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2021/07/15

ウルトラセブン第40話『セブン暗殺計画 後編』

 ウルトラセブン第40話『セブン暗殺計画 後編』

昭和43年年7月7日放送


先週に弾き続き番組は白黒スタート。

結局カラーでは映らなかった怪獣アロン。

まあ、カラーで見たとしても色は大した事はない。

でもセブンの技を色々繰り出させたので、結構強い怪獣だったのかもしれない。

39話と40話は前後編なので前編のあらすじが語られる。

ビデオがない時代なので、前回を見なかった人に親切だ。


ウルトラ警備隊の作戦室。

ナゾの発信音をキャッチしたのは前回までだが、ここから第40話の話がスタート。

発信音に妨害電波の邪魔が入る。

「よし、そこまでを分析室に回せ」とタケナカ参謀。

キリヤマ隊長が録音して分析しろと命令していたのに、参謀が口出しだ。


夜空に浮かんでいる十字架のウルトラセブン。

点滅していたビームランプが消え、目の光も消えた。

電気のスイッチを消したみたいだ。


妨害電波の出ている場所がわかり、キリヤマ隊長が地図で調べた。

「泉ヶ丘…」

どこにでもありそうな地名だが、磔のセブンと同じ位置だ。

つまり発信音と妨害電波は同じ場所から出ていた?


