【映画の感想】大怪獣決闘ガメラ対バルゴン
大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン(昭和41年公開)
ヒットした映画の続編は多い。
昭和40年にヒットした『大怪獣ガメラ』の続編、それが『大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン』だ。
公開は昭和41年4月。
『大怪獣ガメラ』の公開が昭和40年11月だから、わずが4か月で製作されたのだ。
映画ではゴジラ、テレビではウルトラQが放送されていて世は怪獣ブーム。
ドゴラやギララは勢いに乗れなかったが、ガメラはブームにうまく乗っかった。
1作目の『大怪獣ガメラ』はモノクロだったが、予算が増えたのか2作目の『ガメラ対バルゴン』はカラー作品になった。
『ガメラ対バルゴン』は『大怪獣ガメラ』の続編らしく、物語は『大怪獣ガメラ』の続きから始まる。
火星に追放されたガメラをくくりつけたロケットが隕石と衝突、ガメラは地球に戻ってきた。
『ゴジラ』だと最後に倒してしまったので、続編の『ゴジラの逆襲』では実はゴジラは2匹いたなんて苦しい言い訳をしていたが、ガメラはラストで倒さなかったのが功を奏した。
ガメラは黒部ダムを破壊した後、火山に隠れた。体がデカいから隠れる場所も限られるのだ。
つかみはこれでOKとばかりに話は変わってニューギニア。
戦争中ジャングルでオパールを発見した平田という男の弟圭介が、小野寺、川尻という男達と共にジャングルに向かう。
行ってはいけないと現地の日本人に言われるが、知ったこっちゃないと進む3人はオパールを発見。
見つけはするのだが、小野寺がオパールを独り占めして一人で日本へ帰国する。
洞窟に残された圭介は、オパールが実は怪獣バルゴンの卵であることを知り村長の娘カレンと日本に向かう。
ということで、子供の味方のガメラだが本作にはその子供が一人も出てこないのだ。
オパール=バルゴンの卵は貨物船の船倉で赤外線を浴びて孵化、ワニにツノをつけたような姿のバルゴンが登場する。
バルゴンはあっという間に巨大化し、口からは冷凍液、背中からは虹色の破壊光線を放って大阪を破壊し始める。
この殺人光線は虹色なのだが、やはりカラーになったことを意識したんだろう。
大阪に行って大阪城を凍らせるバルゴンに対し、ガメラが飛来。
ジョジョのスタンドのように、怪獣は怪獣を引き寄せるのだろう。
で、ガメラシリーズ初の怪獣対決が始まる。
メインウェポンはガメラが火炎放射で、バルゴンは破壊光線と冷凍光線の二つある。
カメだから寒さには弱いのだろうか、バルゴンの舌から冷凍液でガメラは氷漬けにされて敗北。
バルゴンは人気はないが実力はあるのだ。
で、自衛隊の出番になるのだが、バルゴンの弱点は水だという圭介情報でバルゴンを水に誘い込もうと作戦を練る。
水が弱点て、地球では住みにくいハズだがよく絶滅しなかったものだ。
最後は琵琶湖での水中戦。
自然解凍したガメラが飛んできてバルゴンとのリターンマッチ。
弱点の水の中でのバルゴンと余裕のガメラの戦いは当然ガメラ有利で、バルゴンは溶けてなくなった。
ガメラのこの後の作品群とは雰囲気が違うこの「ガメラ対バルゴン」、子供が出ないままのシリーズも悪くはなかったかも。
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