんだ」
「そんなバカな。彼なんかに星人が倒せるはずがありません」
彼なんかにだと? 気絶しておいて、なんて言い草だ。
恋のライバル(?)だと思って津山のことをよく思ってないのだろう。

「いや、彼の空手なら等身の星人と五分に渡りあうことが出来る。しかし絶対に勝つとは保証できかねん。死ぬかもしれん。だが、星人を倒すのは俺とお前の役目だ。お前は勝たねばならん。お前は今からあの津山青年のところへ行ってどうすれば勝てるか教えてもらってくるんだ」

津山のいる空手道場へ向かうゲン。しかし、百子を見かけ、行きづらくなったゲンはスポーツセンターで空手の練習をする。そこに星人発見の連絡が入る。

フリップ星人を追いかけるMAC隊員達。
ゲンは蹴りを見舞おうとするが、分身に惑わされ川の中に落ちていく。
他の隊員も次々に川に落とされていくが、一人だけ木にぶつかり、血を吐いて死んだ。
ダンは杖にしこんだマシンガンを撃って星人を撃退する。
ダンは分身するフリップ星人の本体を見破れるのか。

川の近くのダンとゲン。
ダンはゲンを杖で殴り飛ばした。
「逃げるな。お前のその逃げ出す態度が悲しい。そのために隊員を失ったんだ」
「俺は、俺は逃げたりなんかしていません」
「バカ。よくもぬけぬけと。お前は私の命令を守らなかった。津山君に技を教えてもらってこなかったではないか。私の目は節穴ではない。何故津山君の所に行かなかったんだ。目を覚ませ」
前回のMACはゲン以外の隊員全員がダンの命令を守らなかった。それに対して叱責するようなシーンはなかった。ゲンには厳しいダン。
「あの星人を逃がした為にまたどこかで被害者が出る。人の命を救うために、お前が津山君から技を教わることが恥ずかしいことか。それより身勝手な理由で、教わろうともしないで逃げ出すことの方が、はるかに恥ずべきことじゃないのか。百子さんも、スポーツセンターの子供達もみんな、お前がそんな男でないことを信じている。ゲン、お前はウルトラマンレオなんだぞ」
頷くゲン。ウルトラマンレオはつらいよといったところか。

屋外で目をつむり正座をしている津山。ゲンは後ろから紙ひこうきを津山に向けて飛ばす。
ゲンはなんでそんなことをしたのだ。気付くかどうか試してみたのだろうか。

振り向かず、片手で紙飛行機を受け止めた津山。
「隊長さんから頼まれましたが、僕はMACのこと好きじゃありません。僕は自分で自分を守るために空手を習った。それをMACが習いに来るなんて。ほんと言うと、百子さんの口添えがなかったら、こんなことやる気にもならなかった」
ゲンは尋ねる。「星人が何人も現れた時にどの星人を倒したらよいか」
「星人が何人もいるんですか。不思議なことを言う人だ」
「あの百子さんが襲われた時だって」
「あの時、星人は一人しかいなかった」
「いや、星人の身体は5体に分かれたじゃありませんか」
ゲンは5体に増えたら5人いると思ったのだろうか。分身したと考えたほうが自然な気がするが。

笑い出した津山。「なるほど、あなた方は不便だ。おおとりくん、その辺のボールを私に投げてみたまえ」
おおとりくんとか投げてみたまえとか、態度が上から目線になる津山。

ゲンはボールを投げるが、すべてかわされる。
「今度は僕が君に投げてみよう。すまないがボールを少し」
津山の足元にはボールが転がっているが気がつかないのか。そこでゲンは気づいた。
「津山さん、あなたは」
「見えないんだ」

目を閉じるゲン。だが、津山の投げるボールをよけることが出来ない。
「僕のボールは百発百中のはずだ。君は一発も避けることは出来ない。目の見える人は不便だ」
その言葉でゲンは気づいた。
「そうか、わかったぞ。本物の星人は一つなんだ」
津山は目が見えないので、分身に惑わされることがなかったのだ。それはいい。それでいいのだが、ボールをぶつけられてゲンが気づくというのがわからない。

ここでいきなり場面が変わり、猛と特訓しているゲン。
猛に自分に向けてボールを投げさせる目をつむったゲン。
ナレーター「ゲンは津山のような鋭い感覚を身につけるまでは、どんなことがあっても目を開くまいと決心」
ホンの1分ほどでボールをつかみ、猛に投げ返した。
その時、ゲンの元に杖が飛んでくる。それを受け止めたゲン。
「ゲン、見事だ」
「隊長」
「免許皆伝だ」
「本当ですか」
特訓も随分と簡略化されたものだ。
これで免許皆伝だ。ダンも甘くなった。
すべて視聴率の悪さが原因だ。

ダンのMACシーバーに星人出現の連絡が入った。

フリップ星人が現れた。フリップ星人はMACの銃撃を受けると巨大化した。
ゲンはウルトラマンレオに変身する。
レオとフリップ星人の戦いが始まる。
ダンのマッキー3号とよくわからない戦闘機も飛んでいる。

フリップ星人は分身する。
どれが本物かわからない様子のレオ。
そんなウルトラマンレオにダンが攻撃し始める。
たじろぐレオの目に泡を吹き付け、目を見えなくした。
目を閉じようにもレオにはまぶたがない。それで閉じられないのでダンが手伝ったのだろう。
目が見えなくなったことによって、先ほどの特訓を思い出すレオ。
レオはフリップ星人の本体を見つけた。
倒したフリップ星人にレオはエネルギー光球をぶつける。
前回ベキラに使った時は痛め技に過ぎなかったが、今回はトドメの一撃になった。
光線技も成長するのだ。
相手が分身するなら、分身した全員にエネルギー光球をぶつければいいんではないか。
カンが冴えていれば一発で倒せるし、最悪でも5回目で倒せる。
5回も出すとエネルギーが足りなくなるか。

ゲンの目の包帯をとる百子。
ゲンは百子の後ろに立っている津山に気づく。
「おおとり君、僕は君のことを誤解していた。許して下さい」
「おおとりさんの活躍を聞いて、お詫びに来たのよ」
おおとりさんの活躍を聞いてって、どういうことだ。ウルトラマンレオの正体はゲンだとみんな知っているのだろうか。

「いや、僕の方こそ、あなたにお礼を言わなければいけないんです」とゲン。
「津山さんは黒潮島のたった一人の生き残りなの。でもそのために目が見えなくなってしまって」
「黒潮島って、百子さんの」
「ええ、怪獣に襲われて全滅してしまったけれど、津山さんだけが助かったの」
「あの時に、どうしてMACがもっと活躍してくれなかったのかと僕は何度も恨んだ。MACは何も出来ないとさえ思っていたんだ」
「津山さん」
「しかし、君のように勇気のある人もいることがわかった」
握手するゲンと津山。
「見直したよ」と言う津山だが、感覚が鋭い分、やはり正体を知っているのか。

夕暮れの川辺で、木の下に花束を供え、静かに手を合わせているダン。
「勇敢なMACの隊員を失った。失った命は返らない。ゲン、わかるか。この先どんな宇宙人が現れるかもしれん。一人の犠牲者も出さずに戦うのは難しいことだ。だが、俺達はそれをやらねばならん。ゲン、頼むぞ」
「はい」

結局フリップ星人はバルタン星人と何の関係もないのだろうな。


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