発信音を分析していたアマギが戻って来る。

アマギが遅いのでソガが「よし、俺が行ってくる」と言って出て行ったのだが、どうした。

トイレにでも行っただけか。

「さっきの発信音はセブンの脳髄から出ていたんです」

セブンの、脳髄。

「何だって。セブンは生きていたのか」とキリヤマ。

処刑は翌日だからまだ生きてなきゃ困る。

キリヤマの中ではもうセブンは死んでいたのだ。


「マグネリュームエネルギーがないと、体を動かすことが出来ないと言ってます」とアマギ。

エメリュームではないのだが、それっぽいネーミング。

「マグネリュームエネルギーと言っても、まだ世界のどこでも合成に成功していないだろ」とタケナカ参謀。

合成の仕方は発信音で伝えられたようで、「水素の4個の原子を融合させて、ヘリウム1原子に変化させたときに、そのエネルギーを固定させたもの」だ。

「水素を融合させるのに、ダイモード鉱石が必要らしい」とアマギ。

「ダイモード鉱石は、アフリカ産の鉱石なんだが、アフリカの原住民の一部でしか使われてない代物だな。果たしてこの日本中を探しても持っている人がいるかどうか」と参謀。

ダイモード鉱石って、ダイヤモンドをモジったのかな。


「アフリカの原住民」とアマギはフルハシの顔を見る。

「そうよ。そうだわ」アンヌもフルハシの顔を見る。

「なんだい、アフリカの原住民と俺とどういう関係があるんだい。そりゃまあオレの面はねぇ」と言いながら「あっ、そうだ」と気がつくフルハシ。

前回送られて来たアフリカの石を思い出したのだ。


ダイモード鉱石の量が足りないのをソガは不安がるが実験を始める。

硬度15の硬い標的を破壊出来ればいいらしいが、破壊出来ない。

「やはり…」とソガは残念がるが、

「そうだ、大丈夫ですよ。半分はナツコが持ってるはずだから」とフルハシ。

「何ィッ」と荒々しくフルハシの腕を掴むアマギ。

アツい男だ。


車を止め降りてくるナツコ。

肩が凝った様子だ。

女性は肩こりが多い。

筋肉量が男よりも少ないからだ。

「はい、記録です」

「どうも」と記録を見ると「わぁ、よかった」と笑顔。

記録が良かったらしい。

ナツコはレーサーなのだろか。

帰り道、後ろから怪しい足音が聞こえてきて、ナツコは「誰?」と叫ぶ。

足音はするが何も見えないのだ。

ガッツ星人の影を見つけるナツコ。

影は見えるが本体はない。

ダンだったら目を光らせて本体を確認するだろう。

不安な表情のナツコは駆け足になる。

さらに大きな影。

そしてガッツ星人が現れる。

暗闇の中で目が光っている。

ナツコは「ギャー」という悲鳴をあげて気絶した。

悲鳴というか、絶叫。


ポインターが止まりフルハシとソガが降りてくる。

「ここだな」

二人が歩いていると、「ナツさん、ナツさーん、ナツさーん」とナツコの名前を呼ぶ男の声が聞こえてくる。

ナツコの姿はもう見えない。

「そうか。ガッツのやつ、セブンの通信を解読して、彼女をさらっていったんだ」

「ちきしょう、遅かったか」

行動が早いガッツ星人。

ガッツ星人はテレポート出来るっぽいので、車で移動の警備隊よりも断然早そうだ。


ポインターのフルハシとソガ。

「ダイモード鉱石が手に入ったか」とキリヤマから連絡が入る。

「ガッツに先を越された様です」とソガ。


このやりとりを聞いて落胆するアマギとアンヌ。

「ダメか」とアマギ。

「別の方法を考え直さなくちゃならないわね…」とアンヌ。

「よし」とアマギ。

何が「よし」なのかはよくわからないが、「無駄よ今さら」と諦めの早いアンヌ。

とにかくダンよりもセブンを優先してばかりいるのが気に入らないのか。

「最後の最後までがんばるんだ」とアマギ。

アツい男だ。


道路で倒れていたナツコを助けたポインターの二人。

ナツコがペンダントにしていたダイモード鉱石がなくなっている。

地球を救う為にペンダントの鉱石が必要だとフルハシが説明する。

「わかりましたわ、あのヘンナ動物は、それであたくしの事を」

ガッツ星人は変な動物扱いだ。

まあ、そうなのだが。

ペンダントが盗まれたことに落胆するフルハシ隊員に、ナツコは「あれは家にしまってありますわ」と言い、「無くすといけないから、練習の時はイミテーションをしてますの」

その話を聞いてフルハシ隊員は、「ハッハッハッ…、ざまあみろガッツ星人め。ガラス玉を持っていきやがった。ハッハッハッ…」と言ったところで、「シッ」と口に手をあて「聞かれたかな」

