【映画の感想】妖星ゴラス
妖星ゴラス(昭和37年公開) 日本のロケットが土星に行く位の未来の話。 日本の宇宙船、JX-1隼号は土星探検に向かっていた。 ロケットだが、潜水艦みたいな潜望鏡で操作している。 黒色矮性が発見されたので調査に向かう。 この黒色矮性がゴラスだ。 黒色矮性だが、何となく不気味な赤い星。 隼号はこのゴラスに吸い込まれ、全員が犠牲になった。 最後は乗組員全員がバンザイだ。 ゴラスが地球にぶつかるってんで、争っていた米ソも一致団結する。 敵対しているもの同士が仲良くなるには、共通の敵がいればいいと言うが、今回はそれがゴラスだ。 ゴラスはデカすぎて破壊出来るかどうか怪しい。 地球の6000倍の重さがあるのだ。 破壊できないければ、じゃあどうするのか。 ここがこの映画のキモ。 地球の軌道をズラしてゴラスをよけようと言うのだ。 隕石なんかが地球に接近、じゃあどうするかって映画はよくあるが、地球を動かすってのはこの『妖星ゴラス』だけだろうね。 いや、『さまよえる地球』もあるか。 でも地球の軌道なんて、勝手にズラしちゃって大丈夫なのだろうか。 本当は大丈夫じゃないんだろうけど、大の大人達が真面目にこの作戦を実行していく姿を見ると、何となく大丈夫な気がしてしまうんだよね。 隼号亡き後は、JX-2鳳号がゴラスを観測する。 破壊出来るかどうかの観測なのだ。 地球の6000倍だったが更に重くなっていて破壊はもう出来ない。 迷惑な星だよねえ。 南極に怪獣マグマが出てくる。 マグマって名前がついているが、アザラシのような怪獣。 「地球が軌道からハズレたんだ。何が起こっても不思議はない」というのが出現理由だ。 今回は怪獣を倒すのはメインではないので、ウルトラマンに出てくるビートル号みたいな飛行機で簡単に退治された。 別にマグマを出さなくっても物語は成り立つが、子供の頃見た私にとってはやっぱり怪獣が出てくるとテンションが上がったね。 子どもの頃の私は、特撮=怪獣映画という考えだったから、マグマみたいなあんまりスタッフが力を入れてないような怪獣でも出てくるのが嬉しいのだ。 東宝の重役もわかってるねえ。 最後は作戦が成功し、地球は見事軌道を外れゴラスをやり過ごした。 今度は北極に推進器をつけて軌道を元に戻すのだ。 これから大変だ...