まあ、聞かれていても聞かれていなくても、ペンダントが偽物だってのはすぐわかるだろうな。


十字架のウルトラセブン。

相変わらずビームランプと目の光はない。

そのまわりを3機の円盤がゆっくりと旋回する。


「夜明けまで後1時間しかない」とナレーター。

実験を続けている警備隊。

硬度15の標的を破壊する。

「やったー」と喜ぶ警備隊の面々に、

「みんな、いいな。破滅の道を選ぶのは、地球人かガッツか。これが我々の最後の作戦だ」と破壊した標的を指差しながら、ビシッと決める参謀。


ウルトラ警備隊はウルトラホーク1号で出動。

ガッツ星人の円盤がミサイル攻撃をしてくる。

「ソガ、あのビームランプを狙うんだ」とキリヤマ。

ビームランプは光線を発射するだけではなく、エネルギーを受け取る時にも使えるのだ。

マグネリューム光線はビームランプに命中するが、光線は素通りする。

「隊長、命中したのに手応えがないんです」とソガ。

円盤の攻撃で被弾するホーク1号。

ビームランプに命中するが、やはり反応はない。

ホークの安定が保たれなくなる中で、もう一度マグネリューム光線を発射しようとしたときに、ウルトラセブンは消えた。


ナレーター「空にあったセブンが幻であったら、いったい本物のセブンはどこにいるのか。手がかりは全くつかめない。夜明けは近い」

いや、手がかりはセブンの脳髄から出てたのではないか。

泉ヶ丘だよ。


「隊長、こうなったら玉砕戦法しかありません」とソガ。

「バカを言うな、ソガ。この戦いに敗れるということは地球の破滅を意味するんだぞ」とキリヤマではなくタケナカ参謀。

ソガ、アンヌはキリヤマ隊長に詰め寄る。

「我々は、決して負けられない。絶対に勝つ自信がなければ、戦うことは出来ないんだ」とキリヤマ。

「しかし、このままほっといたら、間もなくセブンは処刑されます」とアマギ。


山道を走るナツコの運転する車。

ナツコの嵌めている指輪が点滅している。

発信機のようだ。

その後をポインターが走っている。

小型円盤が現れ、ナツコの車に迫る。

ナツコは車のブレーキをかけるが、円盤は車を連れて行く。

運転しているナツコは気絶する。

「隊長、ガッツの円盤が現れました。案の定彼女の車を狙っているようです」

「よし、尾行しろ」

「OK、絶対逃がしませんよ」

円盤は泉ヶ丘に向かっている様子。

タケナカ参謀は「キリヤマ隊長、マグマで出発」

フルハシには「直ちに円盤を攻撃し、囮の女性を救出せよ」と命じる。

「OK、待ってました」

ホーク1号で出撃したのが最後の作戦だったはずだが失敗。

なのでナツコを囮にした新たな作戦を敢行したのだ。


ポインターがレーザー光線で攻撃、小型円盤は呆気なく逃げていく。

フルハシはナツコの救出に成功、ポインターに乗せて走り出す。

ナツコの乗って来た車は置きっ放しだ。

フルハシはポインターを止め降りた。

視線の先には磔にされたウルトラセブンがいた。

「セブンが見つかりました。泉ヶ丘西方の崖っぷちです」とキリヤマに報告。

キリヤマはフルハシに「マグマライザーが着くまで手を出すな」と命令。

フルハシが何かやろうとするのを察したのだろうか。


太陽が昇り、夜明けとなった。

これまで夜が明けてなかったというのが驚きだ。

岩山の影からガッツ星人の円盤3機現れ、ウルトラセブンに攻撃を開始する。

3機とも光線の色が違い、それぞれ緑、黄色、ピンクの光線だ。

アクアフレッシュ的な効果があるのだろう。


岩山からマグマライザーが現れる。

ホーク1号も3号も被弾し、残っていたのはマグマライザーだけだったのか。

汗だらけのソガは厳しい表情で、セブンのビームランプへマグネリューム光線を発射する。

他の隊員たちも汗をかいているので、マグマライザーのエアコンが故障してるのか。

マグネリューム光線はウルトラセブンのビームランプに命中。

ウルトラセブンの手が動き出し、目に光が戻る。

再びマグネリューム光線を放つと、ビームランプが点灯、十字架にヒビが入り、消え去る。

ウルトラセブンは飛び起きて、3機の円盤を手からの光線で破壊する。

エネルギーは切れていても意識はあって、動いたらどう行動するかは決めていたのだろう。


セブンはガッツ星人の大型円盤の前に降り立つ。

円盤からの光線を手をクロスしてカットするセブン。

円盤が姿を隠した隙に太陽に向かって胸を張るセブン。

胸がピカピカ光って、充電している。

胸から肩にあるプロテクターはソーラーパネルでもあったのだ。

大型円盤に手から光線を出して攻撃する。

ガッツ星人はテープの早送りのような声を発しててんやわんや。

前回の様に円盤から出て来て戦おうとはしない。

ウルトラセブンはアイスラッガーを空中に留め、それを光線で撃って飛ばし、ガッツ星人の大型円盤にぶつける。

円盤は大爆発。

第39話の無敵ぶりから一転、反撃らしい反撃もせず破れるガッツ星人。

処刑を夜明けまで待つのではなく、即座にしておけばこんな事にはならなかったハズ。

そもそも公開処刑などせず、タイトル通り暗殺した方が良かったのだ。

セブンが復活したとしても、前回の様にセブンのエネルギーを使い切らせば良かったのにな。


倒れているダン。

そこにウルトラ警備隊の隊員達が口々に「ダン」「ダン」「ダン」と呼んで駆け寄る。

今回はダンがここで初めて登場だ。

目覚めたダンをいきなり胴上げする隊員達。

なんという無茶な人達だ。

ガッツ星人を倒しダンも見つかったのでテンションが上がっているのだろう。

お約束の胴上げから落とす。

そしてダンを円陣で囲み、突き飛ばしている。


ナレーター「ガッツ星人の野望は、勇敢なウルトラ警備隊員によって阻むことが出来た。しかし、果てしない宇宙の彼方には、もっと恐ろしい方法で侵略の時を狙っているものが、いるかもしれないのだ」

そうだ。

まだまだいるのだ。

なので次回に続くのだ。

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